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新・YOCTO コルテックス編 第1話 12:00~
2013/10/22(火)21:45:18(11年前) 更新
コルテックス編
旧・YOCTOよりもより深く、よりゆっくりな展開を目指したいと思います。
後、旧・YOCTOと違って明確に時間帯を表示できればなと思います。
過去4度世界征服を企てて、毎回惜しいところまで行ったが全部失敗に終わった
この事実に対して他人ははたしてどのような評価をするのか。
ワシはネオ・コルテックス。世に言う悪の科学者である。科学者といってもワシのやっていることは装置の外部設計である工学・光学系や、内部的な情報工学。さらにはケミカル要素である化学系や生物系など、ありとあらゆる分野に手を出している。ここまで手を出せる才能があってこそ、ようやく世界征服が現実になるものである。
しかし、現実とはまた厳しいもので、ここまでの力があるワシですら失敗。しかも4度も失敗を繰り返している。さらに言えば、1回目の生物兵器を製作するときに失敗したもの(今ではクラッシュ・バンディクーという名前があるらしいが)にことごとくやられているという皮肉付きであるが。
話を元に戻そう。ワシの「過去4度世界征服を惜しいところまでやった」という事実に対しての客観的評価がどうなるかだ。おそらく評価としては千差万別となるだろう。一方では100年後、200年後にアンチヒーローとして歴史に名を刻む功績(悪行かもしれない)を残したという人もいれば、「俺と組んでいたら世界の半分をお前にやっていたのに」という人もいるだろう。その一方として「かつて恐竜が絶滅した巨大隕石が再来寸前」だとか「悪のオヤジ」なんて言われかねないほどの悪魔に仕立て上げられたのかもしれない。それこそ、
「♪~むかしむかしあるところに 悪役非道の科学者の 頂点に君臨するは 齢58のオヤジ様~♪」
と、誰かに替え歌を作られる始末かもしれない。
結局何が言いたいのかといえば、ワシのやったことに関して、それが生物全員に対して悪影響を及ぼすのかといえばそうではない。例えば同志であるエヌジンやウカウカ様は世界征服が成功することを心強く望んでいて、成し遂げたら得をするだろう。そして、もしかすると100年後、200年後になれば「コルテックスという科学者が腐りきった世の中を4度も変えようとしたが失敗」なんて歴史として解釈されて称賛されるかもしれない。
ノーベル平和賞ももらえるかもしれない。
結局、ワシは誰かが損をすることをやっているのと同時に、誰かが得をすることもやっているため、結局は誰かに対しての「味方」としてやっているだけなのかもしれない。そうすればワシはその「味方」に対しては道理や願いにかなった正しいことをやっていて、いわゆる「正義」を行うために世界征服をしているのかもしれない。だとすればワシは「悪の科学者」と名乗ること自体間違いの可能性がある。それゆえ、「正義の科学者として世界征服を過去4度惜しいところまでやった」というのが正しいかもしれんな。
この考えが正しいかどうかについては本当に世界征服を成し遂げないとわからない。もしくはワシの死後100年や200年後かもしれない。だが、ワシはできるだけ生前にその答えを知りたい。
だからワシは、過去4回の反省を踏まえて、5回目の世界征服を今行おうと準備しているのだ。
「コルテックス殿!!大丈夫ですか!?」
「ん……ここは?」
辺りを見渡すとどうやらここはワシの部屋みたいだ。どうやらワシはさっきまでワシは寝ていたみたいだ。
「会議中、いきなり倒れるのですからホントびっくりしましたよ」
そう言った声の主は、ワシの部下。エヌジンだ。部下といってもワシは特別上下関係に扱うつもりはないが組織の関係上一応は上司部下の関係である。とはいっても今までの活躍を考えればもはや懐刀とも思える良き相棒なんだが。
その良き相棒であるエヌジンはここの研究室をはじめ、ワシの世界征服の計画に対してありとあらゆる面で力になってくれている。最早エヌジンがいないと今のワシがないと言っても過言ではないぐらい働いてくれる。もし、未来にワシのことが歴史の教科書とかに乗るのであれば、エヌジンの名前も記載されてほしいぐらいだ。
「ここ最近ろくに眠っていないときにあんな長時間の会議をやらされたらたまったもんじゃないよ。全く」
ろくに眠れていない原因は世界征服に向けて新たな研究をしていて、しかも現在佳境に入っているからだ。
「コルテックス殿、何か飲みますか?」
「ああ、いただけるのであればいただこう」
「わかりました。ではハッカ茶をどうぞ」
「なにィ!!弱ったワシに発火茶でとどめを刺すのか?!」
「いえ、物理的な発火ではなく薄荷。つまりミントみたいなことですじゃ。最近拙者はそれにはまっておりますぞ」
「なんだか健康そうな飲み物そうだが、今ワシはそういうのは飲みたくない」
もっと普通のお茶が飲みたい。というか、ワシは今寝起きだ。
「わかりましたコルテックス殿。ではどくだみ茶を持ってまいりますぞ」
どうやらワシはもう一度倒れたほうがいいかもしれんな。
結局、名前のような危険な成分が入ったお茶ではなく、普通の健康に良さそうなお茶であった。とはいうものの、ワシの口にはそんなに合わなかったし、後でエヌジンに聞いてみたらそれこそ薄荷茶よろしく、健康茶に分類されるお茶であった。
だが、どくだみ茶と同じく昼飯で出てきたそうめんは非常にうまかった。というか、口に合わなかったどくだみ茶のおかげでそうめんがうまかった気もする。
なんというか、いったん落とした後に持ち上げる手法かな?
