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Crash's fairy story ~運命の帝国によるファンタジー~
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クラータ帝国の秋祭り
2015/08/19(水)23:05:58(9年前) 更新
―番外編―
この小説のアンソロジーのようなものです。
読まなくても小説の話に影響するものではありませんが、暇があれば読んでくれるとうれしいです。
秋の涼しくなった次期にクラータ帝国ではいくつかの祭りが開かれる。その1つに『きのこ祭り』があった。
きのこと言っても、砂糖茸というきのこを主に示す。
りんごやなすなどはアップル村でしか採れないが、砂糖茸というきのこだけはクラータ帝国ではどこそこに見られ、果物や野菜がほとんど採れないアルヴァートでも普通にあった。
なので、クラータ帝国のお菓子のあらゆるものに砂糖茸が入っていた。
その豊作を祝って始まった祭りが『きのこ祭り』で、その歴史は300年以上続いていた。
「今日は豊作だね~。」
クロワは大量の砂糖茸をかごにつめて、クラータ・パレスに持ってきた。
きのこ祭りは主にクラータ・パレス広場にて行われていた。参加する人には貴族だけでなく、庶民もいた。このような祭りが開かれるのはほとんど庶民のおかげであった。
「オイラも参加していい?」
クラッシュは尋ねてみた。クラッシュとココはよその国から来た商人のため、クラータ帝国の祭りを参加するのは初めてだった。
「いいよ~。でも、参加するんだったら手伝わなくっちゃいけないけどね。」
クロワは言った。
祭りの準備をするのは庶民の仕事となっていたので、クラッシュとココも手伝わなければならなかった。
「手伝いって、私は何をしたら?」
ココが尋ねるとクロワはクラータ・パレスに指を指した。
「ココはあの建物に飾りをつけるの手伝って。クラッシュはディンゴの手伝いをしてね。」
「うん。分かった。」
「ふぁ~い。」
ココ、クラッシュの順に返事をした。
祭りの準備は大忙しであった。仕事が終わっても、また次の仕事が来る―…。
何とか、その日の夕方に準備が終わった。
その翌日にきのこ祭りが始まった。
午後1時から午後9時まである盛大な祭りだ。庶民も貴族もここぞと言わんばかりに次々と集まってきた。
「うっひゃあ~、すごい人数だな~。」
クラッシュは驚いていた。こんなに人が集まった所を見たのも始めてであった。
その時、幼い声が聞こえてきた。
「あ、見知らぬ人がいる。」
幼女がぎょっとした表情でクラッシュを見た。
「おいらこそ、お前のことを知らないよ~。てか、誰なんだよ~?!」
「貴族になんて事を?!」
クラッシュがそう言うと、庶民の男がぞっとした。
「私?!…ユナ…。ここの国の貴族なの。」
「ユナか。オイラはクラッシュ。この街に来た商人なんだ。」
ユナが紹介した後、クラッシュは紹介した。
ユナは正直、呆れていた。見知らぬ庶民に『誰だ?』と言われただけでなく、呼び捨てだなんて―…。
「ユナ、どうした?」
ピンストライプが迎えに来た。その後、ユナはクラッシュに指を指した。
「兄貴、あの人、変。いきなり、ユナを呼び捨てしたの。」
「変だと思ったらかかわっちゃダメだろ?それにしても、始めてみる奴だな?誰か説明してくれないか?」
ピンストライプが言うと、庶民の男が説明し始めた。
「なるほど、この男がクラッシュで、あの女がココと言うんだ。それにしても珍しい所からやって来たもんだなあ。」
ピンストライプは少し驚いていた。
この祭りはよその国から来る人が参加することもあるのだが、クラッシュとココのいた国からやってくる人は今回が始めてであった。
