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Crash's fairy story ~運命の帝国によるファンタジー~
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第2話
2012/09/24(月)23:07:14(12年前) 更新
~コモナー・オブ・クラータ編~
ここはクラータ帝国に住んでいる住民達の世界。
その住民達は普段、活気的で、のんびりしていて、平和に暮らしている。
そして、瞬く間にその平和と言うものが消えていく―…。
クラッシュとココは喫茶店を後にした後、クラッシュはココに尋ねた。
「ココ。おいら達、しばらくの間どこで泊まるんだ?」
「そうね…。もうあまりお金がないし…。」
ココは自分の財布の中身を見てみた。財布の中はごくわずかなお金しかなかった。
「街の人たちに聞いてみよっか?もしかしたら、しばらくの間、どこかで住ませてくれるのかもしれないよ?!」
ココの言うとおり、困ったことがあったら誰かに聞いてみるのが一番だ。
「…というのはいいけど…、誰に頼んだらいいのかな~?」
クラッシュがそう言うと、ココはしばらくの間考えた。
「まず、レストランの場所を教えてくれたところの人から聞いてみよう…。」
その後、クラッシュとココはその人がいる場所に戻ることにした。
「ふぃ~、やっとあいつが寝たよ…。」
タンクを背負っている男性はぐったりと樽を下に下ろした。
「…あの…、すみません…。」
「…誰かと思ったら、またお前らかよ…。」
ココの声を聞いた男はため息をついた。
「あの…、しばらくの間、泊めてもらえませんか?」
「軽々しく言うんじゃねぇよ…。おれっちには酒を飲みまくってる親父がいるんだ…。そんな家にお前たちが住む事になったらどうなるんやら、考えただけでも…。」
男がため息をつきながら話している途中、家の中の男の声が聞こえた。
「ディンゴ…、そいつらを連れて俺の家の中に入れたらどうだ…?!」
「本気で言ってるのか、親父?!」
「泊まれる場所を知りたいだけだし、別に怪しいもんじゃねぇだろ?だったら、入れていいはずじゃねぇか…。」
「勘弁してよ~…。」
ディンゴの父は眠りながらもその会話を聞いてたようだった。その言葉を聞いたディンゴは深いため息をついた。
「無料で泊まれるところだと…?!…それならば、ここからちょっと遠いが反対側にある橋を渡ると道具屋が見える。その防具屋のすぐそこだ…。」
ディンゴの父は泊まれる場所の情報を分かる範囲で提供した。
「ありがとうございます、ダイゴさん。」
ココはそう言った後、ダイゴは続けた。
「その近くに主にアルマ・ベルが営む武器屋があるからな…。アルマもよろしく頼むぜ。」
「はい。」
「まあ、今日はここで泊まりなよ。」
「ありがとうございます。」
それからクラッシュとココはダイゴの家で一泊することになった。
日が沈もうとした頃、ダイゴはココに呼びかけた。
「ココ、風呂だ~!!」
「あっ、はい!」
その後、ココは風呂に入った。
「…アルヴァートは親切な人が多いもんだね…。」
ココはそうつぶやきながら、この前の新聞の内容を思い出していた。
「アルヴァートが危ないと言ってたけど…、あれ…、本当なのかな?」
風呂から上がってきたココに待っていたのは、晩御飯だった。
今日の晩御飯はワイルドで、ほとんど素材を味わうような感じだった。しかも、量が多いので、ココは苦笑いをした。
「何ですか…、これは?」
「俺たちの定番の晩飯だ…!うまいぞ!!」
「おっ、これはうまそう!いただきます!!」
クラッシュはすぐに食べ始めた。
「ちょっと!!」
「ココも食うか?」
「…お言葉に甘えて…。」
ダイゴからの誘いに対して、ココはまた苦笑いをしてしまった。
一口で食べることが不可能なほど、野菜や肉が大きかった。
「食べるだけでも…、疲れる…。」
そう思いながらも、ココはやっと肉を噛み千切った。
「すまないな…、食べることに苦労させやがって…。」
ディンゴはダイゴの代わりに謝った。
「いいのよ…、気にしてないから…。」
と、言いながらもココは食べることにかなり苦労していた。
クラッシュとココは食べ終わると、ディンゴに案内されながら寝室へ向かった。
ディンゴはある部屋のドアの鍵を開けて、ランプに灯をともした。