なんにせよ、腹が減るというのは一番の調味料なのかもしれない。
だが流石に次以降このシチュエーションになったら場合、飲み物は麦茶をいただくことにしよう。いくらなんでもどくだみ茶はない。と、強くワシは誓った。
「しかし今回の会議はそれほどハードじゃない割には結構来るものがありましたね。コルテックス殿が倒れるのもわかります」
「普段からあんな無意味な会議を受けて慣れているのにもかかわらず、なぜ倒れたのだろうか」
会社でもそうだが、一般的に会議の多い組織は大体ダメだといわれている。
理由は各々で調べてくればいいのだが、とにかく会議をやっている最中、参加者は当然会議以外の仕事ができない。それだけでマンパワーが一時足りなくなるからそれだけ会議をやることは重要である。にもかかわらずそれを頻発させるということは組織としていろいろ欠陥があるかもしれない。
それに対してワシ達の行っている会議は、回数こそは本当に「会議が多い会社」並にダメなことかもしれないが、内容としてはワシを議長としてエヌジンやエヌトロピー、ディンゴダイルやタイニータイガー等、基本的に任意参加で数十分ほど行う。だが、近況報告や世間話などといった、会議というより井戸端会議に近いことをやっている。
故に、ダメな会社によくある「会議が多い会社」というわけではない。と、しておこう。大体、この前の会議(という名の井戸端会議)では飲み会の会場をどこにするかで結構もめたぐらいだからな。しかし、こういった話ができるのはあくまでワシが議長であるときだけだが。
「まぁ、流石に本日は久々にウカウカ様が出席された会議ですのでいつも以上にハードでしたね」
「ここ最近来ていないから油断していたな」
「そうですね。このままこなければいいのにと思っていましたが」
「内容としては1年前に失敗した世界征服企画に対しての嫌味や不平不満を、それはエンドレスに文句言う会議だからな。もはやウカウカ様が参加すると『ウカウカ様の愚痴聞き会議』になっているからな」
「そりゃあ、ここ最近無理をなさっているコルテックス殿に対しては危機会議ですじゃ。そういった気持ちを大々的にみんなの時間をつぶして愚痴るぐらいならば、つぶやいたりして共感得てもらえばいいのに」
「そういったのはなんて言ったっけ?トゥイッター?」
「ツイッターですぞ。そんな言い方はまだコルテックス殿いえども許されませんな」
いったいエヌジンはどの立場から言っているのだろうか。
確かにトゥイッターって言い方は偉い方しか言っていないイメージが強いのはわかるが、エヌジンの中でワシはまだその段階までは達していなかったのか。
ちょっと傷ついたのと同時に、いつかエヌジンに認められようと誓った。
というか、やっぱりエヌジンはどの立場なんだろうか?
たしか、ワシと同期のはずだが。
「しかし、会議始まって1時間ぐらいでコルテックス殿は倒れるのですから、普段から丈夫なコルテックス殿からすると、相当疲れがたまっているみたいですね」
「ああ、倒れてみて分かったが、確かに疲れていたようだったな」
「いくら疲れていたといえ、午前中の会議で倒れるってのは相当じゃないでしょうか」
「午前中は体力あるはずなんだけどな」
倒れるとなると、結構ワシは重症かも。
「
「そんなコルテックス殿に、いいギフトがありますぞ」
「ギフト?」
エヌジンが手にしているのはどう見ても薬らしきものなのだが。
「眠りなさい。このギフトで。このギフトはよく眠れるのじゃ」
「どれくらい?というかさっきまではワシはよく寝ていた気がするのだが」
「まぁ、永遠に眠れますよ。眠らせ部下の贈り物ですぞ」
「そんなものをワシに飲ますな!」
「拙者は遺産目当ての部下だといわれてもいい。ただ、コルテックス殿を眠らせてあげたいのじゃ」
「ワシに遺産などない!」
代わりにあるのは、それはもう過剰なぐらいの胃酸だ。
ワシは胃酸過多なのかもしれない。ひとえに、ストレスがたまっているのだろうか。まぁ、倒れるぐらいだからそうなのだろう。
そういえばあまり考えたことがなかったが、もし万が一ワシが死ぬようになったら、今までの功績から考えると、エヌジンに遺産をすべて渡したほうがいいな。といっても渡せるものは今ワシの世界征服計画ぐらいしかないのだが。
「いやー、最近はまった曲からのギャク展開がうまくいきましたなー」
「……」
やはりエヌジンは何か悪いものから影響を受けているのではないのか?
