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Crash's fairy story ~運命の帝国によるファンタジー~
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第3話
2014/03/22(土)21:40:01(10年前) 更新
~クラータ・パレス編~
ここはクラータ・パレスに住んでいる上流階級の人たちの世界。
皇帝の下で楽しく有意義に過ごしてきた幸せな生活に終わりを告げる。
そして、彼らはある悪夢を見ることになる―…。
「鳥のようにな~りたい~♪」
大広間あたりから美しい歌声が響いてくる。
「風の中で~♪I say you to love~♪」
続いて歌声が響いてくる。つかみどころの無いこの歌が貴族達の中では好評だった。
「…おやすみなさい~♪素敵な夢を見なさい~…♪」
歌が終わると会場からは盛大な拍手が返ってきた。歌っていた女性はいつものごとく「ありがとうございました~」と言ってお辞儀をした。
「さすが、雫下こまちさんは歌詞がすばらしいですね~。」
拍手をしながら吉田は前に出てきた。
「ありがとうございます、吉田男爵さん。今日は皇帝陛下のお呼びでここに参りましたので。」
雫下は丁寧に言った。彼女が言うには、この国の皇帝であるダークが「お前の歌が聴きたい」ということで呼び出したそうだった。
「Ms.雫下。あなたのAnother songを披露してくれないかね?」
「分かりました。」
N.トロピーがそう言うと、雫下はさっきのとは別の歌を歌い始めた。
その時、ちょうどピンストライプとユナが入ってきた。
「あ、ピンストさん。コモド兄弟はどうした?」
ビスカントは尋ねた。
「用事があるからと言って、どこかへ行ってしまった。誰かに呼び出されたんだろう…。」
ピンストライプは答えた。
「…何か変な歌が聴こえる…。」
不快そうにユナは言った。
「こら!雫下こまちさん本人が歌っているからそんな事、言わないの!」
ビスカントは小声で叱った。とは言えど、彼女の歌は奇妙であることに間違いではなかった。
「…皆さん、ご清聴ありがとうございました…。」
どうやら、歌が終わったようだ。周りから盛大な拍手が響き渡る。
「今日はThank youですね。しばらく、ゆっくりなさって下さい。」
クレイドは拍手をしながら雫下に近づいてきた。
「よろしいんですか。それが本当なら、うれしいです。」
雫下は微笑んでいた。その後、お辞儀をしてステージを退場した。
それからしばらくすると、吉田はピンストライプの方へ寄ってきた。
「ピンストさん、…コモド兄弟はどうしました?」
「別れた。このまま遊んでいるわけにはいかないと言って…。」
吉田がそう尋ねると、ピンストライプは答えた。
「気が早いですね。最近、これといった事件がありませんからね…。」
吉田は首をかしげた。
「クリムゾンとかが起こしたかもしれないあれじゃなくて…?」
ユナは尋ねた。
「その可能性はあるな…。」
ピンストライプはそう言うと、この場から去った。ユナはピンストライプの後を追っていった。
部屋に戻る途中、見かけない少女に出会った。
「ん、見かけない奴だな。誰だ?!」
ピンストライプはマシンガンの先を少女に向けた。少女はひるむことなく話し始めた。
「私はフローラ…。あなたがジョット氏の息子のピンストライプさんですね。」
フローラはそう言うと、マシンガンに対抗するようにライフルの先をピンストライプに向けた。ピンストライプは彼女のあまりの冷静な態度をとっているので、少し驚いていた。
「何で俺のことを知ってるんだ…?!!初対面なんだぜ?!」
「そして、あなたが私のそっくりさんであるユナ・クルスね。」
フローラは淡々と話を進めていた。
「えっ…?!どういうことなの…そっくりさんだなんて…。」
ユナは困惑しながら尋ねた。気になるところではあるが、正直ユナもピンストライプもあまり深入りしたくは無かったのでしばらく黙っていた。
その時、N・トロピーがピンストライプに向かって来た。
「おやおやこんなところで何をしているのかね?」
「何をしているのかねって…俺達、フローラと言う奴に捕まってこうなっているのだが…。」
ピンストライプは困惑しながら言った。
「…ほう…。それにしてもミス・フローラ、ヴァリアス軍の1部がこちらに向かっているらしいんでね…。」
「何だって?!!それはどういうことだ?!!」
ピンストライプはN・トロピーに牙をむき出した。
「私に言われてもノット・アンダースタンドなんですね。そのことを知りたければ、ビスカント大臣に尋ねてみるべきですね。」
N・トロピーは焦って言った。
それを聞いたピンストライプとユナはフローラを不審な目でしばらく見ていた。
「クレアさーん。」
「おお、その声はアルマさん。久しぶりですね。」
クロッツという街にある修道院に武器屋のアルマが来た。クレチアスは意外な客に少し驚いている。
「今日は面白い話題でも見つかりましたかね。」
クレチアスは気を取り直して聞いてみた。
「新しい武器を開発したんだ。」
アルマは新作と思われる兵器を取り出した。
「…これはバズーカ砲ですかね…。」
「うん、そうだよ。これはアルマ・バズーカⅡという武器で、一発でこの修道院は余裕で吹っ飛ぶわ。」
アルマは楽しそうにテンポ良く話を続けている。それに対して、クレチアスは嫌な予感がするあまりに苦笑いした。
「ちょっと実験するから、付いて来て。」
そう言うと、アルマは修道院から出た。クレチアスはその後を追った。
外に出ると、アルマはバズーカ砲を構え始めた。
その時、狼のような男性が目の前に通りがかった。
「ん?!あれはブラックリストの1人、シミラ・ウルフじゃない?!女の人もいるし…、あの2人、敵軍じゃないの?!…それが本当だったら、敵軍の勢力は落ちて、アルマ・バズーカⅡの威力を確認することが出来るし、一石二鳥じゃない…。」
アルマはそう思うと、「いっけぇぇえええええ!!!」という掛け声と共にバズーカ砲を撃った。
ドゴォォォォオオオオオオン!!!!
