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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月五日
2012/05/09(水)23:47:24(12年前) 更新
The Exitence of Absolute Evil ~Devil Family編~
裏社会を思うがままに支配し、恐怖政治で街を恐れさせる「Devil Family」
だが、その恐怖もまもなく終焉を迎えようとしている。
組織の崩壊の危機は、刻一刻と迫ってくる・・・
「はーい、皆さんおはようございまーす。Chaonate City Newsのお時間でーす!
ニュースを読み上げるのは、いつも通りパサディーナ・オポッサムよ!
まず最初のニュースはこちら!
此処最近多発している人身売買の事件、先日もChaonate City北部で一件発生したと警察から発表されたわ。
そのことについて、州知事のパプパプさんがコメントしているそうよ。早速聞いてみましょう。
『Chaonate Cityで悪い事件がたくさん起きてるって聞いたパプ!
今度Chaonateの市長ときっちり話をして、犯罪を減らすように指導するパプ!
それよりも、お腹すいたから何か食べ物を持って来て欲しいパ・・・』
・・・と、まぁパプパプ州知事もご立腹のようで。州知事が動くことで犯罪抑制に繋がるといいんだけど。
さて、次のニュースは・・・はぁ、何よこれ!?何でニュースの原稿に雑誌の広告が入ってるの!?
ちょっとチック、スチュー!どういうことよ?あんた達また変なこと・・・」
ビスカントはそこでテレビを消した。
「・・・それで、北での取引物の強奪は失敗したと」
と、ビスカントが言った。ビスカントの座る椅子の前には、ルミナリーと舞姫が立っていた。
「だって、変な奴に邪魔されたし」
と、ルミナリーが言った。
「では、邪魔が入らなかったら強奪には成功していた・・・と?」
「今回の取引物は子供でした。ですので、取引に関わらないほうが良かったかと」
と、舞姫が言った。
「子供だから関わらないほうがいい?むしろ逆じゃないのかい?子供ほど高く売れる物はないんだけども?」
「でもさー、子供だと警察の捜査が厳しくなるじゃん」
と、ルミナリーが言った。
「そんなこと気にしてたら、マフィアなんて務まらない。そうだろう?」
「・・・ですが、流石に子供を商売道具として扱うのは・・・」
「二人とも今日はえらくマフィアらしくないね。もういい、次はしっかりと仕事をしてくれ。行っていいぞ」
と、ビスカントが言った後に、二人は部屋から出て行った。
「あー、やっぱりきちんと仕事しとくべきだったね」
と、ルミナリーが廊下を歩きながら言った。
「ビスカントさん、良心の欠片もない方ですね」
と、その隣を歩いていた舞姫が言った。
「あのくらい非道じゃないと、マフィアのボスなんてやってけないんだよね」
「その辺りは流石、と言った感じですね」
「でも、やっぱり子供はねぇ・・・」
「ルミナリーさんも、子供を金目当てでどうこうするのは嫌ですか?」
「そりゃあ、関わりたくないよ。だって・・・」
「・・・どうかされましたか?」
「・・・何でもない。とにかく、もっと他の仕事を頑張っていこう!」
「そう・・・ですね」
一人部屋に残ったビスカントは、電話で誰かと話をしていた。
「もう少しで着きそうかい?」
「ええ、昼ごろには着きそうですわ。それにしても、まさかDevilのところのお偉いはんと会談することになるなんて思っても見ませんでしたわ」
「まぁ、悪い話はしないから心配はいらないよ」
「そうでっか。それで、会談の場所はそちらさん所のビルでええんですか?」
「いや、今回はそちらのビルに行かせて貰いたいんだけど」
