人見ています。 |
Individual Way of Life ~個々の生き様~
|
- TOP
- >
- リボルバー
- >
- Individual Way of Life ~個々の生き様~
- >
- 二月三日
もみみ(4年前)
バート・ラマー(5年前)
2199(6年前)
2199ノークラ(6年前)
クラットン2(6年前)
ココバンディクー(7年前)
水無月ニトロ(7年前)
RITAL(8年前)
イエクラ(8年前)
asRiche3j8bh(8年前)
テトラピアノ(8年前)
asRichp4zuit(8年前)
オリキャラ短編集協会(8年前)
asRichg3gtwn(8年前)
わいるどた~ぼ(8年前)
asRichajohom(8年前)
ショートケーキ(8年前)
asRichw7ffmu(8年前)
スティックス・ザ・バジャー(8年前)
asRichqi316v(8年前)
asRichct3qjk(8年前)
リボルバー(9年前)
ぽぴゅらあ(9年前)
りんごっち(9年前)
sasuke(10年前)
回転撃(10年前)
ルイカメ(10年前)
ヴァイオレット(10年前)
えぞももんが(/・ω・)/(10年前)
隼人 (10年前)
まんじねーしょん(10年前)
CURA(10年前)
ハートオブハート(11年前)
フレイム(11年前)
ゲーマー(11年前)
クラットン(11年前)
ひろき(11年前)
ひろき(11年前)
HIROKI(11年前)
GGGGGGGGG(11年前)
IA・N(11年前)
かめちき(11年前)
霧雨(11年前)
てんし(11年前)
昇太/神馬当瑠(12年前)
風のクロノア(12年前)
オリキャララジオ放送社(12年前)
ここなっつココ(12年前)
いお太(12年前)
テクノしん(12年前)
リレー小説委員会(12年前)
ここなっつ(12年前)
気まぐれCocoちゃん(12年前)
たクラッシュ(12年前)
ダークネス(12年前)
早川昇吾(12年前)
しんごwww(12年前)
サム(12年前)
クランチバンディクー(12年前)
闇っぽいけど闇じゃない。永遠の炎の神様メフィレス(12年前)
イエクラ.com(12年前)
イエクラ@山手(12年前)
回転撃(12年前)
二月三日
2012/04/05(木)00:39:11(12年前) 更新
The Exitence of Absolute Evil ~Devil Family編~
裏社会を思うがままに支配し、恐怖政治で街を恐れさせる「Devil Family」
だが、その恐怖もまもなく終焉を迎えようとしている。
組織の崩壊の危機は、刻一刻と迫ってくる・・・
カジノの一室で、フレイが机に突っ伏して眠っていた。
カジノのオーナーであるフレイは、経理の仕事をするために毎日徹夜で働いている。
そのため彼は殆ど自分の家に帰らずに、此処で寝泊りをしているのだ。
「・・・ん・・・朝か」
フレイは目を覚まして、体を起こした。
「あー、よく寝た」
フレイがそう言ったとき、部屋の扉が開き、クランチが入ってきた。
「フレイ、今日は何か予定があるか?」
クランチはそう言いながら、コーヒーの缶をフレイに向かって投げた。
「別に何もねぇけど」
フレイはそう言いいながら缶を受け取り、コーヒーを飲み始めた。
「だったら、俺と一緒にいつもの所に武器調達に行かないか?」
「武器?んなもんこれ以上溜め込んでどうするつもりだ?」
「例の中国マフィア対策だ」
「別に大丈夫じゃねぇの?大体あんな弱小グループが、わざわざ復讐の為にこんな場所まで来るか?」
「備えあれば憂いなし、だ」
「クランチはいつも備えすぎだ。まぁ、ついて行ってやるよ」
「助かる」
