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クラッシュ・ウェスタン2 ~Leute beim Edelstein~
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第十四章
2012/06/01(金)23:39:30(12年前) 更新
これより下は本編です
クラッシュ達一行は、捕鯨船の爆発に何とか巻き込まれることも無く、ウォーラスの勘と努力の結果、早朝には既に目的地である島についていた。
脱出艇から降りた一行は、敵がいないかの確認をした後に、その場で休息を始めた。
「ちくしょう・・・ちくしょう・・・」
ウォーラスは、友達の捕鯨船を壊されたショックで相当落ち込んでいた。
「ウォーラス・・・落ち込むなって言う方がおかしいとは思うけどよ、てめぇの友達もこうなることは予期して船を貸してくれたのかもしれねぇぜ。だから友達も怒ったりしねぇって」
と、ディンゴはウォーラスに向かって言った。
「そういう問題じゃねぇ・・・海の男にとって船ってのは命よりも大事なもんなんだ・・・そんな船を壊されたくらいなら・・・自分が死んだほうがマシだ」
と、ウォーラスは小さな声で呟いた。
「・・・俺っちはもう何も言わねぇよ」
ディンゴはそう言うとその場から立ち去った。
「皆、おいらの所に集まって」
クラッシュは仲間を自分の周りに集合させた。
「船を失うという大損害を被ったけど、とにかくおいらたちは第一目的の島への上陸が終わった。これからの作戦会議を始めたい所だけど・・・まずは南とクリムゾン。そろそろ詳しいことを教えてほしい」
クラッシュはそう言うと南とクリムゾンのほうを向いた。
「・・・クリムゾン、言っていいか?」
と、南はクリムゾンに向かって言った。
「大雑把にならな。どうせ今更言った所で何にもならない情報だ」
と、クリムゾンが言った。
「本人の許可も下りたことだし、ざっと説明していく・・・と言っても何を知りたいのか分からないし、聞きたいことがある奴は質問してくれ」
と、南が言った。
「まずはVaterについてかな。あまりにも分からないことが多すぎるんだよな」
と、ロックが言った。
「Vaterのことか・・・俺だって全部を知っているわけじゃないが。国際テロ組織Vater。表面上はただのテロ組織みたいなもんだが、裏では一年前までポトルーズを始めとするギャングたちと争っていた組織だ」
「そうだそうだ、俺様も訳の分からない雑魚グループと戦ったこともあったが、もしかしたらVaterだったのかもな」
と、ポトリゲスが言った。
「ああ、Vaterは人員や金こそ持っているが、肝心の強さが無いがためにギャングたちには常に負け続けだったんだ。しかし一年前に保安官やらがギャングを一掃したのをいいことにドンドン頭角を現していった。奴等が目指すことはタダ一つ、世界征服だ。そのために数ヶ月前から世界中の有名な科学者を集めて回って、ある物を探していた」
「そのある物が、クラッシュの持っていた宝石だったわけだね?」
と、クロックが言った。
「そうだ。保安官の手に入れた宝石、それはタダの貴重な石なんかではない、とんでもない力が備わっているらしい」
「らしいって・・・もしかしてよく分かってないとか?」
と、リタイラルが言った。
「・・・実を言うと誰もあの宝石の力なんか知っちゃいない。過去の書物なんかにはあの宝石に酷似した石が、世界を破滅させるほどのパワーを持ってる・・・なんて書いてあるんだが、嘘かホントかなんて誰も知らない。ぶっちゃけた話、Vaterは逸話を信じて宝石を奪いにかかっただけな訳だ。それはクリムゾンも同じだがな」
「・・・分からないことは調べる、それが科学者としての使命だ」
