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人工人間と出会った日 ~モーリス・フラーツ&フローラ・クルス~
2012/08/29(水)21:53:53(12年前) 更新
「クエッ♪」
「ティル、あまり遠くに行くなって…!」
1人の少年がティルの後を歩いていた。
僕はモーリス・フラーツ。
マカロンと同様、売られた子供達の中の1人だ。しかし彼と違うのは、僕は人体実験のために多くの内臓を失っている。もちろん、心臓もない。
だから、僕の首輪と僕の本に戻らなかったドードー、ティルの首輪で延命している。
「クエッ?!」
ティルは冷凍庫らしきものの前に突然立ち止まった。そして、その近くにモーリスが立ち止まった。
「どうした、ティル?」
「クエェ!」
「これを開けろって?!…やってみるよ。」
モーリスは本を開いて、鍵を出現させた。その後、その鍵で冷凍庫らしきものを開けた。
その中には、カプセルがあった。そのカプセルの中には、10歳ぐらいの全裸の少女が眠っている。
「これは一体…?!」
それを見て、モーリスは驚いていた。
突然、警報が鳴ったのでモーリスとティルは飛び上がりそうになった。
「!!!しまった、ティル、行くぞ!」
「クエッ!!」
モーリスは本を開いた状態で、煙を出した。
「!!!…どこだ?!」
警備員が冷凍庫らしきものの近くに来た頃には、モーリスとティル、カプセルの姿はなかった。
うう…。ここはどこなの?
誰が私をここに連れてきたの?
早く目覚めないと…、光が見れない―…!!
少女は気がついた。気がつけば、ここは誰かの部屋だった。
「!!!…ここ、どこなの?あんた、誰?!」
「ごめん、びっくりさせちゃったね…。僕はモーリス・フラーツ。この子が相棒のティル。」
「クエッ♪」
モーリスはカレーを作りながら、自己紹介をしていた。
「そういえば、君はフローラ・クルスというんだね。」
「…なんで私の名前を知ってるの?」
「君が眠ってたカプセルに名前が刻まれていたんでね。…それよりもさ、君はどこから来たんだ?」
「分からない…。」
モーリスはそれを聞いてドキッとした。この子は記憶がないのでは…?!
「分からないって…、お前の親の顔もか?」
モーリスの問いかけにフローラはうなずいた。そのようにモーリスがいろいろ質問していってると、ついにカレーができた。
「お、これは上手い…。フローラ、ティル、ご飯だ…!」
モーリスは味見をした後、ティルとフローラを呼んだ。
「クエッ♪」
「ん?」
モーリスはフローラとティルにご飯を差し出した。ご飯はフローラとモーリスはカレー、ティルは葉っぱ類だった。
ティルは葉っぱ類を食べていることに対して、フローラはほとんどカレーに手をつけていないようだった。
「ん?!どうした、お腹すかないのか?」
モーリスの問いかけにフローラは首を横に振った。
どうやら、この様子からフローラはカレーを食べたことがないらしい。その様子にモーリスはため息をついた。
「仕方ないな…。」
その後、モーリスはフローラにカレーを食べさせることにした。
モーリスがフローラの口にカレーを持っていく。それからしばらくすると、フローラはカレーを食べた。
「お…いしい…。」
その言葉にモーリスはほっとした。
やっと反応してくれた―…。
フローラに食べさせていくうちに、今度はフローラがスプーンを持って1人で食べ始めた。
「これ…、おいしい…。おかわりある?」
「別に逃げたりはしねぇよ。」
彼女が食べている様子が可愛らしかったのか、モーリスは微笑んでいた。
カレーを食べ終わると、モーリスはフローラにまた尋ねてみた。
「…本当にどこから来たのが分からないんだな?」
フローラは迷いなく、うなずいた。
その様子を見て、可愛らしさの中に恐怖を感じた。
「…人間なのか、こいつ?」
そう思うと、瞬く間に気まずい雰囲気になってしまった。もし、普通の人間ならばいいのだが…。しかし、なかなかそうは思えなかった。
「クエッ、クエッ、グワッ!!」
「どうした、ティル?」
窓の外を見てティルが鳴いていることに気づいたモーリスは窓の外をのぞいてみた。
窓の外には何人かの人がいた。
「行ってみるか?フローラも来なよ。」
モーリスはティルを連れて外へ出た。フローラはモーリスの後をついて行った。
外へ出ると、警察に包囲されていることに気づいた。
「これは…、どういうことだ?」
モーリスは驚いて、周りを見渡している。
「モーリス・フラーツ!脱走、窃盗、殺人などの罪で逮捕する…!」
「どういうことなの、説明して?」
警察の言葉を聞いて、フローラは前に出た。しかし、途中でこけてしまった。
「大丈夫か…?」
モーリスはフローラが心配になった。
「ちょっと、そこ、通してくれないかな…?」
誰かがそう言った後、突然、警察たちが道を開けた。
「何だ?」
「クエッ?」
しばらくすると、1人の科学者らしき男が現れた。
「…誰なの?」
「あらら…、忘れたのかい?私はお前の生みの親さ…。」
不安そうにしているフローラに対して、男はあっさりと自己紹介をした。
「どういうことなの?」
「訳の分からないことを…!」
「クエエェ!!」
「モーリス君は分からないだろうけど…。私はこの25年間、クローンについていろいろ研究していた。今まで多くのクローンを造っていたけれど、中でも傑作なのが…、フローラ!君だ!!」
男の言葉を聞いてモーリスは驚き、ぞっとした。
この子が、クローン人間だとは…。
モーリスは震えながらフローラを見つめていた。
「…君もお分かりの通り、クローン人間を造ることは簡単なことではない…。今まで多くの胚をダメにしてしまった。それから成功するためにはまず、内臓を造ってみようかと思ってね…。」
「…練習のつもりで…?」
モーリスは男に尋ねると、男は続けた。
「モーリス君、君は鋭いね。…人工内臓を造るためのいけにえだというのに。全くのその通りさ。クローン人間という兵器を作るためにね。」
「ひっ!!」
モーリスはショックのあまり、ひざまずいた。このまま気絶しそうになった。
つまり、彼はフローラを造るためにモーリスの内臓を利用していたんだ…!その要領で、クローン人間という兵器を造ろうとしていたんだ…!
