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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月三日
2012/04/06(金)22:37:45(12年前) 更新
Boundary between the Justice of Truth and False ~CPAO編~
街の平和を守り、市民の安全を確保する「CPAO」
しかし、警察内ではある問題が起きていた。
正義とは一体何なのか、考える暇はもうなかった・・・
北側のある建物の前で、一台のパトカーが止まった。
パトカーからはリリーが降りてきた。
「クリムゾン、いるかな・・・」
リリーはそう言って、建物の扉をノックした。
「・・・誰だ?」
すぐにクリムゾンの声が聞こえて来た。
「リリーだよー!お礼、しに来たよ!」
「・・・帰れ」
「やだ!」
「もう一度言う、帰れ」
「やーだ!」
「・・・お礼の内容を言え」
「私、お料理上手なんだ!だから、クリムゾンにお料理食べさせてあげたいなって思って」
「・・・フッ、面白い。料理なら是非見せてもらいたいものだ。鍵は開けてある。入れ」
「はーい!」
リリーはそう言って扉を開けて中に入った。
中からは、シャワーの音が聞こえる。
「もしかして、お風呂入ってた?」
「ああ、もう少ししたら上がる・・・覗くなよ」
「私そんなヤラシイこと考えてないもん!それじゃあ、台所行っとくね」
「俺が行くまで台所の器具や食材に一切手を触れるな」
「分かったー!」
リリーはそう言ってリビングを通過し、台所に入った。
台所には、一人暮らしとは思えないほどの調理器具が完璧に整理整頓されて置かれていた。
更に冷蔵庫の近くには様々な食材が所狭しと置かれていた。
「え、クリムゾンって料理とかするんだー!以外ー」
「・・・悪かったな」
クリムゾンはそう言いながらリビングにやってきた。
彼はバスローブ姿だったが、リリーは特に気にすることも無かった。
「最近は家事の出来る男性がモテるって言うもんね!」
「別にモテようと思って料理をするわけではないがな。それで、何を作ってくれるんだ?」
クリムゾンはそう言いながらソファーに座った。
「グラタン、作るよ。亜貴がいっつも食べたいって言うから作ってあげるんだ」
「グラタンか。いいだろう、あの料理なら腕を見やすい」
「それじゃあ、お料理開始!」
リリーはそう言って、ポケットから自前のエプロンを取り出して着て手を洗った。
そして冷蔵庫の中から適当な食材を取り出し、グラタンの調理を始めていった。
「・・・確かに慣れてはいる様だな」
クリムゾンはリリーの料理風景を見ながらそう言った。
リリーは手早く調理を進めていき、気がついたらグラタンの全工程を終わらしていた。
グラタンの入った皿を二つオーブンに入れ、リリーはほっと一息ついた。
「後は、焼くだけで完成!どう、手際良かったでしょ?」
「ああ、そうだな」
そこからしばらく時間が経ち、オーブンが音を鳴らして止まった。
リリーはなべつかみを手にはめて、オーブンを開けて、グツグツと音をならして湯気を出しているグラタンをお盆に載せ、リビングに運んでいった。
「はい、完成!」
リリーはそう言って、クリムゾンの座っているソファーの前のテーブルにグラタンとスプーンを置いた。
クリムゾンは手を合わせていただきますと言った後、スプーンを持ち、グラタンを食べ始めた。
「・・・オーソドックスなグラタンだな。ホワイトソースも玉が出来ていないし、悪くは無い」
「ホント?良かったー!」
「お前もとっとと自分の分を食え。グラタンは熱いうちに食うほうがいいだろ」
「分かった!じゃあ、いただきまーす!」
リリーはそう言ってソファーに座り、自分の分のグラタンを食べた。
「お礼はもう十分受け取った。それを食べたら帰ってくれ」
「えー、でもまだまだお礼、考えてるんだけど」
「・・・警察がこの付近をウロウロするのは自殺行為だと、上司に言われなかったか?」
「うーん、私の上司って基本的に正義感が強いから、よくこの辺りをパトロールしてるし、あまり言われないかな」
「・・・正義感を持った警察なんて存在するのか、面白い冗談だ」
「貴方なら知ってるよね、私の上司のことくらい」
「・・・ああ、大体検討はつく。あいつには毎回手を焼いている」
「やっぱり、マフィアにとってもザヌサーさんって強いんだ」
「ザヌサー?あいつはただの酒飲みだろ、俺は別の人物を思い浮かべたわけだが」
「え、そうなの・・・って、何で貴方がザヌサーさんがお酒好きなことを知ってるの?」
「・・・観察した結果だ」
日は西側に傾きだした頃、ショッピング街南部のある店の前にザヌサーが立ってた。
「今日は早上がりだったから、一杯やって行くか」
ザヌサーはそう言って、「ごんぎつね」と書かれた暖簾を手で掻き分けながら、店の扉を開けた。
店の中は日本のすし屋のような造りになっており、カウンター席があり、奥には暖簾で隔てられた座敷があった。
カウンターの先には料理人の格好をした男が包丁を持って魚をさばいていた。
「いらっしゃいませ・・・あ、ザヌサーさんお疲れ様です」
と、男は入ってきたザヌサーに向かって言った。
ザヌサーはカウンター席にどっしりと座った。
「クロス、熱燗を頼む」
と、ザヌサーはクロスという名の男に向かって言った。
「は、はい。かしこまりました」
クロスはそう言って、日本酒の入った酒器を温め始めた。
ザヌサーは、ふと座敷のほうを見た。