と、クリムゾンが呟いた。
「かっこつけんなって。じゃ、次はクリムゾンの話でもするか」
「・・・自分のことくらい自分で話す。俺は前々からオーストラリアの町で色々研究を行っていた。それこそ表の世界では言えない様な事をな。約二週間くらい前、Vaterのリーダーらしき男に電話でこう伝えられた、世界を征服する力を共に得ないか、とな。あまりにも胡散臭い話だったから断ったわけだが、その後自分で調べて見れば、例の宝石の話が出てきたわけだ。伝説とかそういう類の話は信じれないが、今回の宝石の話は妙に引っかかる節もあった。幸いにも宝石の発見場所が近かったから俺は即行動を起こし、今回の事件に巻き込まれた、という感じだ」
「クリムゾンさん、南さんとは昔からなんらかの関係はあったみたいだけど、一体二人の関係って何?」
と、ココはクリムゾンに聞いた。
「南との関係か・・・腐れ縁、とでも言っておこうか」
「何が腐れ縁だこの野郎。俺はお前に対して何もいい印象なんかねーぞ・・・っと、まぁ昔色々あって、知り合い程度の認識だ。俺も昔はヤンチャしてたしな」
と、南は言った。
「今でも十分危ないことをしていると思うが・・・」
と、ヘルゼルが言った。
「さ、俺とクリムゾンから話すことはこのくらいだな。保安官、作戦会議と行きたい所だが・・・俺からも他の人物に質問がある」
南はそう言うと、ザジの方を見た。
「・・・私のことをここで話させる気で?」
と、ザジが言った。
「もうばらしてもいいと思うぜ、俺は」
「・・・やはりあなたの能力には逆らえなかったようで。掟を破ることになりますが、皆さんは真実を知っていたほうがよろしいでしょう・・・」
ザジはそう言うと、その場から数歩後ろに下がった。全員がザジのほうを向いた。
「・・・私の真の姿、お見せしましょう」
ザジはそう言うと、海の方を向いた。気のせいか、太陽の光がザジを中心に明るく照らしているように見えた。
「私があなたたちを助ける理由、それは世界の平和を保つ、というオードソックスな理由です。前回も、そして今回も世界が混沌に満ちることを恐れた故に、私が派遣されたのです」
ザジがそう言った瞬間、ザジの背中に大きく、美しい純白の翼が現れた。
「え、えぇ!?」
クラッシュは自分の目が信じられなかった。
「私は天界に暮らす天使、ザジ。元々天使が下界の者に正体をばらすのは禁じられているのですが、私自身の判断の末、この姿を見せることにしました」
「・・・なるほど、だから私のことを嫌っていたのか。天使なら当然の理由、か」
と、ヘルゼルが言った。
「その通りです。悪魔は妬み嫌われる者、それが我々天使の常識でしたが・・・どうやら私達以上に馴染む事ができていたようですね。その点では優れているといえましょうか・・・」
「まさか、ザジさんが天使だったなんて・・・もう何が何だか分からない」
と、ココは唖然としながら呟いた。
「フフッ、前回のココさんのお陰で下界にまた来たくなって、今回も優先的に下界への派遣を望みましたの。そしたら争いの原因が、あの石だったとは・・・」
「その口調から察すると、やはり石のことを知っているようだな。俺に聞かせてくれないか」
と、南が言った。
「・・・知ってどうするつもりなんですか?知ったところで誰も得しないですよ。私は石の事だけは絶対に話しません」
「そうか、天界の規則なら仕方が無いな。下界のやつ等に知らせる価値もないか」
南は若干皮肉交じりに言った。
「私からの話はこのくらいですかね・・・私はこの戦いが終わったら、天界に戻ります」
ザジはそう言ったとき、翼はゆっくりと折りたたまれ、消えていった。
「はいはーい!私からも重要なお知らせー!聞いて聞いてー!」
突然、ペタが右手を挙げてその場で飛び跳ねながらそう言った。
「ペタさんも何か言うことが?」