「ワイの所でっか?まぁええですけど、ほな下のもんに事務所片付けさせときますわ」
「悪いねぇ、あまりこちらのビルに部外者を入れると、マスコミ連中が煩くて適わないんだ」
「大御所マフィアも大変でんなぁ。ほな、また後で」
電話はそこで切れた。
「さて、次はクランチたちの状況でも聞いてみようか」
ビスカントはそう言って今度は違う番号に電話を掛け始めた。
ビスカントのいるビルと同じビルのとある階、そこはマフィアの負傷者などが治療を受ける部屋があった。
そこのベッドにクランチとフレイがそれぞれ横になっており、クランチのベッドの近くの椅子にはアネットが心配そうな表情を浮かべて座っていた。
「クランチさん・・・」
と、アネットが呟いた。
「・・・アネット、昨日から寝ずにずっとそこにいるだろ?」
と、クランチが横になりながら言った。
「え、えぇ・・・まぁ・・・」
「今日はもう仕事を上がって休んだらどうだ。俺達はもう大丈夫だから」
「そ、そうですね・・・クランチさんがそう言うんだったらそうしてあげますよ!」
「ヘッ、素直じゃねぇな」
と、隣のベッドで寝ていたフレイが言った。
その時、アネットの携帯電話が鳴った。
「もしもし、アネットです・・・ビスカントさん、どうされました?」
「アネットちゃん、二人の具合はどうだい?」
「お二人とも、大分良くなっています」
「そりゃあ良かった・・・クランチに代わって貰えるかい?」
「は、はい分かりました・・・ク、クランチさん、ビスカントさんからです」
アネットはそう言ってクランチに携帯を渡した。
「もしもし、何か用ですか?」
「クランチ、実は午後からRooの上と会談があってねぇ」
「Roo Familyと・・・初耳ですが」
「そりゃあ、言うのを忘れていたから当然さ。それで、体は動くかい?」
「動かないことはないが・・・」
「そうか、だったら一緒に会談に来てもらえるかい?」
「分かりました。すぐに準備します」
「悪いねぇ、でも今回は結構大きな会談だから、それなりの付き添いが必要なのさ」
「場所はどちらでしょうか?」
「イエローストロービル、ショッピング街の北側にあるビルで、Rooの所が所有してるビルさ」
「あそこですか、分かりました。では、また後ほど」
「ああ、よろしく」
電話はそこで切れた。
「・・・そういうことだ、俺は今から支度をしてくる」
クランチはそう言って、アネットに携帯を渡した。
「ク、クランチさん、いくらなんでもいきなり仕事は・・・」
「心配するな、今回は付き添いだけだ」
クランチはそう言うと、ベッドから降り、部屋を後にした。
「Roo Familyか・・・あまり関わったことないけど、何話すつもりなんだ?」
と、フレイが言った。
「何でしょうか・・・でも、怪我しているクランチさんを連れて行くくらいですから、かなり重要なことを話されるかと・・・」
「面倒なことにならなきゃいいけどな。Rooの所は結構問題を起こしてるし」
「それよりも、クランチさん本当に大丈夫でしょうか・・・」
「そんなに心配すんなって、あいつが撃たれた位で何週間も入院するほど柔じゃねぇよ。あいつはこの先もずっと、ネチネチと生き延び続けるって」
「そう・・・ですよね・・・私、少しのことで心配しすぎですよね・・・」
「そんなにクランチのことが心配になるって・・・お前もしかして」
「い、いえ、違いますよ!クランチさんのこと何て全然好きじゃないですし!ね、ね!?」
と、アネットは顔を真っ赤にしながら言った。
「ヘッ、どう考えても嘘っぽいが、本人がそう言うんならそうなんだろうな」
昼前、ビスカントは部屋で様々なネクタイをクローゼットから取り出し、姿見の前でどれを着けていくか検討している最中だった。
そこに、クランチがやってきた。
「遅くなってすみません。こちらの準備は整いました」
