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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月五日
2012/05/17(木)01:43:25(12年前) 更新
Evil to Defeat the Evil ~PLC編~
街を変えたい、そんな思いの果てに出来た組織「PLC」
決して善い行いではない、しかし悪を倒すために日々努力する彼等。
そんな彼等に絶好のチャンスがやってくる・・・
朝、クラッシュがPLCの本部の建物の前に立っていた。
顔色はかなり悪く、見るからに元気がなさそうだった。
「結局、昨日は一睡もできてないや・・・クリムゾン、怪我の治療は自分でするとか言ってたけど、大丈夫かな・・・」
と、クラッシュは呟いた。
その時、建物の扉が開かれ、誰かが勢いよく走り出てきた。
そして、ボーっとしていたクラッシュと思いっきりぶつかってしまった。
クラッシュとその誰かは後ろに倒れてしまった。
「アイタタタ・・・ちょっと、どこみてるのよ・・・って、あなたは!」
クラッシュは声の主の顔を見て、驚いた。
「ミ、ミストさん!」
そう、正体は一昨日クラッシュが助けたあのミストだったのだ。
クラッシュとミストは立ち上がって、埃を払った。
「何でミストさんがここに?」
と、クラッシュが言った。
「それは・・・まぁ、細かいことはいいじゃない」
「そもそも、ミストさんってマフィア関係の仕事をして・・・」
「誰がマフィアの仕事なんて・・・するわけないでしょ!」
突然ミストはクラッシュに向かって怒鳴った。
「ご、ごめん・・・」
「・・・こちらこそ、ごめんなさい。つい取り乱しちゃったわ」
「う、うん・・・」
「でも、確かにこれからは少しだけ、マフィアのお手伝いするかもしれない」
「え、そんなことして大丈夫なの?」
「うん、銃の扱いには慣れてるから大丈夫。それに・・・」
「それに?」
「ううん、何でもない。それじゃあ、また今度どこかで」
ミストはそう言って、どこかに去っていってしまった。
「・・・一体何してる人なんだろう」
クラッシュはそう言って、建物の中に入っていった。
建物に入るとすぐに、近くの扉からビットが出てきた。
「おはよう、クラッシュ」
と、ビットが言った。
「おはようございます」
「昨日は大変だったそうだね」
「まぁ・・・」
「そして、その顔を見るにクリムゾンさんの本性でも見ちゃったとか?」
「・・・クリムゾンって、何だか全然分からない性格で・・・」
「今回はクリムゾンさん、どんな怪我をしたんだい?」
「えっと、顔に切り傷と、左手に刺し傷、そして腹部に銃創がいくつか・・・だったはずです」
「結構負傷したんだ・・・珍しい。いつもなら怪我する前に皆殺しにしちゃうのに」
「クリムゾンも、どちらかといえば逃げ優先で考えていたようで・・・攻撃を受けてから豹変したけど」
「へぇ、逃げることを考えていたとは・・・相手は?」
「Devil Familyだったかと」
「やっぱり。相手の顔とか覚えてる?」
「うーん、大きな男と、翼を持った男、そして普通の女の三人だったと思います」
「成程ねぇ。いつものメンバーってことだね。ありがと、じゃあ、仕事頑張って」
ビットはそう言って、建物から出て行った。
クラッシュはピンストライプの所に向かうため、階段を上っていった。
三階まで上っていき、ピンストライプのいる部屋のほうを見ると、扉の前でティアが立っていた。
ティアはクラッシュのほうを見て、少しだけ会釈をした。
「おはようございます」
クラッシュはそう言って頭を下げた後、ティアに近づいていった。
「仕事、ご苦労様でした」
と、ティアが言った。
「・・・実は、上手く行ってないんですけど・・・」
「知っています。今朝のニュースで、Dragon Familyのメンバーが北の廃港付近の道路で死亡していたと報道していたので」
「え、死んじゃったの!?」
「ご存知ではなかったんですか?」
「こっちは、クリムゾンと一緒にDevil Familyと戦っていたんで・・・」
「そうですか。それだけの修羅場を生き残れただけでも十分かと思いますが、その辺りの判断はピンストライプ様が決められるはずです」
「判断?」
「これからクラッシュさんには様々な仕事をしてもらいます。その仕事の出来高によって、基本給与にボーナスが上乗せされていきます」
「へぇ・・・」
「もちろん、あまりに仕事ができなかったらボーナスはないので」
「は、はい。それで、ピンストライプさんに会いたいんですけど」
「ピンストライプ様は今お電話の最中ですんで、しばらく待っていてください」
「分かりました」
ピンストライプは、部屋の中で受話器を持って誰かと話していた。
「本当に、その額でいいんだな?」
「ええ、いいですよ」
「でも、幾らなんでも低すぎるからどうも心配だな」
「こちらとしたら、こんな物一刻も早く手元からなくしたいんで・・・」
「そうなのか、まぁその辺の話は今度会った時にでもしようじゃないか。もう一度確認しておく。ビッグHが10kgで10万ドルでいいんだな?」
「はい・・・」
「1kg50万が相場だってのに、本当に安いな」
「あまり相場とか良く分からないんで・・・では、今から準備して出発するので、恐らく明日の昼過ぎには着くかと」
「分かった。空港に迎えを送っておく。合言葉は何がいい?」
「そうですね・・・炎を食らう鳥、とかどうですか?」
「変な言葉だな。まぁ、そのほうが合言葉らしいか。それじゃあ、よろしく頼む」