「ここが今日、お前たちが寝る部屋だ。」
寝室は少しオンボロだったが、寝られないほど不快な感じではなかった。
「ひゃっほーい!!」
「眠れる場所があってよかった…。」
クラッシュは部屋に入るとすぐにベッドの中へ飛び込んだ。ココはベッドの上に座って本などを読み始めた。
「ココ、何やってんだ?」
「見れば分かるでしょ?情報収集よ。」
クラッシュの問いに、ココはあっさりと答えた。
「後、あまり大声出すんじゃねぇよ…。じゃねぇと、お前らの代わりにおれっちが親父に叱られるんだ…。…もうそろそろ行かないと…、じゃあな。」
ディンゴはそう言った後、ドアを閉めた。
クラッシュとココが眠る寝室の明かりはランプの灯火だけだったので、薄暗かった。
「…クラータ帝国にはこんな神話があったんだ…。」
ココは本を読みながらつぶやいた。
その内容は、『昔、ある兵器人形がクラータ帝国を支配していた。それを7人の戦士がその兵器人形を倒し、封印したこと』だった。
しかし、その内容はヴァリアス帝国の神話の内容でもあるらしい。
「読んでみると面白いけど、今日はここまで…。」
ココはその後ランプの灯火を消して、横になって眠りに入った。
翌日の早朝。その時はもうすぐ日が昇ろうとしていた。
「起きやがれい、お前ら!!」
ディンゴの喝でクラッシュとココは目覚めた。時刻は午前5時30分。
「ふああ~、よく寝た…。」
「おはようございます…。」
「起きたらすぐに飯だ!!来い!!」
「朝から元気がいいなぁ…。」
ディンゴはすぐに部屋を出て行くのを見たクラッシュは寝ぼけながら言った。
「クラータ帝国の庶民はどうやら早起きのようだ。」
クラッシュとココは思った。
クラッシュとココはリビングに着くと、すぐにテーブルの周りを囲むように座った。
今日の朝ごはんはハムサラダのようだ。昨日の晩御飯に似ている感じだが、料理の彩りや盛り付けの様子を見るとはるかにおいしそうに見える。
クラッシュとココはディンゴ、ダイゴと一緒に食べ始めた。
「このハムサラダ、うめぇ~!!」
「おいしい…。味がさっぱりしているわね。」
クラッシュとココはハムサラダを食べながら言った。
「そう言ってくれるなんて、俺はうれしいな。」
ダイゴはハムサラダを豪快に食べていた。その横でディンゴは解説をした。
「おれっちの食卓では、こういう料理は珍しいんでね。」
「そうなの?!」
ココはその言葉にちょっと驚いているようだった。
「さてと、食い終わったらさっさと支度しな。時間かかるかもしれんからな。」
ディンゴは告げた。
クラッシュとココは朝御飯を済んだ後、支度してディンゴの家から出た。
今日もディンゴが案内する係なのか、クラッシュとココが家から出たときにはすでに外に出ていた。
「ったく、親父のやろう、面倒な事はいつもおれっちに押し付けるからな…。」
ディンゴはぶつぶつ言っていた。
「あの、支度を終えましたが…。」
「じゃあ、行くぞ!!」
ココが言った後、開き直るかのようにディンゴは案内し始めた。
昨日、ダイゴが言った武器屋の近くの泊まり場に行くには橋を2回渡って、道具屋を過ぎなければならなかった。
それするには3時間弱かかってしまった。
「着いたぜ。」
ディンゴはついに立ち止まった。
ダイゴが言ったとおり、武器屋の近く、道具屋のすぐそこに泊まり場があった。
入ってみると、雰囲気はディンゴの家とはほとんど変わらず、少しオンボロであった。
「ディンゴの家の寝室に似ているな…。」
「お兄ちゃん、失礼でしょ!!」
クラッシュの言葉にココは喝を入れた。その時、どこからか別の声が聞こえた。
「…ディンゴ君、お久しぶりだね。」
「誰かと思ったら、アルマか…。」
アルマの言葉にディンゴはため息をついた。ディンゴの前に現れたのはバンダナを巻いた茶髪のショートヘアーの少女だった。
「ダイゴさんが言うアルマって、こんな人だったんだ…。」
それを見たココはつぶやいた。
「え、ダイゴさんのお知り合い?始めまして、武器屋をやってるアルマ・ベルだよ~。よろしくね~!」
「始めまして、私はココ。で、こちらがクラッシュ。私のお兄ちゃんなの。」
「へぇ~、そうなんだ~。」
「アルマ、こいつらがこれから泊まる予定の部屋まで案内してくれないか?」
それぞれ自己紹介が終わると、ディンゴはアルマに言った。
「うん、分かった。」