「ご苦労。多分もう少しで電話が来るはずだから、しばらく待っててくれ」
「分かりました・・・」
その時、部屋の電話が鳴った。
「クランチ、出てもらえるかい?」
「はい」
クランチはそう言って電話に近づき、受話器を取った。
「もしもし」
「あれ、ビスカントはんやないんか、あんさん誰や?」
「Devil Family若頭のクランチです」
「ああ、クランチさんですかいな。噂は聞いてまっせ、戦闘からそろばんまで何でも出来るエリートさんやろ?まぁそんなことはええねん、ビスカントはんはどうしたんや?」
「ビスカントさんは今手が離せないんで、私が出ました」
「そういうことかいな、んじゃビスカントはんに準備は出来たからいつでも来てええでって伝えといてや」
「分かりました」
「ほんじゃ、よろしく頼みますわ」
電話はそこで切れた。
「もう準備は出来たって?」
と、ビスカントが言った。
「いつでも来てもらって大丈夫だということです」
「そうかい、それじゃあ我々も向かうとしよう」
ビスカントはそう言った後に、紫の蛍光色のきついネクタイを手早く首元に巻いた。
そして部屋をゆっくりと後にした。クランチはその後ろを歩いていった。
ビルのエレベーターを使って一階まで降り、二人はビルの玄関を出た。
そこには既に黒く光るリムジンが一台停車していた。
クランチはリムジンの後部座席の扉の所に素早く向かい、扉を開けた。
ビスカントはリムジンにゆっくりと乗り込んだ。その後にクランチは丁寧に扉を閉めた。
そしてクランチはすぐに運転席側に回りこみ、運転席に乗り込んだ。
「ん、クランチが運転するのかい?他の者に任せれば良いじゃないか」
と、ビスカントが後ろの席から言った。
「いえ、大丈夫です」
クランチはそう言って、リムジンのエンジンをかけた。
そしてリムジンはゆっくりと、道路を進んでいった。
しばらくして、リムジンはショッピング街北側のあるビルの前で停車した。
「到着しました」
クランチはそう言ってリムジンのエンジンを切り、運転席を出ると、すぐに後部座席の扉を開けた。
「快適な運転だったよ。さすがクランチ、腕が違う」
ビスカントはそう言って、リムジンから降りた。
クランチは一礼した後にリムジンの扉を閉めた。
「それにしても、イエローストローは良いビルだ。立地条件、建物の大きさ共に満点に近い」
と、ビスカントがビルを見上げながら言った。
その時、ビルから次々とスーツ姿の男達が出てきた。
そして、ビスカントに近づくと一斉に頭を下げた。
「ビスカント様、組長がお待ちしております」
と、一人の男が言った。
「流石は日本人、礼儀はしっかり出来ているようだ。案内してくれるかい?」
「承知しました。では、こちらへどうぞ」
男達はそう言った後頭を上げてビルの入り口の扉を開けた。
ビスカントとクランチはその間を堂々と歩いていき、ビルへと入った。
ビルの一階は、まるでそこが日本であるかのように和風な店舗があり、看板には漢字やひらがなが書かれていた。
「やはり和の心というものはいい、今日は店はやっているのかい?」
と、ビスカントは歩きながら男に向かって言った。
「本日は特別な会談があるということで、全店舗閉店中です。会談が終了次第店を開けさせるつもりですので、もし気に入られた店がございましたら遠慮なく我々に申し付けてください」
と、男が言った。
「そうかい、なら考えておくよ」
ビスカント一行はしばらく一階を歩いた後に、エレベーター前までやってきた。
男の一人がエレベーターのボタンを押すとすぐに、扉が開いた。
一人の男は即座にエレベーターに入った。ビスカントとクランチはその後に続いた。
「組長は四十階の大広間にてお待ちしております」
と、男が言った。
「大広間か、やはり畳張りなのかい?」
と、ビスカントが言った。
「ええ、そうです。ビスカント様は、正座や胡坐の体制はお得意ですか?」
