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新・YOCTO コルテックス編 第6話 16:00~
2013/10/22(火)21:44:01(11年前) 更新
コルテックス編
気が付いたらいつの間にか出来上がっていた小説です。
どんよりとした気分になった主原因は風魔君であろう。その風魔君が無事に目的地についてくれればそれでいい。そう思ったワシはなぜか風魔君を尾行するかのごとく、鋼公園の東出口を出て大将商店街につながる道に行こうとしていた。
だが、鋼公園から同じく大将商店街につながる道に行こうとしている人をワシは背中から感じ取った。
なぜだろう。なぜかワシは東出口の出てすぐの十字路の右に曲がって、近くの転身柱に身を隠した。
これは風魔君からの経験のたわものなのか?危機回避能力がアップしたのか?
どっちでもいいが、せっかく電信柱に身を隠しているのだからワシの後ろにいたのは誰だったのか、確認してみよう。
…………………………。
ワシの位置の問題上、後ろにいたヤツの確認は東出口からでて大将商店街に通ずる道に行くまでのほんのわずかな時間しかない。ワシが鋼公園には2mぐらいの高さの塀があって東出口のほんの一部しか見れず、商店街に通ずる道も、5mほどの家の塀があるため見えない。まぁ、東出口を出て左か右に曲がったら話は別なのだが。
というか、右に曲がってワシの近くに来てしまったのだが。
「……」
「……」
電信柱越しにエンカウントするボーイズ。
というか、電信柱越しに遭遇しているオヤジ達だ。
「これはこれは、コルテックスさん」
少なくとも狂人化した風魔君のような問答無用に人殺しを行う人ではなかった。
というか、ワシの知り合いだった。
「これはこれは、奇遇だな。副店長」
ワシがよく行く『BAR NANDEYANEN』の副店長だった。
というか、1回目の世界征服時の元参謀であり、2回目の世界征服時に阻止された張本人である。
「これはこれは、コルテックスさん。妙なところで出会いましたな」
ボルトのようなものが頭に突き刺さっているハゲ頭で、なぜかアロハシャツに短パンというカジュアルな服装のジジイである。
というか、ニトラス・ブリオである。
「これはこれは、もしかすると狂人化した美少年が背後にストリームマシェットを持って、ワシを殺害しようとしているかもしれないと思ってここにいただけだ」
さっきからストリームマシェットって言葉を使っている気がするのだが、わからない言葉と言いながら使い続けているってことは、おそらくワシは深層心理的にはわかっているのかもしれない。
エメラルドグリーンと同じく、ストリームマシェットも後で帰ったら調べておこう。
「美少年でストリームマシェットと言えば、最近店に入った芹菜(せりな)みたいですな」
「もしかして、そいつは『風魔 芹菜(ふうま せりな)』っていうんじゃないのか。しかも男性で」
「ヒッヒッヒ……よくぞご存じで」
出た、特徴的な笑い方。
このヒキ笑い的な笑い方。これはワシの参謀であった時から全然変わっていないな。正直な話、若干キモいと思う。
だが、この笑い方を除けば結構いいやつではある。一時期を除いての話だが。
ブリオは昔からの中で、それこそ出会いはバーだった。『BAR NANDEYANEN』ではなかったが。
世間からはぶられた科学者同士、隣のカウンター席に惹かれあうかの如く座ったのがすべての始まりだった。同じ境遇であるが故、意気投合なんてあっという間、お互いの知識を交換すれば生物を改造して世界征服ができることもわかった。ワシとブリオはそれを生きがいに当時は頑張ったものだ。結果としては改造した生物に世界征服を阻止されたのだが、それを除けば科学者としては幸せな時間だったかもしれない。
だがしかし、その時にワシは大きな過ちを犯していたのである。
あまりにも世界征服への執念が深かったせいが、周りに一切気を配らなかったことである。
ブリオをはじめ、世界征服に協力した(させた?)生物にはかなり冷酷に当たったものだ。
