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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月七日
2012/06/20(水)22:53:18(12年前) 更新
The Exitence of Absolute Evil ~Devil Family編~
裏社会を思うがままに支配し、恐怖政治で街を恐れさせる「Devil Family」
だが、その恐怖もまもなく終焉を迎えようとしている。
組織の崩壊の危機は、刻一刻と迫ってくる・・・
「はーい、皆さんおはようございまーす。Chaonate City Newsのお時間でーす!
ニュースを読み上げるのは、いつも通りパサディーナ・オポッサムよ!
まず最初のニュースはこちら!
昨日起きた麻薬密輸事件、その全容を警察署が明らかにしたそうよ。
捕まったのはオーストラリア在住のアーネスト・エミュー、農家だそうね。
アーネスト容疑者はChaonate city国際空港に麻薬約10kgを持ち込んだそうよ。
調べに対してアーネスト容疑者は、商売用に持ち込もうとしたって言っているらしくて、更に調べを進める方針だそうね。
でも、空港に堂々と麻薬を持ち込むなんて、結構大胆な手口を使おうとしたのね。
豪快な男の人って大好き!
・・・て、何言ってるのよあたし。
さてと、次のニュースは・・・いやっほーい!!ついに今年もこのイベントがやって来たのね!!
毎年恒例のChaonate市内レース、今年は二月の十二日!あたしももう車のメンテは大方終わらせてるわ!
あーもう!こんなどうでもいい仕事なんてなくなっちゃえばいいのに!!
というわけで、レースに参加希望の方は早いところ申し込んじゃったほうがいいわよ!
申し込みはChaonate市長のホームページからサクッとできるし、前日まで参加を受け付けてるからじゃんじゃん参加しなさい!
今年こそ、あの舞姫とかいう小娘を打ち負かさないと・・・!」
ビスカントはそこでテレビの電源を消した。
「ふーん、だから舞姫は昨日早く帰って家に篭りっきりだったんだー」
と、ルミナリーがアップルパイを齧りながら言った。
「あのイベントは舞姫ちゃんにとって一番重要で、一番息抜きが出来るものだからねぇ、そんな日くらい自由にさせてあげないと」
と、ビスカントが言った。
「へぇー・・・意外と優しいところあるじゃん」
「意外って・・・私みたいな優しいボス、世界に一人もいないと思うけど」
「それはないって」
「ルミちゃん、それ以上言われると心が痛い・・・」
「それよりさー、例の麻薬、どうするのー?」
「ん、ああアレか。そうだねぇ、確かに魅力的ではあるけど、既に警察に渡っているからねぇ・・・」
「そんなことで、あきらめちゃうの?らしくなーい!欲しいものは何をしてでも奪い取る、ってのが我等がDevil Familyなんじゃないの?」
「そうは言っても、舞姫はレースの準備、クランチは負傷しているし・・・」
「フレイにアネット、ルミの三人がいれば大丈夫じゃない?」
「ああ?何で俺が動くこと前提で話が進んでるんだよ」
そう言いながら部屋に入ってきたのはフレイだった。
「フレイ、君は何も予定はないだろうに」
と、ビスカントが言った。
「いや、予定は山のようにあるぜ?」
「例えば何だね?」
「空を気持ちよく飛ぶとかな」
「・・・よし、今回の作戦はフレイに指揮を取ってもらおう」
「はぁ!?何で俺がそんな面倒なことしねぇといけねぇんだって話だよ」
「仮にも幹部だろ、君は」
「・・・ったく、そもそも何がしてぇんだよ」
「昨日、アーネストという男性が麻薬を密輸しようとして捕まったことは知っているな?その麻薬を盗んで欲しい」
「あーなるほどな・・・って、警察署に突っ込んで行けって言うのかよ!?」
「流石に幹部が警察に捕まってもらうと困るからねぇ、適当に代役でも建てたらどうだね?」
「しゃーねぇ、そうさせてもらうわ」
フレイはそう言って、部屋から出て行った。
「ZZZ・・・」
Chaonate City東部、此処は一戸建ての家が密集して建っている区域である。
そこには一般人から警察、更にはマフィアまで様々な職種の者達が住んでいる。
そして、その住宅街の中でも更に東側、すぐ後ろに森が広がっている場所の通りに建つ家の一つに、ガレージが人一倍大きい家があった。
そのガレージの中からは、大きなイビキの音が聞こえていた。
「えっと・・・確か、この辺りだったような・・・」
そんな住宅街の歩道を一人歩いていた女性がいた。アネットだ。
「舞姫さん、本部に来ずに一体何やってるんだろう・・・携帯にも出てくれないし・・・」
アネットはそう呟きながら、例のガレージの大きな家の前で立ち止まった。
「そうそう、こんな場所だったはず・・・」