「出来ないことは無いねぇ。まぁ、会談を長引かせる気はないから大丈夫さ」
「そうでしたか、失礼しました」
その時、エレベーターが止まり、扉が開いた。
ビスカントとクランチはエレベーターから降りて、廊下を歩いていった。
廊下には虎や龍の絵が書かれた屏風や絵画、そして華やかな花が生けられている壷が置かれていた。
しばらく進むと、大きな襖と、二人のスーツ姿の男が前方に見えてきた。
二人の男はビスカントとクランチを確認するとすぐに頭を下げた。
「ここかい?」
と、ビスカントは二人の男に近づいて言った。
「はい。お待ちしておりました。履物をお脱ぎになってお入りください」
一人の男はそう言って頭を上げて、靴を脱いだ後に段を昇り、襖を開けた。
ビスカントとクランチも靴を脱ぎ、段を昇って襖の奥の大広間に入った。
大広間には数人のやや年老いたスーツ姿の男が数人両端に正座で、一番奥には袴を着ている男がどっしりと胡坐をかいて座っており、その男の両隣には着物を着た女性二人が立っていた。
ビスカントとクランチは、胡坐をかいている男の所まで歩いていった。両端の男達は、二人をじっと睨んでいた。
「時間かけて、すんませんなぁ」
胡坐をかいていた男はそう言ってゆっくりと立ち上がった。
「こちらこそ、態々こんな豪華な出迎えをしてもらって悪かったねぇ」
と、ビスカントが言った。
「まぁ、とりあえず座って話しましょうや」
男がそう言うと、すぐに着物姿の女性が座布団を持って二人の前に置いた。
ビスカントとクランチは、その座布団の上に座った。それと同時に、男は再び胡坐をかいて座った。
「ほんで、話ってなんでっか?」
と、男が言った。
「じゃあ早速本題から話していこうか、リラ・ルー組長」
と、ビスカントはリラ・ルーという名の胡坐をかいている男性に向かって言った。
「組長とか要りませんって、普通にリラ・ルーとかでええですわ」
「そうかい、じゃあリラ・ルーと呼ばせてもらおう。で、話というのは至極単純な話だ。我々と組まないかい?」
ビスカントのその発言に、クランチは驚きを隠すことが出来なかった。
「ビ、ビスカントさん・・・!?」
「クランチ、そんなに驚かなくてもいいじゃないか」
だが、ビスカントの発言にはリラ・ルーもまた驚いていた。
「ワ、ワイ等大猩会と、同盟組もうって話でっか・・・まさかそんな話とは思いませんでしたわ・・・」
「そんなに私が同盟を組むことが可笑しいかい?マフィアってのは適宜仲間を作っていかないと強くなれないものなんだから」
「いや、すんません。でも、何でこういきなり同盟組む話になったんですか?」
「・・・Dragon Familyが最近勢いに乗っているってことくらい、知っているだろう?」
「そ、そうでんな。何や、どっかと同盟組んだらしいって聞きましたわ」
「恐らく放っておけば、かなり力をつけるだろうね。現に、昨日も失敗はしているが人身売買を行っていたくらいだ」
「はぁ、そりゃあ調子にのっとるな・・・」
「そこで、Dragonとライバル関係にある君達Roo Familyには頑張ってもらいたい訳だよ。Dragonの所を一気に潰して再起不能にしてしまう。そうすれば君達だって得だろう?」
「でも、それだけやったら別に同盟組むまでもあらへんと思うんやけど。言われんでもワイの所は常にDragonを潰そうと意気込んでるんやし」
「正直に言わせて貰うけど、このまま抗争を続けたところで、永遠に決着はつかないと思うけど?」
「・・・なんやと、ワレ。それって大猩会に力がないって言いたいんか?」
「まぁ、そうさ」
ビスカントがそう言うと、突然リラ・ルーが立ち上がり、後ろに置かれていた刀を手に持った。
「いくらでっかいマフィアの所が相手でも、馬鹿にされたら腹が立つもんや。ちょっと口が過ぎるんとちゃうか?」