今思えば、よく反乱が起こらなかったものだ。
だが案の定、1回目の世界征服失敗後にブリオもワシの元から離れていった。同じ世界征服を夢見る者同志とはいえ、逆によく世界征服失敗までワシのもとにいてくれたものだ。
「芹菜は経験こそないが腕前はいっぱしですぞ。ゆくゆくは店の看板を背負える逸材ですぞ」
「そうかそうか」
「ヒッヒッヒ……私の事は無意識ですか。何か考え事やっていまねぇ」
イカン、これでは昔のワシのままだ。
エヌジンに対しては、いくらワシが考え事をしていたとしても、少なくともさっきのような冷たい返答は間違いなくしていないだろう。
ただし、意識をしていればの話だが。
本当に本気で考え事をしていたと気だったら、エヌジン相手でもわからないが。
「ああ、そうか。それは悪かった」
「ほほぅ。私が知っている限りでは謝るだけでも昔よりかは成長していますね」
そりゃそうだ、当時の友を失ったショックはワシにとってデカかった。
だからワシはもう二度と同じ過ちを起こさないように人を変えようと努力していて、それと同時に2回目を行おうと頑張った。
だがしかし、変えようという気持ちをもっと前から出しておけば、ひょっとしたら2回目の世界征服時に成功していたのかもしれない。
2回目の成功時にワシの両脇にいるのがエヌジンとブリオ。今思えばそうなりたかった。
だが、現実は2回目の世界征服時にはワシを裏切ってクラッシュ側にブリオはついた。
手遅れだった。ワシは今でも切にそう思う。
時間が戻れるのであれば、是非戻りたい。
「おっと失礼。あまりしゃべっていると遅れてしまいますのでねぇ。今日は私は17時からのシフトじゃ。待っていますぞ」
「今日はやめとく」
「ヒッヒッヒ……正直ですね」
隠したってしょうがないだろ。友なんだから。
ブリオはワシの事はどう思っているのかは知らない。だが、一つ言えることはワシとは現在カタギの状態ではあるという事だ。
ナカマでもシノギでもない。
どちらかといえば、ブリオは世界征服関連から手を引いた、いわば引退者だ。
ブリオを引退者と例えるならばワシはおそらくまだ現役なのだろう。
そう考えるとワシは志半ばであきらめた友のために世界征服をやっているのかもしれぬ。
そう考えるとちょっと心に来るものがあるが、残念ながら現状ではワシの上司的な存在であるウカウカ様のために世界征服をやろうという気持ちがあるワシは残念だ。
「それではコルテックスさん。いつかまた店で……」
「ちょっと待てブリオ!最後に一つ」
「ヒッヒッヒ……先に言いますが、明日は私と芹菜も休みですぞ」
「そうじゃない。ブリオはワシのことをいまだに友だと思っているか」
ワシは思わず聞いてしまった。恐らく知りたくはないことかもしれないが、これをはっきりとしない限りはたとえ世界征服を成し遂げたとしても後ろめたさが残るであろう。
「コルテックスさん。随分と愚問なことを聞きますねぇ……ええ。色々ありましたがコルテックスさんとは良き友じゃないですか……これの」
そういってブリオは右手の親指と人差し指の先をくっつけて丸を作り、大将商店街に続く道に進んでいった。
アイツ、ワシを『客として』良き友だといいたかったのだろうな。
だがワシはその時のブリオの目を見逃さなかった。目が赤くなったところはワシにとってとてもうれしかった。
風魔君が言っていた『照れ隠し///』をお金のマークでやったのだろう。
なんだ、ブリオも正直じゃないな。
無駄に年食っているだけで全然その所成長していないな。風魔君もブリオみたいにはならないでほしいと思う。
さて、ワシはこれからどうするかだな。
全力で世界征服達成に向けて努力する決意はより固まったが、問題が今ワシはどうするかだな。
当初は風魔君を追いかけたいところだが、今行けばもしかすると風魔君やブリオにワシの泣いていた姿を見せなければならない。
同時にエヌジンにもこの顔は見せたくない。
ワシは今は公園で気持ちを落ち着かせることにした。
第7話へつづく
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