「あっ、嗚呼…。」
モーリスはショックのあまり、失神してしまった。
「クエェ~!!」
ティルはつついてモーリスを起こそうとした。しかし、彼は起き上がる様子はなかった。
「…行くぞ、フローラ…。」
モーリスが気絶したことを確認すると、男はフローラをさらって行ってしまった。
しばらくの間、モーリスはうなされていた。その間に、誰かが牢獄に侵入してきた。
「コルテックスのやろう、おれっち達をこき使いやがって~!!」
「ここだったよね、ピンストの兄貴?」
「まあ、そんなところかな…。」
ユナ、ピンスト、ディンゴの順に窓から侵入してきた。
「ユナ、気配を消し…。」
ピンストライプがユナに頼もうとした瞬間、鳥の鳴き声が聞こえた。
「!!…なんか鳴いてる…。」
3人は鳥が鳴く声のほうに行ってみた。
「わあ…、見たことがない鳥…!」
「ほんとだ…。」
ティルを見て、3人は驚いているようだった。絶滅したはずのドードー鳥が生で見られるとは思いもしなかったのだ。
「それにしても、誰かが寝てるぜ…?」
「あの、もしもし?!」
ディンゴがそう言った後、ピンストライプはモーリスに声をかけてみた。
声をかけられながらしばらくすると、モーリスは気がついた。
「あっ…、起きたか…。」
ピンストライプは少年の目覚めを確認した。憔悴気味の少年は3人を見てぎょっとしている。
「君たちは誰?!そして、どういう目的でここに?!」
「おれっちはディンゴ。そして、こちらがピンストで、そして小せぇ奴がユナって言うんだ。お前らはなんて言うんだ?」
「僕はモーリス・フラーツ。こちらは相棒のティルと言うんだ。」
「クエッ♪」
「ちなみに俺達がここに来た目的はパワーストーン集めなんでね。」
「パワーストーンか…、聞いたことあるな…。」
「情報でもあるんだな?」
「ちゃんとしたものはないけれど…。フローラの生みの親である男が持っているといううわさがあるんだ…。」
「フローラって、誰なんだ?」
ピンストはモーリスに聞いてみた。
「会ってみれば多分、分かると思うけど…、とにかくユナの姿、声がとてもよく似ている女の子なんだ…。そして、背が低くてね…。」
しばらくもしないうちに、警報が鳴り始めた。
「侵入者、発見!!侵入者、発見!!」
「しまった!ユナ、あれを…。」
「分かってるよ、兄貴!!」
ユナは自分も含めて、ピンスト達の気配を消した。
10分後、警察がモーリス達がいたところに到着した。その時は、もうすでにモーリス達の姿はなく、牢獄につけてある鍵は開いていた。
「くそっ…、どこ行きやがった?!」
4人はらせん状の階段を上り続けていた。
「兄貴、敵が!!」
警察が行く手を阻んでいることに、ピンストライプ達は気づいた。
「…こうなったら、戦うしかない!!」
ピンストライプはそう言うと、マシンガンを撃ち始めた。
「ぼんやりしてないで、おれっち達も戦うぜ!」
「オッケー、兄貴!!」
「僕も戦います!」
「クエッ!!」
ディンゴは火炎放射器、ユナはボーガンを構えた。モーリスは本を剣に変えて、挑みかかった。
ピンストライプはマシンガン、ユナはボーガンを発射し続けた。ディンゴは火炎放射で周りを焼き尽くし、モーリスは剣で斬っていった。ティルは相手の頭につついたりした。
ピンストライプ達のコンビネーションで、短時間で行く手を阻む警察を一掃することが出来た。
「行くぞ!!」
ピンストライプがそう言うと、ディンゴ達は階段を上ることを再開した。
20分後、ついにピンストライプ達は最上階に着いた。
「よく来ましたね、みなさん…。」
男は資料を見ながら、挨拶した。
「フローラを返せ…!」
「クエッ!!」
モーリスは息を切らしながら、男ににらみつけた。
「フローラを返せだと…?!」
その後、男は腹を抱えながら笑い始めた。
「何がおかしいんだ!?」
ディンゴはその様子に癪を触った。
「だって…、フローラって、他にもたくさんいるんですよ?」
「どういうことだ?」
ピンストライプが尋ねると、男は指で鳴らした。
すると、フローラと全く同じ姿の少女が約200人ほど集まってきた。しかも、全員ライフルを持っていた。