アネットはそう言って、家のチャイムを鳴らした。しかし、しばらく経っても反応は返ってこない。
その後何回鳴らしても、舞姫が出てくる様子はなかった。
「おかしい・・・」
その時、ふと何処からかイビキのような音が聞こえてきた。
アネットはその音に釣られるように歩いていき、ついた先はガレージの入り口だった。
「・・・もしかして・・・」
アネットはそう言った後に、ガレージのシャッターを手で叩いた。
すると、イビキの音が消え、代わりに金属らしき物がガチャガチャと喧しい音を立て始めた。
そして、シャッターがゆっくりと開き始めた。
「・・・ウッ!」
シャッターの中から漂ってきたオイルとアルコールの混じった強烈な匂いに、アネットはとっさに鼻を押さえた。
ガレージの中には一台の青いスポーツカーと、様々な工具、大量のビールの空き缶、そして舞姫がいた。
「・・・おはようございます」
と、舞姫は冷静にアネットに向かって言った。
「お、おはようございます・・・い、一体此処で何してたんですか・・・!?」
「車のメンテですけど、何か?」
「いや、それは分かるんですけど・・・その・・・」
アネットはそう言いつつ、地面に転がる空き缶を見つめた。
「少し時間があったんで、飲んでいただけです」
「そ、そう・・・あんまり、こういうこと言いたくないけど、飲みすぎな気が・・・」
「別にそんなことはないですが・・・ウッ」
その時、舞姫は口を押さえてその場にしゃがみこんでしまった。
「ちょ、大丈夫ですか!?」
「・・・少し、トイレに行ってきます」
舞姫はそう言って何とか立ち上がると、口を押さえたままガレージと家をつなぐ扉を開けて、家の中に入っていってしまった。
「どう見ても飲みすぎじゃないですか・・・」
と、アネットが呟いたその時、アネットの携帯が鳴った。
アネットはすぐに携帯を手に持った。
「もしもし、アネットですけど・・・ビスカントさん、どうかしましたか?」
「アネットちゃん、今何処にいるんだい?」
「えっと、今は舞姫さんの家にいます・・・」
「舞姫ちゃんの家?どうしてだい?」
「だって、本部に来てなかったし・・・」
「ああ、成程。アネットちゃんは知らなかったねぇ」
「え?」
「此処、Chaonate Cityでは毎年二月の上旬に市内レースというものが開かれるんだよ。舞姫ちゃんはそのレースの常連でねぇ、この時期には特別に休みを取らせてあるんだよ」
「そうだったんですか・・・私、去年のこの時期にはまだDevil Familyに入っていなかったから・・・」
「こっちこそ言っておくべきだったねぇ。すまないすまない」
「じゃあ、すぐに本部に戻りますね」
「ああ、頼んだよ」
アネットはそこで携帯を切った。
そしてそれと同時に舞姫がガレージに戻ってきた。
「あーすっきりした・・・さて、アネットさん、何か用でも?」
「いえ、もう解決しました・・・それと、レース頑張ってください!」
「・・・言われなくても、今年も余裕勝ちですよ」
「さ、流石ですね!それじゃあ、私はこの辺りで失礼します!」
アネットはそう言って、ガレージから立ち去っていった。
「・・・さて、お酒も抜けたことですし、もう少し点検し終わったら一走りしましょうか」
と、舞姫が呟いた。
お昼に少し差し掛かろうとする頃、フレイは北側の南の店の前に立っていた。
「代役、って言ってもこの街でそんなこと頼めるのってこいつくらいしかいねぇんだよな」
フレイはそう言って、南の店の扉を開けようとしたが、鍵が掛かっているらしく、扉はビクともしなかった。
「チェッ、留守かよ。ったく、何処ほっつき歩いてんだあのチャラ男はよ」
「南ならある仕事の最中だぞ、もうすぐ帰ってくるはずだ」
そう言いながらフレイの元にやって来たのは、DACBだった。
「ん、お前は確か・・・」
「もうそのボケには乗らないからな!DACBだ!」
「ヘッ、面白みの無い野郎だ」
「なんだと・・・!?」
「あーまた始まったよDACB君のブチキレタイム、ほらほらとっとと喚き散らしてとっとと消え失せてくれよ」
「て、てめぇ・・・せっかく面白い情報を教えてやろうと思っていたのに、そんな態度を取られたら教える気になれねぇな・・・!」
「お、今度はDACBの滑らない話の時間か?いいぜ、俺がお前のギャグセンスを評価してやる」
「・・・フッ、そうやって俺様達を馬鹿に出来るのも時間の問題だな」
「あ?どういう意味だよ」
「俺様達は、もう少ししたら合法的に殺しが出来るようになるかもしれねぇんだよ」
「・・・ほう、その面白い出鱈目、もう少し詳しく聞かせろよ」
「出鱈目じゃない、本当の話だ」
という声が何処からか聞こえてきて、一人の男性が二人のほうに向かって歩いてきた。
「お、南。早速悪いが仕事の件で話がある」
「そうか、ならそれも含めて中で話すか」