さっきのツイッターといい、今はやりの曲を会話中にしかもギャグとして組み込むあたりは、多趣味のエヌジンをほめるべきなのかもしれない。
というかここまで多くの趣味を広げられるエヌジンは、一体どこに時間があるのだろうか。確かワシと同じくらい今の世界征服計画にいそしんでいるはずなのだが。
一度エヌジンのことについては聞いてみたほうがいいかもしれないな。そのうち。
「さて、コルテックス殿はそろそろ落ち着いてきましたか?」
「全然落ちつて来てないぞ」
「もう一眠りします?」
「いや、今寝るともうワシは眠れないかもしれない。今日はゆっくりとしたほうがいいかもしれないな」
「眠れないということは、不死身になるってことですかね?」
「それで不死身になれるのだったら誰だってなっとるわ」
「ところで、自ら不死身を望んで、実際不死身になった人は何を考えて毎日生きていると思いますか」
「なぜそれを考える?」
「たとえば、コルテックス殿は全生物を服従させる方法で世界征服を成し遂げようとやってきたではないですか。その後のプランって何かあります?」
「プランか。まぁとりあえず休みたいな」
「そんなダメダメなプランじゃ世界征服自体が腐った出来事になってしまいますぞ。例えば、『ワシが新たなる創造の主じゃ』とか言って、根本的な世界の変革をやらないと意味ないですぞ」
「変革って……」
そんなの、考えてなかったな。
ワシって世界征服をやろうとしている。ことだけに夢中だったな。今も昔も。
「そう、変革。まぁ、言葉としては改革でも革命でも、変更でもなんでもいいですが、とにかく、世界征服後に何をしたいのかを考えたことがあります。もしくは、いかにして世界征服状態を持続させるかとかもですぞ」
「持続って、それこそ洗脳した時点でもう永久に持続可能じゃないのか」
「確かに、『今いる生物』に対しては持続できるかもしれませんぞ。ただ、『新たに生まれた生物』に対してはどうなります?たとえば、新しい生物が世界中のどこかに生まれた生物に対しては無洗脳のままですぞ。まぁ、洗脳済みの親から生まれた子だからどうなっているかはわかりませんが」
「仮に、新たなる生物が生まれたとして、それが洗脳されていなければ洗脳しなおせば問題ないのではないのか」
「それこそ、どこにそんな力があるのですが。拙者が初めて世界征服に加担したときだって、地球にあるかないかわからないような『ビックパワーストーン』という超稀少なものがあったおかげで惜しいところまで行きましたよね。というかそもそも『ビックパワーストーン』だけではエネルギーが足りないというおまけつきでしたし」
「それに関してはエヌジンもわかっていると思うが、今開発している洗脳マシーンだったらそれほどエネルギーは必要としていないし、月一程度なら毎回洗脳しなおせると思うぞ」
月一で稼働できるかどうかについてはまだワシもよくわかっていないが。
というか、本作動を二度以上もやるなんてプランはそもそもワシにはなかった。
ただの会話の時ですら若干のはったりをかけているワシはダメだな。
「月一程度で仮に洗脳しなおし続けるとしても、月一が大体30日だと計算して、その周期に洗脳しなおすとしても、次の洗脳周期までの間に世界奪還計画をされて実行までされたらどうします?それこそ、24時間365日ずっと稼働させ続けないと意味がないですぞ」
「でも、それさえできれば問題ないのではないのか」
「では24時間365日洗脳し続けられるとしましょう。そうすれば拙者たちが征服する対象となっている地球上の全ての生物に対しては大丈夫でしょう。でも、地球外命体には洗脳できていないということになりますよね。その考えの場合は」
「まぁ確かに、ワシの目的では世界を征服するということは、地球上の全生物を征服することであって、地球外の生命体には全く関係ないことだな。で、エヌジンはそのことに注意したということで、世界征服後には地球外生命体に対して注意を払えとワシに言いたかったのか?」
「まぁ、本当はそれを拙者が言いたかったわけじゃないですが、それも一つ忠告しておきかったことですな。というか、数多の生物がいるこの地球という惑星を、たった数人の力で掌握したなんてことは、宇宙目線からすればそれはもう、すごいこと。トップメタになるかもしれませんぞ」
「いいことじゃないか」
「いいことばかりではないですぞ。確かに、称賛はされるかもしれませんが、それゆえ宇宙全体からも注目されることとなります。さすがにトップメタまでなるかといえばそれはわかりませんが、仮に、世界を征服して目立つと、例えば脅威だと思われて殺害対象になることもありますし、世界を征服した腕を信じて、拉致して更なる征服行為を強制させられることだって考えられますぞ。似たような例ではヘットハンティングですが、そんな生易しいことではないですね。拉致となると」
