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クラッシュ・バンディクー 死亡短編集
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その2
2017/01/18(水)20:06:35(7年前) 更新
~本編~
頭に酷い衝撃が走った。何事かと思い、頭に触れると、生温かい液体が手に付いた。色からして血だと言うコトは解ったが、何が起こったのかはまだ理解できなかった。
「…様、あなたがいては私に王位が与えられないのです。なので、申し訳ありませんが…
死んでください」
その瞬間、ようやく自分に何が起こっているのか理解することが出来た。私は…王位のために、兄弟に暗殺されているのだ。…死んでたまるか。私はこのまま、ずっとエジプト王国の頂点として君臨し続けるのだ。そのためには、こんなところで死ぬわけにはいかない、が、何故か体が動かない。血を流し過ぎているのだろうか。それとも、頭に衝撃を受けたせいで、どこかがおかしくなってしまったのだろうか。いずれにせよ、私の今の現状が良くないコトはわかっているし、死んでしまうかもしれないこともわかってる。だが、私はエジプトの王だ。これからもこの国の頂点に君臨し続けるのだ。そのためには…
鈍い音がして、もう一度頭に酷い衝撃が走った。視界がぐるりと回る。視界が黒く塗り潰されていく。声をあげるどころか、指一本動かせない。クソっ、…のヤツ、絶対に許さない。この身が消えようとも、アイツを殺してやる。そうだ、呪ってやる…のろってやる…のろ…って…。
翌日、王位が私から私を殺したアイツへと譲られることになった。私の葬儀が終わると、私はミイラとして棺に入り、墓へと入れられることになった。いくら丁寧にミイラにされ、立派な墓に入れてもらったところで、アイツへの怒りは収まらなかった。
いつしか私は自力で棺を動かせるようになり、アイツを探しまわるようになった。が、棺から自力で出るほどの力はなかったのか、あるいは棺に何か細工がしてあるのか、棺から私は出られず、いつも私の視界は真っ暗だった。そのせいで、アイツが見つかることもなかった。
どれほどの時が経ったのだろう。今も私は、重い棺を必死で動かし、光も無い中、今日もアイツを探している。あのとき私を殴り殺した、忌々しいアイツを。
いきなり視界が明るくなった。久しぶりに光を浴びたせいか目の奥が痛んだ。それだけでなく、何故か体が軽い。どうやら、棺が壊れたらしい。でも、一体何故だろうか。私は転んでなんていないし、今まで転んだ時にも棺は壊れなかった。ふと見ると、私の目の前に、今まで見たことのない橙色の生き物が立っていた。なんて…
なんて、可愛らしいのだろう!私はその橙色の生き物を抱き上げ、その可愛らしさにため息をつく。幼子のような小さな体にふわふわとした短い橙の毛、今まで感じたことのないような優しいぬくもり、大きく愛らしい、少し涙に濡れた黒い瞳、どれをとっても素晴らしい!この世には、こんなにも可愛らしい生き物がいたのか。この橙色の生き物は怯えていて、私の腕から逃れようともがいていたが、しばらくすると諦めたのかもがくことを止めた。よしよし、良い子だ。そのまま私は橙色の生き物を抱いて、宮殿の…かつて私の部屋だった場所に戻った。ここで静かに暮らそう。もうアイツに殺された恨み怨みなぞどうでもいい。この橙色の生き物を見つめ、抱きしめられればそれでいい。ちょうど、私が今しているように。
最初は私を警戒していたこの生き物も、数日経つ頃にはすっかり私に懐いていた。生きていたころには考えられないような、穏やかな幸せに包まれて私は時を過ごした。生前望んだような、国を支配する王としての暮らしではないけれど、可愛いペット、いや家族と共に過ごすという、この上ない幸せを、私は手に入れたのだ。
老衰で5年と経たぬうちに、愛しい橙色の生き物は動かなくなってしまったが、私は今も幸せだ。私は決して忘れることが無いだろう、あの生き物とともに過ごした日々、そして、その時の穏やかな幸せを――
的な(笑)クラッシュ、ミイラのペットにされてますね。しかも、死因が老衰になってますね…まぁ、ミイラが幸せになれて何よりですが(何 えーっと、次回も見てってくださいね。
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