南はそう言って、扉に鍵を差し込んで扉を開けて中に入った。それに続くように、二人も中に入っていった。
「おいおい、何でお前まで来るんだよ」
と、フレイが一緒に入ってきたDACBに向かって言った。
「例の殺しの話、聞きたいんだろ?」
「いや、別に南が知ってるならそっちから聞いたほうが信用できるし」
「フン、南は何でも屋だぞ、タダでこんな重要な情報を話すとでも・・・」
「ん、どうせ話したところでどうでもいいことだし、金なんか取らないつもりだが」
と、南がカウンターのほうに向かいながら言った。
「だとよ、だからもう帰ったらどうだ?」
「断る!!断固として断る!!」
「・・・お前も実はよくその話のことを知らねぇんだろ」
「そ、そんなことあるわけねぇ!!俺様はこの街一の殺し屋兼情報通の・・・」
「もう面倒だからABCDも残れよ」
と、南が若干イライラしながら言った。
「み、南・・・てめぇもか・・・!!」
「よしフレイ、早速仕事の話をするか」
「おいてめぇ!俺様を無視して話を進めるな!!」
DACBは玄関に突っ立ったまま二人に向かってガミガミと怒鳴り散らしていたが、フレイと南は彼を無視して店の中で話を始めた。
「で、仕事内容は?」
「まず、昨日の麻薬密輸の話は知ってるよな?」
「・・・またそれか」
「ん、どうかしたか?」
「いや、何でもない。続けてくれ」
「分かった。でな、まぁ単刀直入に言わせて貰うと、今回密輸された麻薬が欲しいわけだ」
「そいつは少し面倒だな・・・まず薬の保管場所から探りを入れないといけねぇ訳だしな・・・」
「だろ?面倒事じゃなかったら依頼なんてしねぇからな」
「・・・でも、時期的には一番いいかもしれないな」
「どういうことだ?」
「いや、別の件でな。まぁいい、その仕事受けてやるよ。金のほうは・・・まぁ薬の相場の1割ほど貰うとする」
「確か今回はヘロイン10kgだよな・・・今の所相場は1kg約50万だから、今回の報酬は50万かよ、高けぇなおい」
「50万で安全にヘロイン10kg買えるんだったらそんな安い話はないだろうに」
「・・・少し待ってくれ、上と話をつけてみるわ」
フレイはそう言って、携帯を手に持った。
「あーもしもし、フレイだけど」
「ん、どうしたんだい」
「例の話だけど、50万で引き受けてくれるそうだってよ、どうだ?」
「50万・・・10kg・・・後払いでならいいと伝えておくれ」
「分かったわ」
フレイはそう言って携帯を切った。
「後払い、だってよ」
と、フレイが言った。
「・・・よし、明後日にはそっちまで持って行ってやる」
「交渉成立だな・・・さてと、それでさっきの話だが・・・」
「やっと終わったか!!全く、俺様のことを無視して話を進めやがって・・・!」
DACBはそう言いながら、やっとカウンター席に腰を下ろした。
「それで、その合法的に殺しが出来るって話を聞かせてくれよ」
と、フレイが言った。
「つい最近この街に一人の賞金稼ぎがやって来たわけだ」
と、南が言った。
「ヘッ、別に珍しくも無い話だな」
「そうだろ?でもな、その賞金稼ぎはどうも警察とグルらしいんだ」
「警察だと!?おいおい、それマジかよ?」
「ああ、現にその賞金稼ぎが自分から言っていたからな!」
と、DACBが言った。
「しかも警察署から出てくるところも目撃した、こりゃあ本当の話みたいだぜ」
と、南が言った。
「それにしても警察が賞金稼ぎを雇ったなんて知られたら、とんでもないことになるだろうに」
「この街だからこそ出来る所業ってことだろ、此処は無法地帯みたいなものだしな!」
と、DACBが言った。
「でも、今そのグルになる話が来ているのはその賞金稼ぎだけなんだろ?お前達は関係ないんじゃねぇのか?」
「いや、俺様達はその賞金稼ぎと飲み仲間だから、いつ誘いが掛かってもおかしくねぇはずだ!」
と、DACBが言った。
「また飲み仲間かよ、そんなに大事なのかそれ」
「付き合いってのは色々大変なことくらい知ってるだろ?ま、少なくとも警察のやることを信用するほど俺は馬鹿じゃない。だから多分俺は誘いには乗らないと思うわ」
と、南が言った。
「俺様も、正直警察と関わるのは御免だからな!!」
と、DACBが言った。
「ま、別に何人に襲われようと俺は死なねぇけどな。とりあえず、その賞金稼ぎには警戒するように伝えとくわ」
フレイはそう言うと、席から立ち上がった。
「それじゃあ、しっかり金を用意しとけよ?」
と、南が言った。
「腐るほど貯めてあるから心配すんなって、んじゃ」
フレイはそう言って、店を後にした。
一つの無関係だったはずの事件が、男の一言によって深い関係のある出来事へと変貌する。
それは混沌へ自ら足を踏み入れるという、一つの大きな過ちだった。
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