「まぁ、分からないことがあったら、周りの人たちに聞いて回るのもいいさ。」
「うわっ、なんだこの味はぁ?!!」
男は始めて食べる味にぎょっとした。男の食べたパイには大きな砂糖茸が入っていた。
「これは砂糖きのこパイと言うんだよ、ABCD。」
「だ・か・らぁああ!!!ABCDじゃなくてDACBだぁあああああ!!!間違えるんじゃねぇよ!!!」
「こんなに大声出していいのか?殺されない?!」
「……。」
男が言うと、DACBはこらえざるを得なかった。
せっかく、ベロ皇帝から珍しく休みをもらったと言うのに見つかって殺されたら本末転倒だろう。
「怜音、クリムゾンはどうした?」
「そこらへんの貴族の娘と話しているよ。」
怜音は淡々と答えた。
その時、皇帝ダークの声が聞こえた。もうすぐ、本番が始まるようだ。
しばらくすると、綺麗な踊り子達が踊りを披露しながら入ってきた。その後に、次々と若者が入ってきた。
「うっひょ~、かわい子ちゃんがいっぱいだぁ~!!」
「お兄ちゃん!!」
メロメロになったクラッシュに対して、ココは叱責した。
「一体、何が始まるんだ?」
DACBは驚いた表情で踊り子達を見た。
「それでは、祭りの本番に移ります。まず、始めに砂糖きのこパイ早食い競争をします。選手は横に5列並んでください。」
ポフィーネがそう言うと、次々とパイの前に老若男女が5列ずつに並んだ。この祭りでは広間に乱入する形で参加するらしい。その中にはタイニーやディンゴ、アルマもいた。
「よーい!!」
ポフィーネが掛け声をした後、男はドランをシンバルを鳴らした。
選手達はもくもくとパイを食べ始めた。手は使えないので、犬食い状態だった。
「このパイが入っているのがきのこじゃなくて、りんごだったらオイラだっていけたのに。」
クラッシュはため息をついた。
「…まぁ、この国の伝統的なお菓子ですから。」
ココは言った。
そういっているうちにディンゴがリタイアしたらしい。一方、タイニーが一番速く食べ終わろうとしていた。
「タイニー、強いな…。」
「まぁ、護衛隊の一員でもありますし。」
スノー、吉田の順につぶやいた。
その時、終了のシンバルが鳴った。タイニーが一番だったらしい。
「タイニー、大勝利ー!!!」
タイニーの雄叫びが響き渡った。
「タイニー、よくやったわ。しばらく休んでね。」
拍手をしながらパサディーナは言った。
「パサディーナも参加する?」
「ええ、参加するわ。実況だけどね。」
タイニーが戻るとパサディーナは席を立った。
庶民達は次のゲームに備えて、急いで片づけをしていた。
「ココ、次の試合は何?」
「話によると、砂糖茸大食い競争よ。」
クラッシュが尋ねると、ココは答えた。
実況係はパサディーナに代わった。掛け声もポフィーネからパサディーナに代わった。
「俺様も記念に参加してみるかぁ!!」
「おい、正気か?!」
クリムゾンが止めようとしたけど、遅かった。
「DACBの奴…、次の試合の内容…、知ってるのかな?!」
心配になったクリムゾンは、影からこっそりと見守ることにした。
「さぁ~て!!相手は誰かなぁああ?!!」
DACBが横をチラッと見ると、みんなおなじみのバンディクーがいるじゃないか。
「優勝するぞー!!」
クラッシュは何故か気合が入っていた。
優勝したら、大量のりんごがもらえるわけじゃないのに…。もらえるのはいくらかの賞金だ。
「それでは、よーい…。」
パサディーナが掛け声をすると、シンバルが鳴った。
選手達は走って、大量の砂糖茸をありついた。
クラッシュとDACBをはじめ、多くの選手が砂糖茸をほおばった。
「あめぇ~!!甘すぎる…!!!」
砂糖茸の甘さにクラッシュとDACBは苦戦した。
「記念に参加しようと思うから…!」
それを見たココはあきれ返っていた。