クラッシュはペタのほうを向いてそう言った。
「そうだよー。これねー、時期を見計らって皆に聞かせなさい!って言われてね、多分今がその時期って奴だと思うんだ。だから聞いて欲しいな」
ペタはそう言うと、ポケットから何かの機械を取り出した。どうやらボイスレコーダーのようだ。
「・・・やはり訳ありのレディだったのか。どこか変だとは思ってたけどな」
と、ポトリゲスが言った。
「それじゃあ、スイッチオン!」
ペタはそう言ってボイスレコーダーのスイッチを押した。
『「えーと、これでオッケーかな?・・・ってもう入ってるじゃん!・・・多分ペタがこのボイスレコーダーのスイッチを押したってことは、そこにクラッシュさんとか皆ががいるってことだよね?私のこと覚えてくれてるかな・・・?ほら、ポトルーズを一緒に倒したリサだよ。
・・・早速本題に入るわ。クラッシュさんや南さんは知ってると思うけど、私は元々未来に住んでるエルフの一人なの。私たちの住む未来ではポトルーズを始めとするギャング達が暴れまわって、世界はとても大変なことになってた。だから、大元であるポトルーズを倒して、未来を平和にするために私自身があなた達の時代に行って、ポトルーズを倒す手伝いをした。
無事作戦は上手くいって、私も問題なく未来に帰れた。でも、未来の世界は私たちの予想とは違った状態になっていた。今度はVaterと呼ばれる組織が世界を大混乱に陥れていたの。
このままではいけないから、私達は新たな作戦を遂行することになった。再び過去の世界に行き、大元を断ち切る作戦。でも、私は今どうしてもここを動くことができないの。だから・・・」
「リサ!もうペタを送る準備はエンドだよ!早くボイスレコーダーをブリンギング!」
「トロピー、もうちょっと待って!だから、今回は私の代わりにペタをあなた達の世界に送ることになったの。私に似て可愛いでしょ?まぁ、ペタ自身の話は彼女から聞いて。
実はここからが重要なのよ・・・クラッシュさん、とっても残酷なことを言わないといけないのだけど、あなたは正史上ではVaterとの戦いで・・・死ぬことになっているの。
あまり詳しいことは言っちゃいけないんだけど、これだけは覚えておいて。何より自分自身の身を大切にしてちょうだい。確かに仲間を失いたくないって気持ちがあるかもしれないけど、自分自身が死んじゃったら、どうしようもないから・・・」
「リサ!まずい、Vaterのメンバーだ!ハリーアップ!」
「ごめんね!もうこれ以上時間が取れない!世界の行く末は、あなた達にかかって・・・」
「おい、お前等!Vaterの管轄内で何をやって・・・」』
ボイスレコーダーは此処で途切れていた。
「・・・これが、私の伝えたかった事。改めて言わしてもらうと、私は未来から来た・・・ま、とにかくVaterをぶっ飛ばしちゃおう!ってのが作戦なんだ。此処まで来ておいて言うのもなんだけど、目的が重なってることだし、作戦に協力してくれないかな・・・?」
「・・・作戦には協力するけど、どうしても気になることがあるんだ・・・」
と、クラッシュは俯いたまま言った。
「・・・今生きてる人に、お前は近いうちに死ぬなんて言うのはとっても良くないことだとは思うんだ。でも、恐らくあなたが死んでしまう事態は起こりうるかもしれない。それを止めるために、これだけは絶対に伝えておかないといけない。あなたは敵ではなく仲間に殺されるってことを」
「・・・そ、それって、どういうこと・・・?」
と、ココが顔色を豹変させながら言った。
「これ以上はもう言えないよ・・・だって、今此処で犯人が分かったら、犯人さんが・・・可哀想だもん・・・」
ペタはそう言うと、涙を流し始めた。
「・・・今此処で犯人を言えないってことは、今の所犯人になるという自覚が全くない人が犯人ってことか・・・」
と、クロックが言った。
