8ページ：2人目の犠牲者

2012/06/02（土）00：01：52（12年前） 更新

2章：謎の人物

パサディーナはボン・クラッチの死を聞いて涙した。彼女の目の前にあるのはボン・クラッチが使用していたマシンガンとピストルだ。

その時、ニーナが部屋に入ってきた。
パサディーナ「姫君…。」
ニーナ「誰かと思ったら、ボン・クラッチの秘書じゃないの。…確か、彼は死んだでしょ？」
パサディーナ「…何が言いたい…？」
ニーナ「悪いけど、泣いてる暇はないよ。もどきのやろうがこの城の中に入って来たんだ。こちらの守備はもう限界らしい。」
パサディーナは青ざめた。
ボン・クラッチの他に犠牲者がー…

ジョーは雷をまとった剣を振り回した。
ジョー「チクショォォォ…。」
ジョーの魔力はもう限界だ。剣を振り回した後、かなり疲弊した。意識もうろうだ。
モー「兄貴、おらも参戦する！」
モーは大きな鉄球を振り回した。しかし、運悪く、ジョーの尻尾の上に落下した。ジョーは痛みのあまり、飛び上がった。
ジョー「ぎゃああああああ!!何をするー!!」
モー「ごめんなさい…。」

その時、亀のような男が現れた。
ジョー「なっ、何者だ！」
???「私はアルファ。デス・オメガの部下だ…。」
ジョー「デス・オメガって…。」
ジョーは考えた後、ぞっとした。
モー「兄貴…。」
モーは心配そうにジョーに声かけた。
ジョー「モー、気をつけろよ…。こいつは只者じゃない…!!」
アルファ「お前がニトラス・ブリオの弟子の1人コモド・ジョーか…。聞いたことはあるが、あそこまで間抜け面をしているとは…。」
ジョーはムカッとした。ジョーの剣は炎に包まれ始めた。
ジョー「てめえ。いきなり人をぶじょおおおくすうううるとはいい度胸じゃねええか！！」
モー「兄貴を馬鹿にする奴は誰であろうとも許さないんだな！」
ジョーだけでなく、モーも戦闘体勢になった。

モーは鉄球をアルファにぶつけようとした。しかし、アルファはそれをよけた。
モー「なっ？！」
アルファは剣でモーを攻撃しようとした。それをジョーが受け止める。
モー「兄貴ー!！」
ジョーは振り払った後、そのままアルファを斬りつけた。少しアルファは驚いたようだ。
ジョーは「コモド・サンダー」と唱えた。強力な雷がアルファを襲う。
ジョー「やったか…。」

その時、煙の中からアルファが姿を現した。アルファは亀の怪物のような姿になっている。
ジョーとモーはそれに驚いた。
ジョー「こいつ、へんしいいいいんすううるのか?!」
アルファは２つ目の首を出し、ジョーを襲った。ジョーはそれを斬りながらよけていった。
しかし、斬られた首はくっついて再生した。それにジョーは驚いた。
モーは鉄球で攻撃を続けていた。その時、モーはジョーを見て、驚き絶叫した。
モー「あっ、兄貴ー！！」
ジョー「なっ？！」
ジョーはアルファの攻撃に当たってしまった。
モーの顔は血の気が引いていた。ジョーの頭と体がばらばらになってしまったのだ。ジョーの頭は宙を舞った後、モーの目の前に落ちてしまった。
モーは呆然としていた。
モー「あ…、に…き???」

その頃のピンストライプの部屋ではー…
ピンストライプ「…。ジョーが死んだ…。俺は行かなければ…。」
ピンストライプは弓矢を持って、部屋を出ようとした瞬間ー…
突然、ピンストライプはしゃがんで咳き込み始めた。
ココ「ピンストライプ…。」
ピンストライプは喀血した。床についた血を悔しそうに見ていた。
ピンストライプ「…ちくしょうが…。」

