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Crash's fairy story ~運命の帝国によるファンタジー~
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第2話
2012/11/16(金)01:12:52(12年前) 更新
~クラータ・パレス編~
ここはクラータ・パレスに住んでいる上流階級の人たちの世界。
皇帝の下で楽しく有意義に過ごしてきた幸せな生活に終わりを告げる。
そして、彼らはある悪夢を見ることになる―…。
「モー、お前は上がっときな。こいつは俺がしぃぃぃとめるからよぉ!」
「分かってるよ、兄貴。」
ジョーがそう言うと、モーはステージから去った。
ダークはそれからまもなくして、コロシアムのステージに降り立った。すると、彼の目つきはすぐに変わった。
「…今日は血祭りにしてやるぜ、剣豪共…!アーッハッハッハッハ!!」
「じょぉぉぉぉとぉだぜぇぇぇ!!お前を生きて帰すぅぅ予定は無いんでな!!」
ダークと同様、ジョーも剣を構えた。その頃の2人には殺気のオーラで満ち溢れていた。
「行くぜぇぇぇ!!!」
ジョーは剣でダークに襲い掛かってきた。ダークはそれに対抗する。
「は、挨拶のつもりか!ヒャーッハッハッハッハ!!」
その後、ダークは剣でジョーを弾き飛ばした。ジョーはうまく着地した。
すぐにダークは剣の連続攻撃でジョーを攻めた。ジョーはダークによるすばやい攻撃にしばらく耐えた。
「おらおらおら!守ってるだけじゃ、勝てないぜ!ギャーッハッハッハッハ!!」
「分かってるわ、そぉぉんなこと!!」
ジョーは足払いをして、ダークを転ばせた。その後、ダークの右肩を斬りつけた。
「ぐっ!!!」
斬りつけられた右肩から大量の血が噴出した。
「ダーク!」
それを見たポフィーネは言った。
「どぉしぃぃた?眠るのはまだ早いぜぇ!」
「…。ハハハ…!!」
ジョーがそう言ったとたん、ダークはゆっくりと立ち上がった。
「あらら。お前、全治1ヶ月じゃすまないほどの大怪我を負ってるんだぜぇ?」
ジョーはそれを見て、不思議そうに思った。
その時のダークの顔は大量出血のため、青白かった。でも、本人はまだ戦えるようだった。その後、ダークは異様な光を放った目を見開いた。
「殺すぜ…!ギャーッハッハッハ!!」
その様子を見て、ジョーは驚き、少しひるんだ。
ダークはジョーに急接近をして、ジョーを蹴り飛ばした。ジョーは地面に叩きつけられ、ジョーの剣は彼の近くに落ちてしまった。
その後、ダークはジョーを馬乗りにして、好きなようにジョーを刺していった。
「楽しいぜ!ヒャーッハッハッハ!!」
「兄貴ー!!」
その様子を見て、モーは泣き叫んだ。
「皇后陛下!!」
「分かってます!」
カラージャの呼びかけに対して、ポフィーネはリボンを構えた。すぐにポフィーネはリボンでダークの体を縛り付けた。
「何をする?ギャーッハッハッハ!!」
そして、ダークを壁に向けて飛ばした。
ダークは壁に叩きつけられて、気絶した。
「兄貴ー!!」
モーはすぐにコロシアムのステージに降り立って、ジョーを呼びかけた。
「カラージャ、すぐにクレアとユナを呼んでジョーを最優先に治療させなさい。」
「かしこまりました。」
ポフィーネが命令すると、カラージャはすぐにコロシアムから出て行った。
その頃のピンストライプとユナは街に行って、買い物をしていた。
「兄貴ー、この果物、おいしそうだねー。」
ユナは赤い木の実を見て、ピンストライプに言った。その赤い実はうまい具合に熟してて、とてもおいしそうだった。
「そうだな…。果物があったらいいな…。」
ピンストライプはユナの言葉に微笑した。
その時、カラージャがピンストライプとユナの方に走ってきた。
「カラージャ…!!」
いきなりの出来事にピンストライプはドキッとした。
「どうしたんだよ?」
「ユナちゃん、あなたを頼みに来ましたの。」
「どうしてだよ?」
「この街の剣豪であるコモド・ジョーさんが大怪我しているの。だから…。」
カラージャの言葉を聞いて、ピンストライプは驚いた。
「どういうことだ、それは?!」
「今は時間が無いの。ユナちゃん、行きましょう!」
カラージャはユナの腕を無理やり引っつかんだ。
