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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月十日
2013/05/12(日)02:36:07(11年前) 更新
The Exitence of Absolute Evil ~Devil Family編~
裏社会を思うがままに支配し、恐怖政治で街を恐れさせる「Devil Family」
だが、その恐怖もまもなく終焉を迎えようとしている。
組織の崩壊の危機は、刻一刻と迫ってくる・・・
「・・・では、昨夜の作戦について色々聞かせてもらおうか」
朝、ビスカントの部屋にはフレイとDACBがいた。
ビスカントの前に立っていた二人は、気だるそうに目をこすっていた。
「あー、結論から言うと、モーを部外者に殺された。そんだけ」
と、フレイが言った。
「そう、それだけだ。決して俺様が仕留め損ねたとかじゃねぇ。俺様達が作戦に取り掛かった頃には恐らく殺されてたんだ」
と、DACBもフレイに便乗して言った。
「ほう・・・仮にもトップクラスのマフィアの頭が、どこの馬の骨かも分からない相手に殺された、そういうことなのかね?」
「多分そうだろ?誰が殺したかまでは分かってねぇけどな」
「・・・フレイ、私は新聞もニュースも毎日チェックしている。はっきり言わせて貰うが、まだテレビ局のほうが詳しく報道していたよ」
ビスカントはそう言った後、葉巻を口に銜えて火をつけ、一服した。
「んだよそれ、知ってて言わせたのかよ」
「私が聞きたいのはそこじゃない、君達が誰からその情報を貰ったかだ」
「俺様はフレイから電話越しに効いただけだからな」
「で、俺は南から聞いたんだわ」
「成程、南か。なら話は早い。フレイ、南に会ってモーを殺した犯人を突き止めるんだ」
ビスカントの言葉を聞いたフレイは、明らかに嫌そうな顔を示した。
「おいおい、何でそんなに犯人探しにやっけになってんだよ。いいじゃねぇか結果オーライってことでよ」
「・・・いいかいフレイ、もう一度言おう。モーを殺した犯人を突き止めろ」
ビスカントはそう言うと、フレイの目をギロリと睨んだ。
その目は昨日見せたあの目と同じだった。フレイは彼が相当怒っていることを身にしみて感じた。
「・・・あいよ、まぁ南が口を割るかは知らねぇけど、やれることはやってやるよ」
フレイはそう言って、そそくさと部屋を後にした。
「それで、DACB。君は私の依頼した仕事を失敗した・・・つまり、後は言わなくても分かるだろう?」
「ったりめぇだ。俺様だって仕事ミスって金が貰えるなんて思ってねぇ」
「ああ、それともう一つ。ビルのガラス代も弁償してもらわないと」
「・・・お、おう。すっかり忘れてた。幾らだよ」
「99万9千9百ドルさ」
ビスカントが発したあまりの額に、DACBはもはや呆れ返っていた。
「それ・・・つまり端から100万ドルの報酬を与える気がなかったってことだろ!?」
「ああ。もし仕事に成功していたら100万渡した後にこの額を請求しようと思っていたのさ。ただ、少々予定が狂ったからねぇ」
「本当の額は幾らだ!?流石に100万に近い金なんて出せねぇぞ!!」
「じゃあ千ドルでいいけど」
「じゃあって何だよ!!適当か!!」
昼前、フレイは南の店の前にいた。
「おい南、フレイだ。いたら返事しろよ」
フレイはそう言いながら、扉を乱暴に叩いた。
「そんなに殴らなくても聞こえてるから心配するなって」
という南の声が、扉の向こうから聞こえてきた。
「いるじゃねぇか。じゃあ入るぜ」
フレイはそう言って扉に手をかけたが、扉には鍵が掛かっておりびくともしなかった。
「・・・フレイ、急ぎの用事じゃないなら後にしてもらえるか?今はやめといたほうがいい」
「ああ?とにかく、俺は急いでんだ。それに直に終わる用事だから早く開けろよ」
「俺としては、あまり厄介な事にしたくないんだけどな。まぁいい、入れ」
南の声が聞こえた後、扉の鍵が開く音が鳴った。
フレイは乱暴に扉を開けると、中には南ともう一人、白衣を着た男性が座っていた。
「・・・確かに、まずったかもしれねぇな」
と、フレイは呟いた。白衣の男性はあのクリムゾンだったのだ。
「だろ?」
「・・・全く、俺は其処まで厄介者か?」
と、クリムゾンが呟いた。
フレイはクリムゾンを睨んだまま、カウンター席に座った。
「で、どうせ昨日のことだろ?」
と、南が言った。
「あ、ああ。どうせお前が誰かに情報を吹き込んだんだろ?」
「そんな感じだな。でも悪いが、それ以上は話せない。何せ向こうとも上手く商売しないとならないし」
「フン、なら中途半端に情報を流すなと言いたいところだ」
クリムゾンはそう言って、ゆっくりと立ち上がった。
「何だ、今日はその件についてだけで来たのか」
「それに、あまり他の組織の奴と一緒にいたくないからな」
クリムゾンはそう言いながら玄関のほうに歩いていった。
そして扉に手をかけようとしたとき、再び二人のほうを振り返った。
「一つ言っておいてやる・・・歯車は、動き出した」
謎の言葉を残し、クリムゾンは南の店から去って行った。
「・・・何かっこつけてんだよ、気持ちわりぃ」