「ヴァリアス軍の一員であることがばれなきゃいいんだが…。」
それを見たクリムゾンはため息をついた。
「この次、休暇が取れればヴァリアス帝国の祭りにでも行くか…。」
怜音は食べながらつぶやいた。
その中、終了のシンバルが鳴った。
「うっぷ…。」
苦しそうにクラッシュは言った。
クラッシュとDACBが食べた量は同じぐらいだった。一番はクラッシュとDACBだが、一番になった人が2人いたのは今回が始めてだった。
「おい、立てるか?!」
「何とか立てるが…!!」
クリムゾンが言うと、DACBは何とか立ち上がった。
「お兄ちゃん…!」
「ココォ~!!」
ココがそう言うと、クラッシュも何とか立ち上がった。
祭りを楽しんでいるうちに、日が暮れて夜になった。
普段は夜になるとクラータ帝国は真っ暗になって何も見えなくなるが、祭りの日は明るかった。
祭りの夜は酒やつまみが入るので、それはそれで楽しかった。
「くぁ~、クラータ・ワインは最高だな~!!」
優勝して賞金が手に入ったクラッシュはうれしそうにクラータ・ワインを飲んだ。
「お兄ちゃん、お金の使い方、分かっているよね?」
ココは苦笑しながらつぶやいた。
私達は、商人なんだから―…。
「DACB、酒は控えろよ。俺達はこの祭りが終わったら帰らなければならないから。」
クリムゾンは念を押した。
「心配するなよ!!!」
と言いながら、DACBは酒を飲んでいた。
何故かこの男が『心配するな』と言うと、嫌な予感しかしなかった。
「兄貴ー、ユナもワイン飲みたーい!!」
「ダメだ、子供に酒は禁止なんだ。」
ピンストライプはユナが届かないようにワイン瓶を持ち上げた。
「ユナはオレンジジュースでも飲んで来い。」
「は~い。」
ユナは渋々とオレンジジュースを飲み始めた。
「おい、吉田!!」
少しため息を付いた後、ピンストライプは吉田を探し始めた。
「クレイド君は酒はdrinkできるかね?」
「まぁ、何とかdrink出来ますね。」
N・トロピーと話しながらクレイドは酒を飲み始めた。
「N・トロピーさん、どうしたらトロピーさんのようにかっこよくなれますか?」
その後、すかさずスノーが話しかけた。
「それはね…。」
N・トロピーは思わぬことを尋ねられて少し困っていた。
その時、ポフィーネのところに黒猫が次々と集まってきた。
「何が起こるの?!」
ココはぎょっとした表情で黒猫たちを見た。
黒猫は次々とランプに変わって、次々と爆発した。
「何だ?!!」
クラッシュは驚いた表情で呆然とした。周りは歓喜の声であふれていた。
「フィナーレよ!!」
クロワは高い声で喜んだ。
「フィナーレ…。」
クラッシュとココはつぶやいた。
翌日、DACB、クリムゾン、怜音はファリティに着いた。
「なんとか、ファリティについてよかったな。」
怜音はほっとして言った。
「はぁ~、帰る途中、すげぇ吐き気に襲われて死ぬかと思ったぜぇ~…!!!」
「言わんこっちゃない…。」
DACBが言うと、クリムゾンはため息がついた。
「ファリティからアバスまでかなり距離がありますよ。どうする?」
怜音は周りを見渡しながら言った。
馬車を使えば何とかいけそうだが、捕まえるだけでも大変そうだった。
「…まず、アバスまで連れて行ってくれる人を探さなければな。」
「早くしねぇと、ナッシュ隊長から説教される上に、ロバに変えられてしまうからな。」
クリムゾン、DACBはアバスまで乗せてくれる人を探し始めた。怜音も同様。
一方、クラッシュとココは商人の仕事を再開した。
今回は砂糖茸を売っていた。この時期になるとクラータ帝国でよく採れるようになるが、砂糖茸の値段は昨年に比べて安かった。
おしまい
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