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狂気
2013/10/14(月)13:50:45(11年前) 更新
ここからが本編です
精霊の部屋の扉をぶち破り、あたしは廊下へと駆け出た。見張りの研究員が、光線銃を撃ってくる。でも、そんなの痛くない。あたしは研究員の腹を思い切り殴って、階段を上った。
一つ上の階に着いたときに、サイレンが鳴り出した。『緊急事態発生 精霊が脱走しました』…脱走なんかじゃすまさない。絶対コルテックスを殺してやる。
精霊の軍隊があたしの前に立ちふさがる。先回りしたらしい。…邪魔をするな!剣で精霊を斬って進んでいく。階段前にN・ジンが立ちふさがり、ミサイルを撃ってくる。「こいつは精霊にのみ効くミサイルだ。1発で貴様はあの世行きだ。」そんなこと知るか!剣でミサイルを斬り、ギリギリ爆風を回避する。そしてN・ジンを振り払い、なんとか上に進む。
クレアラの声が聞こえる。『今すぐ精霊にのみ効く毒ガスをまきなさい!』
あたしを殺すつもりだな。クレアラの声が聞こえた直後、紫色の煙があたりを覆う。その煙を吸った瞬間、息が詰まるような感覚がした。苦しい。何かが詰まる感じがして、激しくむせた。口の中が鉄の味でいっぱいになる。気持ち悪い。クラクラする。だが、そんなことでは退かない。絶対にあたしは、チェックの仇をとるんだ!
しだいに階段や敵がぐにゃぐにゃして見えるようになった。色も気持ち悪い色に見えてきて、奇声をあげてくるようになった。
…頭が痛い…。耳が痛い…。気持ち悪いよ。…やめろよ、やめてくれよ。…消えろよ、あたしの目の前から消えてくれよ…さっさと消えろ!消えてくれ!…消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
「消えろおおおおお!消えてくれえええええええ!」そう叫んで敵を剣で斬るが、斬れない。斬れたと思ったら、別のところにふっと現れ、奇声をあげてくる。
頭の中で、いろいろな声が駆け巡る。コルテックスの声、チェックの声、クレアラの声、自分の声、他の精霊たちの悲鳴…
『名前を言え』『話していたのは俺です』『毒ガスをまきなさい』『嫌あああああああ!』『うっ…あああああああああっ!』『奴の処刑は終わった』
「あああああああああああああああああああああ!」思わず悲鳴をあげた。そのとき、何か固いものに右腕があたった。右腕から骨が折れる音がして、激痛が走った。見ると、おかしな方向に腕が曲がっている。
「うっ…うわあああああああああああ!」叫ばずにはいられなかった。
それでも、あたしは走り続けた。今のところ無傷な左の腕で剣を持ち、気持ち悪い色の敵を斬り捨て、とにかく走った。いつの間にか、左足は使い物にならなくなっていた。一体あたしは何階にいるんだろう。ちょっとずつ体の感覚がなくなってきている気がする。でも、コルテックスがいるはずの最上階まで、とにかく進むしかなかった。
とある部屋についたとき、目の前にチェックが現れた。…どうして?何でここにチェックがいるの?でも、きっと夢じゃない。なんでかはわからないが、とにかくあたしは嬉しかった。
「チェック…!」あたしはそう言ってチェックのいる方向に走っていった。
その時、銃声が後ろから響き、背中に激痛が走ったかと思うと、腹にも激痛が走った。「うっ…」バランスを失い、あたしはその場に倒れこんだ。
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