と、フレイが吐き捨てるように言った。
「でも、確かにそうかもな。最近やけに事件が起きてるだろ?」
「この街はこれが平常運転・・・って言いたいが、今月に入って何処もかしこも急に活発になりだしたのは事実だな」
「竜と猿の抗争程度ならいつも通りだが、今回は其処にお前達悪魔や、PLCまで関わってきている。更に例のマフィア殺しだ」
「・・・それに、クランチも何かおかしいんだわ」
フレイがクランチという名前を出した時、南の表情が一瞬険しくなった。
「・・・フレイ、この街にはある一つの伝説があることを知ってるか?」
「何だよいきなり。大体この街じゃあ色々ありすぎて検討もつかねぇよ」
「そうか。でもこれは知ってるだろ。あるトップのマフィア組織がたった一日で壊滅した話」
「ヘッ、その話ならある程度裏社会に足突っ込んでる奴なら誰でも知ってんだろ」
「ま、そうだよな。確かあの伝説は、マフィア間の大規模な抗争があった後に起こったんじゃなかったっけか」
「マジかよそれ。俺も其処までは知らなかったわ」
「ま、一体何が原因で壊滅したかまでは知らないけど、俺が思うにそのマフィアの中で何者かが下克上を起こしたんじゃないかと考えている」
南の言葉を聞いたフレイは、彼が遠まわしにクランチを疑っているように思った。
「・・・何が言いたいんだよ。まさかクランチが何か企んでると?」
「クランチに関してはお前が一番近くにいるんだからお前が一番分かっているはずだろ。あの男が裏で何か考える玉に見えるか?」
「まぁ、そうだよな。真面目で不器用なのがクランチの取り柄だし」
「だろ?ま、あんまり仲間内でギスギスしすぎると、痛い目見るぜ?」
「あいよ、説教どうもっと。にしても結局目的の話は聞けなかったし、どうすっかなぁ」
フレイはそう言って立ち上がると、扉のほうに向かった。
昼下がり、ルミナリーはビスカントの部屋で色んなパンフレットを読んでいた。
「あーもう!何でルミが祝勝会の会場を探さないといけないの!?」
ルミナリーはそういいつつも、飲食店の名が書かれたパンフレットに素早く目を通していた。
「どうやら日本人っていうのは事あるごとにパーティーを開かないと気が済まないらしくてねぇ」
「だからって、二日後にはもっと大きい作戦があるなら我慢しろっていうのー!」
「まぁまぁ、今回はルミちゃんの好きな店を選ばせてあげるから」
「ふん、当ったり前でしょ!!」
ルミナリーとビスカントが談笑していたその時、部屋に一人の男性が入ってきた。
それを見たビスカントは一瞬で顔から笑みが消えた。
「ビスカントさん、例の件についてですが・・・」
「クランチ、昨日は何処ほっつき歩いてたのよ?聞きたいことがあったのにさぁ」
「・・・ルミちゃん、悪いねぇ。少し席を外してくれるかい?」
と、ビスカントはルミナリーに向かって言った。
彼の声のトーンから事の重大さを察知したルミナリーは、直に立ち上がって部屋から出て行った。
「・・・さて、答えは見つかったかい?」
「ええ・・・」
「二兎追うものは一兎も得ず。君がこれからより上を目指すために、夢を一つに絞るということはとても重要なことだ。では、答えを聞かせてもらおうか」
「俺は・・・俺は、やはりビスカントさんの後を引き継ぐことが一番の夢です」
クランチの言葉を聴いたビスカントは、不敵な笑みを浮かべた。
「ほぅ、そうかい・・・分かった。君の夢が叶うように日々精進したまえ」
「ありがとう御座います」
「それでだ、これから色々と忙しくなりそうなわけだが、君には新たにある一つの仕事を頼みたい」
ビスカントはそう言うと、今日の新聞を自身の机の上に広げた。
「それは?」
クランチはそう言いながら、新聞を覗き込んだ。
「パンチ・ザ・ジャンプ、プロ復帰の可能性、今日プロテストを受験予定・・・とのことだ」
「ほう、彼が・・・しかし、それがどうかしましたか?」
「実はこの試験は完全なでっち上げでねぇ。パンチは必ず落ちることになっている」
「は・・・?」
「まぁ、昔色々あったからねぇ。重役に金を積んで説得させといたんだよ」
クランチは、ビスカントの思惑が一切分からずにいた。
「い、一体何故そのようなことを?」
「いやぁ、我々の持ってる遊園地の経営担当者から、何とかして経営を良くしてくれないかって頼まれてねぇ」
「それとパンチに何の関係が・・・」
「・・・クランチは知っているかい?あの遊園地が只の遊園地じゃないことを」
「ええ、まぁ。あそこの地下には“オトナの”レジャー施設が設置されてあることでしょう?」
「そうそう。其処の一大アトラクションとしてファイトクラブがあることも知ってるだろう?」
「そうでしたね・・・まさか、パンチを其処に出場させる気じゃ」
「流石だよ、その通り。元プロボクサーが出場するとなれば、客の入りはグンと増えるはずだ」
「しかし・・・パンチが我々と関わろうとしますか?」
「一番の問題はそこなんだよ。だからこそクランチ、君にパンチを説得してもらいたい」
「・・・分かりました」
「今は他にもやるべき事もあるから、この件は少し後回しにしてもいい。では、頼んだよ」
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