ピンストライプはそう言って電話を切った。
そして受話器を置くと、少し微笑んだ。
「フッ・・・いい買い物をした」
ピンストライプはそう言って、椅子に座った。
「ティア、入っていいぞ」
ピンストライプがそう言った後に、ティアが部屋に入ってきた。そして、その後ろからクラッシュもやってきた。
「おお、新入り。ご苦労だった」
と、ピンストライプが言った。
「あ、あの・・・」
と、クラッシュは何やら申し訳なさそうな感じに言った。
「話は大体聞いている。あんまり落ち込むことじゃない、人生なんて失敗の連続だ。仕事の一つや二つミスったからってどうってことない」
「そうですか・・・」
「次頑張ればいい。俺もそれに期待している。それに、Dragon Familyには俺からしっかり謝っておいたから何も心配は要らないぞ」
「ありがとうございます」
「今日は特に頼む仕事もないから、自由にすればいい。必要最低限の金はティアから貰っているはずだから、どこかに行って遊んで来い」
「分かりました・・・あ」
「どうかしたか?」
「実は・・・お金、盗まれちゃったんですよ・・・」
「ったく、無用心な野郎だ・・・ティア、新しく金をやってやれ」
「・・・今回だけ、大目に見ましょう」
ティアはそう言ってポケットから10ドル札を十枚取り出し、クラッシュに渡した。
「ありがとうございます、ではこれで失礼します」
クラッシュはそう言って部屋から出て行った。
ティアは部屋の扉を閉めた後に、ピンストライプに近づいた。
「・・・ピンストライプ様、一つ聞きたいことがあるんですが」
と、ティアが言った。
「ん、何だ?」
「・・・ミストという女性の件です。一体何をお話されていたんですか?」
「ミストのことか・・・簡単に言えば、仕事を手伝わせて欲しいと頼まれた。今までこちらが何を言っても無視してたのに、いきなり向こうから来たんだから驚きだ」
「彼女、何者なんですか?」
「・・・そう言えばティアは俺の夢、聞いてなかったんだったか?」
「存じ上げないです」
「そうか、ならミストのことは自分で調べてくれ。そうすれば俺の夢もついでに分かるから」
「・・・別に、今言ってくれてもいいかと思うんですが」
「何だか照れくさいからな」
「フフッ、長年付き合ってきた仲なんですから、今更照れくさいことなんてないでしょう」
「長年付き合ってきたのに言わなかったくらい、不器用で恥ずかしい夢さ」
「・・・分かりました、当面はピンストライプ様の夢探しに明け暮れることにします」
「普通の仕事もしてくれよ?」
「分かっていますよ。それでは、これで失礼します」
ティアはそう言った後一礼して、部屋を後にした。
「・・・これで最後か」
昼下がり、クリムゾンは自分の家の研究室のベッドに腰をかけていた。
彼は上半身の服を脱ぎ、自分の腹部から銃弾を摘出していた。
普通なら麻酔などをして手術するものだが、彼はそんなことを一切せず、傷口からピンセットを突っ込んで銃弾を取り出していた。
クリムゾンは取り出した銃弾をシャーレに乗せた。
「クックック・・・お前が俺に傷をつけた悪い子か」
クリムゾンはそう呟くと、シャーレを持って立ち上がった。
そして、近くの机にシャーレを丁寧に置いた。その机には様々な物が入ったシャーレに所狭しく並べられていた。
「だが、俺の血がついた時点でお前達は俺と同じ存在に等しい・・・クックック」
クリムゾンは不敵な笑みを浮かべながらそう言った。
シャーレの中に入っているものは違うが、一つ共通しているのは、血がついていることだった。
「また新しいコレクションが増えたのか」
突然、研究室の中にそういう声が響いた。
クリムゾンが声のする方向を見ると、そこにはネイキッドが立っていた。
「ネイキッドか、珍しい」
と、クリムゾンが言った。
「お前が怪我したって聞いたから手当てをしてやろうと思ったが、どうやら必要なかったようだな」
「他人に体をいじられるのは嫌いでな」
「にしても、その奇妙なコレクション、一体何なんだ?」
「・・・これは俺の分身みたいなものだ。一つ一つに俺の細胞がこびり付いている」
「相変わらず良く分からないな・・・」
「分からなくてもいい。大体お前に分かられても困るしな」
「・・・それより、昨日何があった?」
「取引の妨害だ。その時に負傷した」
「いや、それじゃない。一体何を取引していた?」
「・・・子供だ」
「何だと・・・そんなものに関わっていたのか」
「・・・俺はピンストライプの命令に従っただけだ」
「嘘はつかないほうがいいぞ、お前がピンストライプから他に情報を貰っていたことくらい分かっている」
「それを知って何になる?」
「・・・最近、ピンストライプが妙に活動的になっているだろ」
「確かにな」
「Dragon Familyと同盟を結ぶとは思いにもよらなかった・・・それだけに、何か裏があるんじゃないかと思うんだが」
「裏も何もない。あの男は自分の夢を叶える為だけにそうやっただけだ」
「夢・・・そういえば、ピンストライプの夢は聞いたことないな」
「今度聞いてみろ、あの男らしくない夢だから」
「ああ、そうする。さて、これからお前は此処で安静にしておくのか?」
「いや、もう少し治療をしたら飲みに行く」
「元気だな。俺はそろそろ帰る」
「ああ、またな」
ネイキッドはそのまま研究室を後にした。
ピンストライプの夢、それを知っているのは今の所クリムゾンだけである。
彼の夢とは一体どのような物なのか、それを他の者達が知るのは当面後の話である。
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