「そうと決まればとっとと行こうぜ」
二人はカジノから外に出た。
そして、外に止めてあったクランチの車に乗り込んだ。
クランチは運転席、フレイは助手席に座った。
そしてクランチはエンジンをかけ、車を発進させた。
「アポ、取ってんのか?」
と、フレイが言った。
「さっき電話しておいた。いつでも大丈夫だと言っていた」
「そうか、なら安心だ。あいつは突然の来客を嫌うからな」
「職業柄仕方がないだろう。これまで一度も検挙されたことはないという噂だしな」
「あいつが捕まっちまったら、俺達で武器の輸入をしねぇといけなくなっちまう。面倒すぎるぜ」
「だな」
しばらくして、車は北側の区域へとやってきた。
更に車を走らせていたその時、クランチが急に車を止めた。
「・・・サツだ」
クランチはそう言って、前方を指差した。
前方の道路脇にパトカーが止まっており、そこから一人の女性警官が降りてきた。
そしてその女性は近くの建物の中へと入っていった。
「珍しいな、サツが建物内まで捜査しに行くなんて」
と、フレイが言った。
「危険を顧みない優秀な野郎か、馬鹿かのどちらかだな。道を変えよう」
クランチはそう言って車をバックさせ、別の道を走っていった。
そして車はある建物の前で止まった。
二人は車から降りて路地に入り、錆びた扉を開けた。
建物の中は、ちょっとしたバーのような感じになっており、カウンターの奥に一人の男が立っていた。
「おいおい、いくらなんでも来るのが早すぎねぇか?」
と、男が言った。
「用事はとっとと済ませてぇからな。南、いい武器見せてくれよ」
と、フレイが南と言う名の男性に向かって言った。
「そう急かすなって。大体いい武器が多すぎるからどれを見せればいいか分からん」
「なら、上の階で俺達が選ぶとする」
と、クランチが言った。
「ああ、そうしてくれ」
南はそう言って近くの階段を上っていった。二人もその後をついて行った。
二階に着き、南は扉についていた鍵を開けて中に入った。
部屋の中には大量の武器が所狭しと並べられていた。
「とりあえず、散弾銃とサブマシンガンが欲しい。オレと部下の分で10丁ずつ」
と、クランチが言った。
「ちょうどいい。最近M870を大量入荷したんだよ。サブマシンガンは、シカゴが何丁かあるはずだ」
「じゃあ、それで」
「いいぜ、M870を10丁、シカゴを10丁で・・・8000ドルだ」
「いつもの口座から落としておいてくれ」
「ああ、分かった。じゃ、少し待ってろよ」
南はそう言って、部屋の奥のほうへ歩いていった。
「クランチ、10丁ずつも買う必要あったか?」
と、フレイが言った。
「こういうものはまとめ買いしておいたほうがいいんだ」
「・・・よく分からねぇんだけど」
「ああ、分からないように言ったからな」
「何だよそれ」
その時、下の階で扉が開く音が聞こえた。
「・・・おかしいな、今日は予約はもうなかったはずだが」
南はそう言いながら、大量のアタッシュケースをカートに入れてやってきた。
「早く相手をしてきたほうがいいと思うぞ」
と、クランチが言った。
「ああ、そうさせてもらおう」
南はそう言って、階段を降りて行った。
「俺達もとっとと行こうぜ」
と、フレイが言った。しかしクランチはそこから動こうとしない。
「ここで様子を見るぞ」
クランチはそう言って、一階から聞こえてくる話し声に耳を傾けた。
「・・・ここで何でも屋をやっている南とは、お前のことだな?」
「ああ、そうだけど」
「今すぐに銃が欲しい!ここで俺が動けば、これからの運命が大きく変わるんだ!」
「・・・初めて来た客に気安く銃を売るほど優しくないぞ、俺は」
「頼む!金は用意してある!とにかく拳銃が欲しいんだ!」