確かに、地球外生命体からの地球侵略に関しては、かつてレーサーでそんなことをいうやつがいたな。最終的に追い払ったが。
ちなみに、そのレーサーが言うには、『地球侵略後には地球を駐車場にする』と、超絶もったいないようなことを言っていたような気がするが、侵略後のプランを一応は考えているというところでは、ワシより計画性があるかもしれんな。
ワシより優れている……とはさすがには言わないし、言いたくもないが。
「結局、拙者が何が言いたいかですが、話を願って不死身になった人の所まで戻します。不死身になった後は何か具体的にやりたいこととかってあるのかという話じゃ。不死身になったこと、やりたいことを考えておかないとそれこそ地球が征服されても洗脳されても滅んでも生き続ける。ただそれだけ。不死身以外の生命が全滅しても、生き続けないといけない。永遠の孤独で生き続けないといけない。それこそ不死身の生物は思う『死にたい』と」
そしてエヌジンは続いて『まぁ、拙者の主観もちょっとは入っていますけれど』と言った。
「なんか難しいことを言っているなぁ」
「まぁ、最後まで聞いてください。『死にたい』と思えば、それこそそもそもの『不死身』自体がいらないじゃないですか。それこそ不要。無駄なもの。叶えるべき望みではないってことですぞ」
「結果論とはいえ、不死身になることはダメなことといいたいのか?」
「いや、不死身であるがゆえに、トラックに轢かれそうな子供をかばって自分が轢かれたが、子供も自分も助かったという良い流れもありますぞ。拙者がさっきまで言っていた、『不死身の体で死にたいと願う』という末路はあくまで一例にすぎません。いわゆる最悪のバットエンディングですぞ」
「じゃあ、そうならないように生きればいいのじゃないのか」
「そういう努力も必要ですが、世の中には『不可抗力』という言葉もありますからね。自分が何をしても100%バッドエンドなんて展開もゲーム以上にあり得ることかもしれませんよ。現実の世界では」
「……」
「結局、拙者が言いたいことは『仮に望んでいたことが叶ったとしても、それが自分にとって幸せになるとは限らない』ということですぞ。コルテックス殿はもしかして世界征服を成し遂げることが幸せになると考えていません?」
「いや、そんなことまでは考えていないな。否、そこまで考えたことがないな」
「そこを考えないといけない。ということを拙者は言いたかったのですぞ。もし、世界征服をすることがコルテックス殿自身の幸せにつながらないのであれば、それこそ計画を破棄して、コルテックス殿自身が将来幸せになるだろうと思われることをやればいいですぞ」
「だったらなおさらワシは、世界征服をすべきだな。今ほかをやってもおそらくワシは短期的に見れば幸せになるかもしれないが、長期で見るとそうでもないな」
「だとすれば、なおさら世界征服後のプランを考えておいてください」
「そうする」
「そもそも、拙者がこのような話を切り出した理由は、今回の世界征服の計画が、最も実現しそうな段階であると思っているからですぞ。それゆえ、世界征服という事に対しての重大さや、その後の影響などについて考えてほしかったので話しました。もし世界征服が実現しにくそうでしたら、おそらく拙者はもっと世界征服を成し遂げる『までの』ことについてのアドバイスをしていましたぞ」
「なるほど、つまり実現しそうだから世界征服を成し遂げる『その後の』ことについてアドバイスしたという事か」
結構うれしいことを言ってくれるじゃないか。
今回の計画が今まで以上に実現できそうだなんて。
「まぁ、これからはそういうことも考えながら今の世界征服実現に向けて頑張りましょう。さて、ようやく落ち着いてきましたか?」
「さすがに落ち着いてきた気がするが、別の意味で落ち着かなくなってきたな」
エヌジンにあれだけ難しいことを言われたら、それはそれで悩むな。
まぁ、さっきよりかはマシだが。
「ではコルテックス殿、一緒に散歩にでも行って気分転換でも致しますか?」
「そうだな」
時刻は12時40分。このままアンニュイに一日を悩みながら過ごしそうなので、エヌジンの提案に乗って一緒に研究室から出て散歩することにした。
第2話へ続く
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