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青の思い
2013/10/16(水)21:00:07(11年前) 更新
ここからが本編です
「話していたのはどちらです?」クレアラが言った時、俺は動くことができなかった。このままでは殺されてしまう。(本当は俺とニトロが話していたのだから、二人とも殺されて当然なのだが)せめて、ニトロだけでも生かしてやりたい。俺は必死に考え、ひとつの結論に行きついた。
『俺一人が罪を被って死ねばいい。そうすれば、ニトロは助かる。』
「話していたのは俺です。」俺は言った。ニトロが俺の方を見て凍りつく。
「そうですか。でも何故この緑の髪の女性は起きているのです?」クレアラが言う。確かに、洗脳された精霊なら、よほどの事がない限り眠っていることだろう。ニトロも俺と同じく洗脳なんて聞かなかった奴だ。それがばれたら、絶対にニトロも殺されることだろう。とっさに言った。「それは単なる偶然です。偶然精霊が起きてしまうことも、無いわけではないでしょう。」「そうですか。それもそうですね。では…」そういうと、クレアラは持っていた麻酔銃の引き金を引いた。体が思い通りに動かなくなり、ふっと意識がなくなる。その後牢獄で目がさめるまでの事は全く覚えていない。
目が覚めたときに、俺がいた場所は牢獄だった。手には手錠、足には足かせがはめられていて、身動きがとれない。冷たい壁と床。そして目が覚めた直後、あの女が扉を開け、言った。
「チェック・ポイント、何を話していたのです?内容によっては、死刑という場合もあります。言わないなんてもってのほかですからね。『洗脳が効いていないのなら殺せ』というのがコルテックス様のご命令ですので。」
…言ったら多分、ニトロも殺されてしまうだろう。殺されなくても、洗脳で苦しむことになるだろう。ニトロにはもう、これ以上苦しんでほしくなかった。つまり、俺が言うことはひとつ。俺は、ニヤッと笑って言った。
「…言うわけないだろ?そんな事。たとえ拷問されたとしても、俺は言わないよ。」
この言葉に対して、クレアラは相当怒ったらしく、一回ここから出て、またここにやって来た。もう一度来た時は、椅子と縄と、トゲのついた鞭を持っていた。「これから一時間、あなたを拷問します。拷問をしている間に言わなければ死刑とし、2日後にあなたを処刑します。」そう言うとクレアラは、俺を持って来た椅子に座らせ、縄で俺の腕と背もたれを縛り付けた。動けない。それを確認するとクレアラは、俺に鞭を打って言った。「何を話していた?」俺は何も言わなかった。俺はどうなっても良い。ニトロだけは、絶対に守ってやりたかった。どんどん俺の体に鞭による傷ができていく。痛い。でも、言うわけにはいかない。絶対に…
1時間がたった。これで俺は死刑確定だ。でも、これでニトロは助かるんだ。そう思うと、なんだかとてもほっとした。クレアラが言った。
「これであなたは死刑確定です。2日後に毒ガス室で処刑します。」
その後、縄をほどいて椅子から俺を落とすと、椅子と血だらけになった鞭を持ってさっさとここから出て行った。
今日は俺の処刑の日。コルテックスとクレアラと研究員2人が来て、俺を毒ガス室に連れて行った。毒ガス室に入ると、研究員が俺の手錠と足かせを外した。…何で外すのかよくわからなかったが。「ここで流す毒ガスは、精霊にのみ効く毒ガスでな、そのうちお前が毒でおかしくなって暴れるかもしれん。それで手錠や足かせが壊れたらもったいないからな。ここで外すのだ。」
そしてコルテックスとクレアラと研究員はさっさと毒ガス室からでていった。その直後、紫色の煙が毒ガス室にたちこめた。苦しい。息が…できない。「うっ…」何かがのどに詰まったような感覚がし、むせた。口の中に鉄のような味が広がる。途中からコルテックスが見えた。でも触れられない。そしてコルテックスやクレアラが、どんどん気持ち悪い色になっていく。でも、自分の吐いた血の色は、ずっと鮮やかな赤に見えていた。それをどうにか払いのけたくて、俺は壁をたたいたり、引っ掻いたりしていたが、気持ち悪い色のコルテックスとクレアラも、そして鮮やかな血の色も、俺の目の前から消えることはなかった。
俺は冷たい床に倒れこんだ。もう気持ち悪い色のコルテックスもクレアラも見えなかった。だがそのかわり、すべてのものがぐにゃぐにゃと歪み、薄くなって見える。意識が遠くなっていく…。意識が薄れていく中、なぜかニトロが見えた。そのニトロの顔は、とても悲しそうな顔だった。俺は言った。
「ごめんな、ニトロ。本当は俺だって、死にたくはなかったよ。でも、君まで死んでほしくはなかったから、こうするしかなかったんだ。」ニトロは、それを聞いてからとても悲しそうな顔のまま、だんだん俺から遠ざかっていく。…待ってくれ…行かないでくれ…。
「ニトロ…」俺はつぶやいた。待ってくれ、と言いたかったのだが、口が動かなかった。…ふっと、俺の意識がなくなった。
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