「これは一体?!」
ピンストライプ達はその集団を見て、驚いた。
「これは、クローン人間を造る実験での失敗作さ…。」
「失敗作…!!」
ピンストライプは集団を見て、恐ろしく感じた。
「訳の分からないことを言うんじゃねぇ!」
ディンゴは火炎放射器の先を男に向けた。しかし、男は冷静に話を続けた。
「しかも、ユナという子に似てるじゃない?」
男がそう言うと、ディンゴとピンストライプとモーリスは一斉にユナを見つめた。確かに姿だけでなく、声もよく似ていた。
「だって…、彼女の母のDNAと全く一緒ですから…。」
「ひっ?!…そんな…。」
男の話を聞いて、ユナはぞっとした。
「…。このまま話しても仕方ないし、戦いに参りましょうか…。やれ!!」
男がそう言うと、フローラに似たクローン人間達が一斉にライフルを撃ち始めた。
「ユナ、幻覚を…!!…がっ!!!」
ピンストライプはそう言う前に、2ヶ所撃たれてしまった。ピンストライプは一瞬、意識を失いそうになった。
「ピンスト!!」
「兄貴ー!!」
「ユナ、早く回復を…!」
「分かってます!!」
ディンゴがそう言うと、ピンストライプの怪我を治そうとした。
「無駄ですよ…!」
男がそう言った後、ディンゴ、ユナの順に撃たれてしまった。
「うっぐ…。」
「嗚呼…。」
3人がうめいているのを見ている男は笑っていた。
「これで終わりだー…!!」
「ちくしょー!!!」
「俺たちはここまでか…。」
その時、モーリスが前に立って、『魔法盾』を作った。それで砲撃は全て防ぐことが出来た。
「お前…!」
ディンゴは顔を上げてモーリスを見つめた。
「間一髪でしたね…。…ここは僕に任せてください…!」
「なっ?!」
「馬鹿にしているような事を言っていいのでしょうかね?」
男はいらっとしながら言った。
「死ぬのは、お前の方だ!!」
モーリスは本から無数のわにを出した。その時には、モーリスの目から異様な光が放っている。
「行けー!!!」
無数のわには恐ろしい勢いで、男またはフローラに似たクローン人間を捕食し始めた。
「モーリス君、どういうつもりかね?」
「どういうつもりも何も…、お前なんか死んじまえばいいんだ…!」
その様子を見て、モーリスのセリフを聞いた3人は凍りついた。モーリスの人格は普段のと戦いの時とは全く別のようだ。
「こいつ…、2重人格かよ…。」
ディンゴは思った。
男達が死んだのを確認すると、モーリスは本で炎を出した。それで、亡骸を全て燃やした。
「…。」
ピンストライプとユナはその様子に震えていた。
火の海の中に、1人の女の子が立っている。それがモーリスが探していたフローラなのだ。
モーリスは火を消した後、フローラに向かって走っていった。
「フローラ!!」
「モーリス…!!」
そう言った後、2人は抱きしめあった。
その一方、ティルはパワーストーンを持って、ディンゴ達に渡した。
「クエッ♪」
「ありがとよ!」
そのまま、ディンゴはパワーストーンを受け取った。
「これで一件落着というわけだ…。」
ピンストライプはその様子を見て、ほっとした。
「…どうしよう…。私、居場所も行く場所も何もなくなっちゃった…。」
フローラは悲しそうな顔をして、つぶやいた。それを聞いて、モーリスはしばらく考えた。
「だったら、見つかるまで僕と一緒にいよう…。」
「うん…。」
モーリスがそう言った後、フローラは涙を流し始めた。
その翌日、そのような事件について新聞に書かれていた。
「ほう…。モーリスの奴、またやってしまったみたいだな…。」
彼の知り合いであるマカロンは紅茶を飲みながら新聞を眺めていた。
「マカロン、今日も頑張ろう…!」
「そうだな…、あいつに最強の殺し屋の名を奪われたままにするわけにはいかないからな…。」
また、その一方、ディンゴはコルテックス軍に、ピンストライプとユナは部下達にその事について詳しく話した。
人工人間に出会った日―…。
彼らはその日を忘れることはないだろう―…。
おしまい
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