モーは涙ながらにジョーの頭を見つめていた。
モー「嘘だろ…。」
アルファ「これで分かっただろ。ジョーは死んだんだ。全くてこずらせやがって…。」
モーは怒りと憎悪に満ちた目でアルファを見つめた。
モー「よくも兄貴を…。兄貴を返せー!!」
モーは鉄球を持って、戦いに挑んだ。
アルファ「お前もあいつと同じようにしてやる!!」
アルファの攻撃をモーは鉄球による攻撃で相殺し続けた。
モー「お前だけは許さないんだなー!!」
モーは鉄球に力を集中した。鉄球はエネルギーに包まれた。
アルファ「何?!」
モー「食らえ！コモド・スラーシュ!!!」
アルファはモーの攻撃に当たって、体勢を崩した。そして、モーはさらにアルファに鉄球を叩き付けた。
アルファはすばやく動くことができなくなった。
モー「アルファ！もう勝負はついたんだな！」
モーがきっぱりと言ったとたん、アルファはゆっくり立ち上がった。しかし、彼はもうすぐ死ぬだろう。その前に一撃でモーを確実に仕留めようと思っている。
アルファ「まだだ…。まだ、終わってない…。」
アルファはモーに襲い掛かってきた。アルファの首は確実にモーの心臓を狙っている。

その時、パサディーナは短剣でアルファの首を仕留めた。アルファはそのまま息絶えた。
パサディーナ「モー、大丈夫？怪我は?!」
モー「大丈夫。かすり傷が少しついたなんだな。」
モーは傷から出ている血を手でふき取った。
パサディーナの他に、ジョット、パプパプ、ティンゴ、タイニーが来ていた。
タイニー「でも、ジョーは死んじゃった…。」
パプパプ「防げなかった…。仲間の死を防げなかったんだパプ…。」
その後、モー達は泣き始めた。
モー「うっ、うわああああああああああああん！！」

その頃、ユナはビスカントを連れて、逃げていた。
もはや、どこへ避難しても危険から避けられなくなってしまっていた。そのため、アンバリーはユナに「ビスカントを連れて逃げなさい」と命令したのだ。
しかし、ユナの能力を使っているけれどもビスカントは不安だった。この子がいないと彼は終わりなのだ。
そう思っている中、二人は城の外に出てしまった。
ビスカント「ユナちゃん、どこへ行くつもりなんだい。」
ユナ「ひたすら逃げ続けるしかありません。」
二人は戦火の中へ走っていった。

クラッシュ一行（ココは除いて）は、時雨の洞窟についた。
洞窟の入り口は狭く、足場はぬれているため、つるつる滑りそうだ。
コルテックス「…入るか…。」
クラッシュ「コルテックス、前をお願い。」
コルテックス「えっ、わしが先頭？！」
クラッシュ一行は時雨の洞窟に入って行った。

コルテックス「…すみません。周りが見えなくて、怖いんですけど…。」
Ｎ・ジン「ファイア！」
Ｎ・ジンは魔法で炎を出して、明かりをつけた。
Ｎ・ジン「これで前が見えるでしょう。」
コルテックス「さすがＮ・ジン！でかしたぞ！」
その時、クラッシュ一行はこうもりたちに襲われた。
クランチはヌンチャクで、こうもりたちを叩きつぶした。クラッシュは剣でこうもりたちを斬り続けた。
こうもりたちを倒した後、クラッシュ一行はしばらく歩いていった。

歩いていくと、目の前に湖が現れた。
湖は青緑色で、透き通っている。しかも、かなり深そうだ。
クラッシュ「おっ、湖だ！」
コルテックス「ピクニックに行ってるわけじゃないんだぞ、クラッシュ…。」
コルテックスはクラッシュににらみつけた。
その時、クラッシュ一行の目の前に幽霊のような女性が現れた。
彼女は全裸で、青白い肌の持ち主だ。しかも、かなりの美人で、スタイルは抜群である。
クランチ「!!…お前は?!」
???「私はラムダ。デス・オメガのものです…。」

クラッシュ一行の目の前に立ちはだかるデス・オメガの部下の１人ラムダ。
クラッシュ一行は無事、彼女に勝つことができるのか？
ビスカリオ帝国の運命は？

デス・オメガ「ラムダに勝つ?!…それは不可能だ…。」
デス・オメガは不穏な笑みを浮かべていた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く

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