そう言うと、アルマはクラッシュとココを部屋まで案内し始めた。クラッシュとココはアルマの後をついていくことにした。
「このまままっすぐだよ。」
「結構、奥のほうだな…。」
アルマの言葉を聞いて、クラッシュはささやいた。
クラッシュ達が歩いている廊下の床は歩くたびにぎしぎし言ってて、今にも抜けそうな感じだ。
「ちょ…!この床、大丈夫?!」
「あたし達庶民が住んでる家は大抵そんなものだよ。」
ココは不安になっていることに対して、アルマは平然としていた。
確かに、昨日一泊したダイゴの家の雰囲気にそっくりだった。ダイゴの家だけではなく、この泊まり場もオンボロだった。
そうやって話しながら歩いていると、ついにアルマが立ち止まった。
「ここだよ。」
そう言った後、アルマは部屋の鍵を開けた。
部屋の中はダイゴの家の寝室とほとんど同じだった。2段ベッドに1つの大きな本棚に1つの丸いテーブルというシンプルな部屋。
「いやっほうー!!」
クラッシュは早速寝転がった。
「布団は干したばかりなんだ。気持ちいいでしょ?」
「もっちろーん!!」
「お兄ちゃん、少しは遠慮しなさいよ…。」
ココはその様子を見て、ため息をついた。
「あっ、そうそう…。『泊まれる場所を造っておいたから、その分、働け』とダイゴさんが言ってたよ~。」
「え~?!」
アルマの言葉にクラッシュはいやそうな顔をした。
「当然でしょ…。私達は遊びに来たんじゃないんだから。」
ココは言った。
その頃のマックは『Nelly's laboratory』に帰ってきた。
「ネリー、帰ってきました。」
「お帰り、マック。ちょっと遅かったね。」
「外での仕事が長引いたんでね…。」
ネリーという女性は試験管に薬を入れようとしていた。
「マック、帰ってきたのか…?」
「嗚呼…。スノー、ただいま。」
『Nelly's laboratory』に居候しているスノーは今、科学の勉強をしていた。彼の机の横には大鎌が置かれている。
「あの書類はまとめきったのかしら?」
「もちろんさ…。」
だるそうにマックはネリーに書類を提出した。
「あら、結構進んだわね…。」
「俺もやるときはやるんでね…。」
「俺の横で何の話をしているんだよ…!!」
ネリーとマックの会話にスノーは横槍を入れた。
「あなたは黙ってなさい!!」
ネリーがにらみつけ、怒鳴るとスノーは黙り込んでしまった。これが、『Nelly's laboratory』では日常茶飯事らしい。
「…この前の喫茶店に来たあの犬は一体…。」
そうしている中、マックは考えていた。
昨日の喫茶店に訪れた少年は、今までのクラータ帝国のアルヴァートに見たことが無い。外国人のような感じだった。
「マック、どうしたのぼーっとしてて…?もしかして、『クラータ帝国にスパイが忍び込んでるのでは?』と、考えているのかしら?」
「…鋭いですね…。」
ネリーの言葉にマックは苦笑した。
シファンでは、兵士であるパサディーナとタイニーが海の向こうを眺めていた。
「今日は曇ってて何にも見えないよ…?」
タイニーは望遠鏡でヴァリアス帝国の方を見てみたが、霧が濃くてほとんど見えなかった。
「でも、警戒は強めなさい。霧の中から大砲をぶっ放して来ることだってあるんだから。」
それに対して、パサディーナは冷静に言った。
実はクラータ帝国では、今まで霧の中からの砲撃により多くの民を失ったことがあったのだ。
「大将は明日、帰ってくる?」
「予定ではそうなっているけど…。」
パサディーナはスケジュール帳を眺めていた。
スケジュール帳では、明日の夜、大将であるカラージャが帰ってくる予定になっている。
「大丈夫かな…、タイニー達の勢力は…?」
「軍艦の量は少なくは無いけど、敵軍の侵略に備えて兵器や武器を確保しなければならないわね…。」
タイニーの言葉に、パサディーナは深刻な顔をした。
「お兄ちゃん、いつまで寝ているの!!仕事をするわよ!!」
ココはクラッシュを揺さぶって起こした。
「何だよ…?」
「何だよ、じゃないでしょ!!私達、商人だから今から商売するの!ほら!!」
ココはクラッシュに多くの品を持たせた。
「はいはい…。」
クラッシュはしぶしぶと起きた。品を持って、ココと共に部屋を後にすることにした。
その時は、もうすぐ昼になろうとしていた。
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