「この中で犯人になる可能性がある野郎は・・・」
と、南が辺りを見回し始めた。
「・・・まさか、あたい・・・記憶が戻ったら・・・」
突然ザンナーが落ち着きを無くし、その場でガタガタ震えだした。
「もういい!犯人探しなんて馬鹿馬鹿しいじゃねぇか!仲間と戦うことになったらその仲間を皆で止めればいい話だろ!とにかく俺様は最後まで保安官や皆と一緒に戦うぜ。此処まで来たらもう後は進むだけだろ?」
と、ポトリゲスが言った。
「そ、そうだよ・・・仲間と戦うようなことにはさせない。絶対においらが食い止めるから。だからおいらのことはあまり心配しないで」
と、クラッシュが言った。
「うぅ・・・ごめんね・・・こんな辛いことを聞かせないといけなくなって・・・」
ペタは涙を流しながら言った。
「ペタが謝ることは無いさ。ほら、奇麗な顔が台無しだぜ?」
ポトリゲスはそう言うとペタにハンカチを渡した。
「あ、ありがとう・・・」
ペタはハンカチを受け取ると、涙を拭った。
「・・・もうこれで真実の話は終わりだよね。じゃあ、これからの作戦会議を始めることにしよう」
「おーっと、そんじゃあ、ワイも混ぜさせてもらおか」
突如、クラッシュたち一行とは異なる者の声が聞こえてきた。
「あ!あれってもしかして、リラ・ルーさん・・・?」
シクラメンはそう言うと、島の陸側にうっそうと茂ったジャングルに向かって指差した。一行はその方向を向いた。
そこにはあのリラ・ルーと、何人ものVaterの組員が銃を構えて立っていた。
「リ、リラ・ルー!?・・・てめぇ、まだ催眠が解けてなかったのか」
と、ディンゴが言った。
「催眠?なんやよう分からんけど、ワイはアンさんたちにちょっと話があって来たんや」
リラ・ルーはそう言うと、一歩ずつクラッシュたちに向かって近づいてきた。
「それ以上近づくな。本気で戦えばこちらが勝つぞ」
クリムゾンはそう言うと、ハンドガンを右手に持ち、リラ・ルーに向けて構えた。
「ちょっと待ってくれや。別にアンさんたちと殺し合いがしたいんやないねん。ちょっと話があるだけやって」
リラ・ルーはその場で立ち止まるとそう言った。
「話って何?」
と、クラッシュが言った。
「ワイな、Vaterのお偉いさんに、ザンナーっちゅう女を連れて来いって言われてんねん。何やよう知らんけど、ザンナーされ連れてくれば他の奴に危害は加えんでええって話やねんな。どや、ここはこの話に乗ってみいへんか?ザンナーってどいつや?」
「あたいだけど・・・」
ザンナーはそう言うとリラ・ルーに近づいた。
「ほう、アンさんのことやったんか。女って言われとったから、もっと女らしいんかと思ってたけど、意外と男らしいなぁ」
「悪かったわね、男らしくて。長い髪の毛は暑苦しくて好きじゃないのよ。それで、あたいがついて行けば、他の皆には手を出さないのね?」
「ザンナーさん待って!こんな交渉に乗る必要は無いよ!」
と、クラッシュが言った。
「アンさんは確か・・・袋ネズミやったかいな?交渉決裂やったら、今此処におるVaterの組員全員が、銃を発射するけどええんか?」
リラ・ルーがそう言った瞬間、Vaterの組員が本格的に銃を撃つ体制に入り始めた。
「そ、それじゃあ、おいらが代わりになるとかじゃあダメ?」
「誰が男なんか連れて行きたいねん!こっちはザンナーに目的があるんや!」
「・・・あたい、大丈夫だから、心配しないで」
「でも・・・」
「もう、あんたはいちいち心配しすぎなのよ!あたいは大丈夫だって言ってるんだから大丈夫なの!」
「・・・分かったよ。リラ・ルー、ザンナーさんに何かしたらタダじゃすまないって、Vaterの奴等に言っておいて」
「交渉成立、やな。ほんじゃ、ザンナーはん、一緒に来てもらおか」
リラ・ルーはそう言うとザンナーの手を無理やり掴むと、ジャングルに向かって歩きだした。