と、リラ・ルーはビスカントを睨みながら言った。
「馬鹿になんかしてないさ、事実を述べただけ。力のないRoo Familyを、我々が手助けしてやろうという話さ」
その瞬間、リラ・ルーは刀の鞘を抜き、剣先をビスカントの喉元に突きつけた。
クランチはSAAを構えようととっさに立ち上がろうとしたが、ビスカントはクランチの肩を手で押さえた。
「Dragonの所も調子に乗ってるけど、一番調子にのっとんのは、Devil Familyやろ。こんなチンケな街で頂点に立ってるくらいで、そんなに威張らんでもらえるか?」
と、リラ・ルーが言った。
「チンケ、ねぇ。ならなんでそちらさんはこの街で活動してるんだい?チンケなんて言う位なら、こんな街捨てて他の街で活動すれば良いんじゃないのかい?」
「そ、それは・・・」
「我々と同盟を組みたくないのなら別にいい。でも、我々も同盟を組んでない以上は、徹底的に潰しにかかるけど大丈夫かい?」
「そ、そうなった時はそうなった時や、相手したるわ」
「・・・全く、本当に君達は甘い。Dragon Familyが何処と同盟を組んだか知らないのかい?」
「知らんな・・・」
「PLCさ、聞いたことないかい?」
「PLC・・・聞いたことないわ」
「そうかい。でも、クリムゾンとネイキッドという名前なら聞いたことあると思うんだけど?」
「そりゃあ聞いたことあるわ。クリムゾンといえば世界を震撼させたバイオテロの主犯格、それにネイキッドといえばマフィア殺しの異名を持つ伝説の雇われ兵やろ。でも、それがどうしたんや」
「流石にそのくらいは知っていたか。PLCにはその二人が入っている」
「なんやと・・・!?何でそんな大物二人が聞いたこともないような組織におんねん・・・」
リラ・ルーはそう言うと、刀を鞘に納めた。
「それが分かれば苦労しないさ。今までは特に表立って何かしてた訳ではない組織な分、最近の動きが読めなくてねぇ」
「でも、名前も知らんような組織やから、まだ弱小組織なんやろ・・・?」
「我々もそう思って放っておいたんだ。でも、昨日部下を殺されそうになった。現に隣にいるクランチも、クリムゾンに銃で撃たれた。当たり所が悪ければ死んでいただろうねぇ」
「そ、そうやったんか・・・」
「だから、動きが気になるわけだ。DragonとPLCが組むことによって、君達だけではなく我々も損を被る可能性が大いにある」
「やから、同盟をこちらも組もうってことかいな」
「そういうことさ」
リラ・ルーは再び胡坐をかいて座ると、その場で腕組みをして考え込んだ。両端に座っていた男達もざわざわと話をし始めた。
「PLC・・・確かにメンバーを調べたときには驚かされたな・・・ただ、活動自体殆どしていなかったらこちら側もチンピラ程度の扱いしかしてこなかったが・・・」
と、クランチが呟いた。
「恐らく、あそこはこれから厄介な組織になる、私はそう思うねぇ」
と、ビスカントが言った。
リラ・ルーは黙ったまま考え続けた。座っていた男達もリラ・ルーのそばまで行って色んな事を話していたが、リラ・ルーは殆ど耳を貸さなかった。
そして数十分が経った後、リラ・ルーが口を開いた。
「・・・ええやろ。同盟、組ませてもらいますわ」
「そりゃあ良かった。それじゃあ、これからは共通の敵を潰す為に協力しようじゃないか」
「そうやな・・・よっしゃ、同盟を結んだ暁に、盃を交わそうやないか。酒持ってきてくれや」
リラ・ルーがそう言うと、奥から酒の入った小瓶と、小さな盃を三つ持ってきた。
そしてそれを三人に渡した後、それぞれの盃に酒を入れて行った。
端に座っていた男たちも、それぞれの盃に酒を入れた。
「大猩会とDevil Familyが同盟を結んだことを賞して、乾杯や!」
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