「兄貴と一緒に…。」
ユナは嫌がっているが、カラージャはその様子を全く気にしているようではなかった。
「事情は後で言います。それでは!」
ユナはカラージャに引っ張られて行ってしまった。
「兄貴ぃぃぃ!!」
「ユナ!!…。」
ユナが泣き叫びながら行ってしまう姿に、ピンストライプは絶句した。
クレチアスの部屋でジョーとダークの治療を行っていた。
「…クレア、どうですか?」
「ダメです…、内臓まで傷つけられていますので…。彼の命はもう…。」
ポフィーネの問いにクレチアスは答えた。
「そんな…、あんまりだよ…。」
モーは涙ながらにジョーを見つめた。今のジョーの顔は土色で虫の息だ。そして、不運にもジョーは息絶えた。
「あっ、兄貴ー!!」
モーは泣きながら叫んだ。
その時、ユナを連れたカラージャが現れた。
「カラージャ!!」
クレチアスとポフィーネとモーは一斉に言った。
「ジョーの様子は?」
「…ご愁傷様…。」
カラージャの問いにクレチアスは下を向きながら答えた。
「…。ユナが何とかできないかな…。」
ユナは悲しそうにジョーのほうへ行った。
「どういうことなんだな?」
モーはユナの行動にぎょっとした。
ユナは何の迷いもなしに、ジョーの体の上に十字架を浮かび上がらせた。
「こ、これは…?」
「レズレクション・クロスだわ…。」
驚くモーに対して、ポフィーネは冷静だった。
しばらくすると、光る十字架は消えてしまった。その時のジョーの顔色はよくなっている。
「…モー…?!」
ジョーはささやいた。
「兄貴ー!!」
「ありがとう、ユナちゃん。」
すぐにモーはうれし泣きに変わった。ぐったりしているユナに対して、カラージャはお礼を言った。
「クレア、ボーっとしないで治療を続けて!」
「はい!!」
ポフィーネが命令すると、クレチアスはジョーの治療を続けた。そうしていくうちにジョーの顔色は元に戻っていった。
「モー!」
ジョーは目を開け、起き上がるとすぐにモーを抱きしめた。
「兄貴ー!!よかったんだな…!」
モーはうれし泣きしながら、ジョーを抱きしめた。
その後、ダークは気が付いた。
「ダーク、大丈夫?」
「嗚呼、大丈夫だ…。」
心配しているポフィーネに対して、ダークは微笑した。
「どっちにしても…、ダークとジョーにはしばらくの休みが要りますね…。」
カラージャはほっとして、ため息をつきながら言った。
それからしばらくもしないうちに、3人の男が現れた。ピンストライプ、スプレンダー、吉田耕一の3人だった。
「ユナ、探したんだぞ。」
「ごめんなさい、兄貴…。」
ピンストライプがそう言うと、ユナは落ち込んだ。
「謝るのは私のほうです…。」
その後、カラージャは今までの事を3人に話した。
「…ジョー…。皇帝陛下…。」
ピンストライプはささやいた。
「それは、大変だったね…。」
吉田は言った。
「…今日の晩餐会はどうなりますかね?」
スプレンダーはポフィーネに尋ねた。
「…残念ながら、今日は中止です…。」
ポフィーネは悲しそうに首を横に振った。
確かに、皇帝であるダークが大怪我している状況でパーティーということは無いだろう。
「え…。皇后様がそう言うなら、仕方ないです…。」
その言葉にユナはがっかりしているようだった。
「…ジョーさん、モーさん、今日はわざわざシファンからおいでいただきありがとうございます。ジョーさんが元気になるまでここに泊まっていいですよ。」
「ありがとうございます…。」
クレチアスの言葉にモーは感謝した。
その夜、クラータ・パレスの中はざわついていた。
「どういうことなんだね、いきなりパーティー、キャンセルだなんて…!」
「うまくいかない事もありますよ、N・トロピー様。」
「慰めているつもりかね、クレイド君。」
N・トロピーはクレイドの言葉にむっとした。
貴族達はこの晩餐会を楽しみにしていたので、クレイドはN・トロピーの気持ちがよく分かっていた。
「…一体、何があったのかね?」
「…そこは、私もよく分かりません…。」
N・トロピーの言葉にクレイドは戸惑っていた。
その時、N・トロピーとクレイドの前に美鈴と1人の少女が現れた。
「フゥかと思ったら、美鈴さんにフローラさんではありませんか…。」
「今日は皇帝陛下とこの国の剣豪が大怪我をしちゃって晩餐会が中止になりました…。わざわざとすみません…。」