「なら金を出せ。金額で提供する武器を決める」
「これだ!1000ドルある!これだけあれば何か買えるだろ!?」
「・・・いいだろう、持って来てやる」
南は再び二階の階段を上がってきた。
「一体誰だ?いきなり銃が欲しいなんて訳分からねぇこと言ってたけど」
と、フレイが南に向かって言った。
「Roo Familyの下っ端のようだ。どうやらどこかにカチコミに行くらしい」
「Roo・・・確か日本のヤクザ、だっけか?」
「ああ、そうだ。あそこまで急かしてるってことは恐らくライバルグループのDragon Familyを相手に何かしでかすんじゃないか」
「ヘッ、この街でどれだけ頑張ったって無駄なのにご苦労なこった」
「そう言ってやるなって。んじゃ、あいつに合う銃を探すから、お前達は帰ってくれ」
「ああ、分かった」
クランチはそう言って、アタッシュケースを抱きかかえるように持ち、階段を下りていった。
フレイもいくつかのアタッシュケースを手に持って下に降りた。
下の階では、男がソワソワしながら南が来るのを待っていた。
男は二人の顔を見るや否や驚いた表情を浮かべた。
「はりきり過ぎるのもほどほどにしておけよ」
クランチはそう言いながら建物の外に出て行った。
「どうせ張り切ったって、俺達には敵わねぇんだからな」
フレイはニヤニヤしながらそう言って、建物を出て行った。
この時の二人には、彼の運命は薄々予測できていた。
下っ端が無駄に努力したところで、結局は空回りしてしまう。
長年マフィアを務めていた二人にとってそのことは痛いほど実感していた。
二人は車に武器を詰め込んだ後、車に乗り込んだ。
「フレイ、あいつの末路はどうなると思う?」
と、運転席に座ったクランチが言った。
「返り討ちにあって死ぬ、だな。てか、今日カチコミできるような事があんのか?」
「噂によればどこかで会談があるらしいが、重要そうじゃないからマークしてなかった」
「Dragonと、後はどこだ?」
「さあな。まぁ、どうでもいいことしか話し合わないはずだ。さて、武器を置いたら何かしに行くか?」
「そうだな・・・実は、いいモン手に入れたんだぜ」
フレイはそう言って、ポケットから何かのパンフレットを取り出した。
「それは?」
「前にどっかでもらったガイドマップって奴さ。いい店とかいっぱい載ってるから今日は今まで行った事ない店に行ってみようぜ?」
「この街にずっといるのにガイドマップ頼りか」
「いいじゃねぇか。大体この街は娯楽が多すぎて把握しきれねぇよ」
「それもそうだな。で、どこの店に行くんだ?」
「こいつによればオススメは『ごんぎつね』って店らしいぜ」
「ごんぎつねか、そこなら知っている。誰にでも飯を出してくれるから裏社会の連中にはお馴染みの店だぞ」
「大体俺は和食なんてあまり好んで食いたくねぇんだよ。やっぱりハンバーガーとかのほうが味も量も満足できる」
「・・・子供みたいだな」
「うるせぇ!」
一方ビスカントは、パープルコンクリートビルの部屋で椅子に座って考え事をしていた。
「うーむ、やはり気になるな・・・」
その時、部屋にルミナリーが入ってきた。
「コーヒー入れてきたよー」
ルミナリーはそう言いながら、ビスカントの前の机にコーヒーカップを置いた。
「うむ、ありがとう・・・うーん・・・」
「悩み事?」
「そうなんだよ。Dragonの連中について何だけどねぇ」
「あそこ、今日はPLCの連中と会談があるって聞いたけど?」
「何だ、PLCだったのか。じゃあ放って置こう」
「悩み事ってそれだけ?」
「ああ、そうだ」
「何だ、つまんないなぁ」
ルミナリーはそう言いながら、テレビのリモコンのスイッチを押した。
「こんにちは!司会はいつものパサディーナです!