すさまじい爆発にクレチアスは唖然とした。
「やっぱバズーカはこうでなくっちゃ!」
アルマは清清しく言った。
「シミラさん、アーメン…。」
クレチアスは撃たれた2人のために祈った。
「…誰がシミラだよ…。俺だよ、ザナヴィだ…。」
焦りながらザナヴィは言った。
「雫下の氷の盾が無かったら、間違いなく俺は死んでたぜ…。」
そう思いながら、雫下を見ていた。彼女が作った氷の盾のおかげで擦り傷ぐらいで済んでいた。
「申し訳がありません、怪我の手当てはしておきますので。」
クレチアスは生きてると分かった時、すぐに前に出て謝った。
その夜、ピンストライプはいつものごとくバーでカクテルを飲んでいた。
「あの娘、一体何者なんだ?」
そう言うと、カクテルを一口なめるように飲んだ。
「こういう時は万が一のために備えた方が無難でしょう…。」
スプレンダーは言った。
もし、ヴァリアス軍のスパイの1人だということを考えると今でもぞっとする。
「そうだな…。」
ピンストライプはその場を乗り切るように言った。
その後、お互いにしばらく黙ってカクテルなどを飲み続けた。
「ユナの技、最近不安定なんだよな…。力の加減といい、その状態を保つ時間の長さといい…。」
ピンストライプは周りの人が聞こえないような声でぶつぶつ言った。そして、カクテルを一口飲んだ。
「『クラータ・ワイン レッドバージョン』ありますか?あったら、それを頼むよ。」
吉田はマスターに注文した。
すると、マスターはすぐにクラータ・ワイン レッドバージョンを出した。そして、それをグラスに注ぐ。
「お待たせしました。『クラータ・ワイン レッドバージョン』でございます。」
吉田に差し出すと、吉田はすぐに飲み始めた。
「ん~、このワインもいいぜ!」
吉田は言った。
そのワインは人の血とほぼ同じ色をしている。時には、それを飲んだ人は人の血を飲んだと思わせるほどだった。
「…吉田…。」
ピンストライプは思わずそうささやいた。
「ピンスト…?」
「なんでもない…。」
吉田がそう言うと、ピンストライプは焦った。
自分の部屋に入った時は午前2時になっていた。
「あ、確か…明日早いんだっけ…?!」
ピンストライプはそう思った後、ベッドにもぐりこんだ。
「兄貴…。周りがうるさくて眠れなかったよ…。」
その声は、妹分であるユナの声だ。
「目を閉じておけ…。その内、眠れるはずだ…。」
就寝中である彼は知らなかった。知らず知らずの間に一日の生活のデータが取られていたこと、その情報をベロ皇帝に提供していたことを…。
「…夜に数人の部隊を送れば問題ないって、ことだな…。」
監視カメラに収めた白黒の映像を見ながらジョットはささやいた。
手元の資料をまとめると、すぐに席から離れた。
「ビッグ・ノーム…。後は頼んだぞ…。私はその資料をリトル・ノームに翻訳してもらい、ベロ皇帝に提出する。」
「おい…っ?!!」
ビッグ・ノームが物を言おうとした時は、ジョットは部屋から出ていた。
「昨日からずっとそうなんだが…。ピンストライプばっかり調べているんだ?!…彼はそんなに強い男なのかな…。」
そう思いながら、ビッグ・ノームは呆然としていた。
「兄貴~…。お腹が空いたんだな~…。」
モーはぐったりしながら歩いていた。
「うるせぇえええな!!宿をさぁあがしぃぃいいているんだからしぃずかにしぃいろ!!!」
ジョーはモーのだらしの無い言葉にいらっとした。
「兄貴…、夜だからもう少し…。」
モーが言い終わろうとした途端、ジョーは小さな宿を見つけた。とは言えど、民家っぽかった。
「あーもう!!酒、酒うっせーんだよ!」
コモド兄弟の前にたまたまディンゴが通りすがった。
「おい、きさぁま!泊めてくれ!!」
「兄貴、いきなりその言い方は無いんだな~…。」
「いきなり言われても無理に決まってんだろ!!第一、親父が今うるさいんだ!!」
宿泊したいと頼んだが、無理だった。この場合は、当然だ。
「泊まるんだったら、おれっちの家の後ろの宿に泊まりな。周りに迷惑をかけなかったら、いいんだが…。」
ディンゴは渋々と答えた。
「よっしゃあああああああああああ!!!!!」
「コラ、兄貴。しーぃなんだな…!」
コモド兄弟はディンゴの家の裏の宿に泊まるようになった。
「全く…嫌な予感しかしないぜ…。」
ディンゴは空の樽を捨てた後、家に帰った。
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