美鈴は2人の前に頭を下げた。
「いや、美鈴様が謝ることはありませんよ…。」
クレイドは困惑した。
「2人とも、元気出して。3ヵ月後、庶民達を呼んで盛大な晩餐会を開く予定ですので…。」
フローラは珍しく長く話した。
「そうですか…。」
「それなら、喜んで…!」
クレイドとN・トロピーは少しほっとしたようだった。
その頃のピンストライプとユナは自分の寝室に戻っていた。
「…父さん…。」
ピンストライプは外の月を眺めながら突然つぶやいた。今日の月はもうすぐ満月になろうとしていた。
彼の父親であるジョット・ポトルー伯爵7世は半年前、ヴァリアス帝国に行ったきり消息不明になっている。彼がクラータ・パレスを後にした時、ほぼちょうど満月の夜だった。
「…もう、死んだのか…。」
そう思ったピンストライプは切なくため息をついた。
「兄貴ー、窓開けっ放し!寒いー!!」
突然、ユナは言った。
「あっ、わりぃな。」
そう言った後、ピンストライプは窓を閉めた。その言葉にピンストライプは気持ちが軽くなった。
ユナの言う通り、今日の夜は肌寒かった。そして、風は少し強い。
「兄貴、寒くなかったの?」
「ちょっと寒かったかな…。」
ユナだけでなく、ピンストライプも不思議に思っていた。風の強い肌寒い空気に気づかないほど満月を見ていたとは…。
「兄貴、体の調子がおかしいんじゃないの?」
「そんなことは無い!寝るぞ!」
恥ずかしく感じたピンストライプはユナに動揺されまいと思い、ベッドの中にもぐりこんでしまった。
翌日の朝、ピンストライプはユナを連れてクレチアスの部屋に訪れた。
「ジョー、調子はどうだ?」
「兄貴はずいぶん元気になってるんだな…。」
ピンストライプがそう言うと、モーは答えた。
その時のジョーの顔色はよく、クラータ・ワインを飲んでいた。
「そう、よかった…。」
その様子に、ピンストライプは微笑した。
「このワイン、はじぃぃめて飲んだぜぇぇぇ!!」
「今日はゆっくりするんだな…。」
ジョーの叫び声に対して、モーは苦笑いをした。
「おっと、俺達は今から皇帝陛下たちに挨拶しに行かなければならなくなったぜ。」
「また、来るからね。」
そう言った後、ピンストライプとユナはクレチアスの部屋を後にした。
挨拶が終わった後、ピンストライプとユナは再びクレチアスの部屋に訪れた。
「あ、終わったのか?」
「嗚呼…。」
ジョーの言葉に対して、ピンストライプはうなずいた。
「今日の予定は…?」
「特に無いけど…。」
モーの言葉に対して、ユナはあっさりと答えた。
「今から外へ散策に行くけど、ジョーも行くか?」
「もちろんだぜぇ。クラータ・パレスの庭園に行くことはめったに無いんでね。」
「オラも行くんだな…。」
ピンストライプがそう言うと、コモド兄弟は少し微笑んだ。
クラータ・パレスの庭園は豪華で、周りは花畑になっていた。しかも、今日は快晴であった。
「今日はあったかいんだな。」
モーは周りを見渡していた。
「…天国か…?」
花畑の様子を見て、ジョーは思った。不思議に思ったのはジョーだけでなく、みんなも同じだった。
クラータ・パレスの庭園ではそういうのはなかなか珍しい。
「兄貴、今日は何して遊ぶ?」
「散策って言っただろ?」
ユナの言葉に対して、ピンストライプは少しお茶目に言った。
その後、しばらくピンストライプ達は散歩してみた。春ではないのに、今日の庭園は美しい光景だ。
「…兄貴、昨日は本当にどうしちゃったの?」
ユナの突然の言葉にピンストライプは困惑した。
昨日のことで完全に動揺しちゃってる…。自分の父親の話をして理解してくれるのだろうか…?
「ピンストさん、どうした?」
モーは心配して、ピンストライプに尋ねた。その時の彼は悲しそうな顔をしていた。
「わりぃ。何でもない…。さ、行くぞ。」
強がるようにピンストライプは言った。
「だったら、いいけど…。」
ユナはその様子を見て、つぶやいた。
「まず、あの木の向こうに行くんだな…。」
「そうだな…。…確か、そこらへんは川があったはずだ…。」
モーは向こう側にある大木に指を指した。ピンストライプ達はそれに向かって、歩いていった。
彼らはのんびりしている中、何かが起こりそうな気がした。
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