「・・・待ちやがれ、ゴリラ」
リラ・ルーがジャングルに入ろうとしたその時、南がリラ・ルーに向かって言った。
リラ・ルーは後ろを振り返ると、南のほうを向いた。
「なんや猫耳、そんな怖い目してたら怖がって誰にもモテへんで?」
「何で呼び止められたか、大体分かるだろ?」
「・・・さぁ?」
「交渉ってのはどちらかが破ろうと心の中で思った瞬間に決裂するもんだ・・・これで分かるよな?」
リラ・ルーは、南のその言葉を聞いた瞬間、ザンナーを羽交い絞めにした。
「ザンナーさん!」
クラッシュは急いでSAAを構えた。
「何でバレたんかは知らんけど、どうせやることは同じやねん!」
リラ・ルーはそう言うと、ポケットから注射器を取り出し、ザンナーの腕に刺した。そして、中に入った液体を一気にザンナーの体に流し込んだ。
その瞬間、ザンナーの意識が飛んでしまい、気絶状態に陥ってしまった。
「ザ、ザンナーさんに何をした!?」
と、クラッシュが叫んだ。
「ただの麻酔や。ブリオはんお手製のめっちゃ安全な奴やから安心せぇ。ほんじゃ、ワイはここらで帰りますわ」
リラ・ルーがそう言った瞬間、Vaterの組員が一斉に銃を撃ち始めた。
クラッシュたち一行は急いで近くの物影に隠れた。
「一人残らず始末するんやで。確かに相手は強いかもしれへんけど、こっちは数で勝っとるんや」
リラ・ルーはそう言うと、ジャングルの中へと入っていってしまった。
「くっそぉ・・・流石に数が多すぎて手が出せないな」
と、クロックはジェリコを構えながら言った。
「俺がまず此処から爆弾を投げる。そして相手がひるんだ隙にガンナーは一斉射撃だ。そしてその後近接メンバーが突進。恐らくそれで潰せる」
と、クリムゾンが爆弾を手に持ちながら言った。
「クリムゾン、頼んだ!」
と、クラッシュが言った。
「あの数だと流れ弾が当たって死んでも珍しくない。気を抜くなよ」
クリムゾンはそう言った後、物陰からVater組員に向かって思いっきり爆弾を投げた。
爆弾は山なりに飛んでいき、地面に触れた瞬間大爆発を起こした。
クリムゾンの予想通り、Vater組員が一瞬ひるみ、銃撃が少しだけ止まった。
その瞬間、クロック、ポトリゲス、リタイラル、ザジ、クラッシュ、ディンゴが物陰からさっと顔を出し、一斉銃撃を開始した。
クロックはジェリコに装填した強力なマグナム弾で確実に相手をしとめていき、ポトリゲスはシカゴタイプライターを乱射して何体もの相手を仕留めていった。
リタイラルはバズーカを発射し、相手をまとめて吹き飛ばし、ザジは素早い射撃で瞬時に何体もの相手の脳天を撃ち抜いた。
クラッシュも何とか相手を仕留め、ディンゴはできるだけ炎が広がらないようにレーザー状にして火炎放射器を放った。
Vater組員は一気に人数が減ったが、まだまだ数は減らない。
「よし、行くぞ」
南がそう言った後、南、クリムゾン、ロック、ヘルゼル、シクラメン、ペタ、ココ、ウォーラスが物陰から飛び出し、一気に相手に向かって走っていった。
南は慌てふためく相手を容赦なく次々と刀で斬りかかり、クリムゾンはレーザーソードを振り回し、次々と相手を斬りつけていった。
ロックは強烈な右ストレートで相手を思いっきり吹き飛ばし、ヘルゼルはヌンチャクを巧みに使い相手をドンドンと殴り飛ばしていく。
シクラメンはフラワー・スピアを振り回して相手を倒し、ペタは銃剣で相手の体を次々と引き裂いていった。
ココはハイキックで相手の頭を勢い良く蹴り飛ばし、ウォーラスはマグロ包丁で相手を捌いていった。
個々の戦闘力がVater全員よりはるかに上回った結果、しばらくするとVaterは全滅していた。
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