今回の世界の有名人に登場していただく方は・・・
元プロボクサー世界チャンピオン、パンチ・ザ・ジャンプさんです!」
「・・・おお、よろしく」
「パンチさん、この番組を見たことは・・・」
ルミナリーはそこでテレビの電源を切ってしまった。
「もう最初の入りからして面白くなさそうな番組じゃない!ホントあそこの局は面白くない番組しか流さないわね!」
「ルミちゃん、あのパンチ・ザ・ジャンプって男のことを知ってるかい?」
「えー、ルミはボクシングとか興味ないからぜんぜん知らないの」
「昔はとても強いボクサーだったんだけど、怪我が原因で引退しちゃったんだよねぇ」
「ふーん、何だかありきたりなスポーツ選手って感じ~」
「・・・でも、あくまでそれは表の話。実はこの話にはある裏があるんだよ」
「えー、何々?」
「それは、教えてあげなーい」
「何よ、もう!いいもん、ルミ自分で調べてくる!フン!」
ルミナリーはそう言って頬を膨らまし、部屋を出て行った。
廊下をどんどんと歩いていき、ルミナリーはある部屋の前で止まり、その部屋に入った。
それをある人が見ていた。アネットだ。
「ルミさん、またあの部屋に入っていく・・・一体あの部屋って何があるんだろう・・・?」
アネットはそう言って、ルミナリーが入っていった部屋の前で止まった。
扉には大きな文字で「入っちゃだめー!」と書かれていた。
この部屋は、ルミナリー以外の人物が入ることは絶対に許されておらず、ビスカントですらその部屋に何があるのか一切知らなかった。
「・・・ちょっと、何でアネットはルミの部屋の前で立ってるのー?」
と、扉の中からルミナリーの声が聞こえてきた。
「ご、ごめんなさい!すぐにどこか行きます!」
「用事があるなら後にしてね、今忙しいからー」
「い、いえ、別に用は無いんですが・・・」
「ふーん、じゃあ早くどっかに行って」
「は、はい!」
アネットはそう言いながら早足でその場を立ち去っていった。
息を切らしながら廊下を歩くアネットに、一本の電話が掛かってきた。
「も、もしもし・・・?」
「お、アネットは出たか。ったく舞姫の奴、上司の電話くらい出ろよ・・・」
「フレイさんですか。何かあったんですか?」
「今、暇か?」
「ええ、まぁ・・・」
「そりゃ良かった。どうだ、今から飲みに行こうぜ」
「え、まだ昼前ですよ・・・?それにフレイさんと二人で行くのは、何だか怖い・・・」
「どういう意味だよ・・・でも安心しろよ、クランチも一緒だぜ」
「クククククククククランチさん!?」
「どうしたんだよいきなり」
「わ、私みたいな身分でクランチさんと飲みに行くなんて、そんなことしたら失礼な気が・・・」
「おいおい、俺もクランチと身分そんなに変わらないんだが・・・」
「ク、クランチさんは私が行ってもいいって言ってたんですか?」
「クランチの口から聞けよ。クランチ、アネットだ」
「ちょ、ちょっと、クランチさんに代わらないで・・・」
「よぉ、アネット。別に俺は身分とか気にしてないから一緒に飲みに行こうぜ」
「ク、クランチさん・・・!!わ、分かりました、クランチさんがそこまで言うなら行ってあげますよ!」
「今はパーコンビルにいるな?迎えに行こうか?」
「いえ、店で落ち合いましょう!どこの店ですか?」
「ごんぎつねだ。行った事あるよな?」
「ご、ごんぎつねですね!あ、あのくらい有名な店なら私だって行ったことありますよ!」
「そうか、それじゃあ、店でな」
電話はそこで切れた。
「・・・ご、ごんぎつねってどこにあるのよー!!」
と、アネットは叫んだ。
少し強がって迎えを断ったアネットだったが、ごんぎつねの店の場所なんて全く知らなかった。
「・・・ショッピング街南部に行けば暖簾にごんぎつねって書いている店があるはずですが」
突然アネットの後ろから女性の声が聞こえた。
アネットが驚いて振り返ると、そこには舞姫が立っていた。
「ま、舞姫さん!びっくりした・・・それより、その話本当!?」
「本当も何も、私の行きつけの店ですから。それより、メンバーは誰がおられるんですか?」
「クランチさんと、フレイさん、そして私の三人かと・・・」
「成程、フレイさんが電話を掛けてきたのはその誘いでしたか。出なくて良かったです」
「あ、あの・・・聞いて良いのか分からないんですけど、舞姫さんってフレイさんのことがお嫌いなんですか?」
「彼は空が好きですから」
「空が好き・・・それ、質問の答えになってない気が・・・」
「今日は特に仕事もなさそうですし、私は今から一走りしてきます。アネットさん、楽しんできてください」
「え、えぇ・・・」
舞姫は廊下を歩いていってしまった。
「・・・私も早くクランチさんの所に行かないと」
アネットはそう言って廊下を歩いていった。
15613