座敷からはワイワイがやがやと複数人の声が聞こえてくる。
「宴会か・・・CPAOでも一回くらいやりてぇもんだ」
と、ザヌサーが呟いた。
「宴会ではないんですよ・・・彼等、昼前からずっといるんです」
「昼から飲んでるって、ダメ人間かよ」
「・・・ザヌサーさん、オレの店でのルールは知ってますよね?」
「こっちは常連だぜ?あれだろ、この店内での争い事は禁止って奴だろ」
「それです・・・えっとですね・・・彼等は・・・」
その時、座敷から二人の男性と、一人の女性が出てきた。
ザヌサーは、そちらのほうを見た。
「なるほど、悪魔の連中だったって訳か」
と、ザヌサーが呟いた。
「お、おいおい何でデカのザヌサーがここにいるんだよ」
と、鷹の男性が言った。
「フレイ、ザヌサーは此処の常連だからいついてもおかしくない」
と、大柄な男性がフレイに向かって言った。
「クランチ、部下を引き連れてこの店で飲むなんてお前にしては珍しいじゃねぇか」
と、ザヌサーがクランチに向かって言った。
「今日はフレイの希望で来ただけだ。で、お前はこれから仕事をするのか?」
と、クランチがザヌサーに向かって言った。
「・・・いや、此処はクロスの店だからな」
「律儀な刑事だ。クロス、勘定頼む」
「え、あ、はい・・・えーと・・・」
クロスはそう言って、座敷のほうへと走っていった。
「それにしても、大物デカがこんなところで職務怠慢してるとは思ってもみなかったぜ」
と、フレイが言った。
「職怠じゃねぇ、早上がりだ」
「でも、俺達を見逃した時点でサボりと一緒だぜ?」
「・・・そうか、そんなに俺様に働いてほしいんだな?」
ザヌサーはそう言うと、フレイにグイグイと近寄っていった。
「は?さっきあの店長に争いごとはしねぇって言って・・・」
その時、ザヌサーがフレイに向かって思いっきり右フックを繰り出した。
いきなりの攻撃にフレイは避けることもできず、ザヌサーの拳はフレイの胸部にクリーンヒットした。
元々体の軽いフレイは、大きく後ろに吹き飛ばされて、壁に激突してしまった。
「ちょ、この人警察の癖にいきなり相手を打った・・・!」
と、女性が驚きながら言った。
「アネット、ザヌサーという刑事はこういう性格だ。覚えておいたほうが良いぞ」
と、クランチがアネットに向かって言った。
座敷のほうから、騒ぎを聞きつけたクロスがすぐにやってきた。
「ザ、ザヌサーさん、お店で暴れるのはやめてくださいって言ったじゃないですか・・・」
と、クロスがオドオドしながら言った。
「このヒヨコ野郎の口が悪かったもんでつい、な」
「ザヌサー、今回はこのくらいで見逃してやってくれ」
と、クランチがザヌサーに向かって言った。
「・・・ケッ、此処がクロスの店じゃなかったら三人まとめて豚箱にぶち込んでやるのによ」
「ああ、俺達を捕まえるならもっと別の場所にしてくれ。で、クロス、いくらだ」
「え、えっと・・・ざっと250ドルです」
「そんなもんか」
クランチはそう言ってポケットから財布を取り出し、お金をクロスに渡した。
「あ、ありがとうがざいました・・・」
「アネット、帰るぞ」
クランチはそう言って、床で伸びているフレイを肩に担ぎ、店から出て行った。
「え、ちょっと待ってくださいよー!」
アネットはそう言いながらクランチの後を追っていった。
「もう、ザヌサーさんこれで何度目ですか・・・マフィアのお客さんを殴るの」
と、クロスが呆れながら言った。
「酒が回っちまうと、手が出やすくなるんだよ」
「そ、そうですか・・・って、まだお酒飲んでないでしょ!」
「あ、そうだったな、忘れてた」
「ホント、勘弁してくださいよ・・・せっかくガイドマップに載る事が出来て、普通のお客さんもボチボチと来出したのに・・・」
「まるで俺が普通じゃねぇみたいな言い方だな」
「容赦なく相手を殴る時点で普通じゃないですって・・・」
クロスはそう言った後、再びカウンターに戻った。
その時、店の扉が誰かの手によって開かれた。
「い、いらっしゃいませ・・・あ、お一人でしたらカウンター席に座ってください」
「分かった」
入ってきた男はそう言って、ザヌサーの隣に座った。
男はザヌサーのほうを見て、驚愕した。
「ちょ、CPAOの刑事のザヌサーさんじゃ・・・!」
「あ?それがどうかしたか」
ザヌサーは男のほうを向いた。男の正体はソルだった。
「お前、確かソルだったか」
「そうそう、前に警察署で会ったソルだ」
「この街に来たばかりだろ?この店に入るとは中々運がいいな」
「いや、昨日ルナが紹介してくれたんだ。料理も旨かったから今日も来たって感じ」
「ルナ・・・?あいつとどんな関係だ?」
「兄妹、ってところだ」
「ああ、お前がルナの兄貴だったのか。ルナ、事あるごとに兄貴の話ばっかりしていたから、どんな野郎か少し気になってたんだよ」
「へぇ、そう・・・ルナ、俺のこと何て言ってんだ?」
「優しくて、強くて、格好良くて、完璧なお兄ちゃん、って言ってたぜ?相当好かれてるみたいだな」
「ハハッ、こっちでも相変わらずそんなこと言ってるのか・・・」
「にしても、警察の兄貴が賞金稼ぎとは、意外だったな。俺の中ではもっと真面目な仕事をしていると思っていた」
「・・・もしかして、まだ昨日の話のことで怒ってるのか?」
「犯罪者なんて見慣れてるからお前のことは別に怒ってもなんもねぇ」
「そりゃあ良かった・・・」
「でも、お前がこの街で何かやらかした時は遠慮なく逮捕させてもらうからな」
「・・・そのくらい分かってるって。店主、昨日出してくれたスシってのをくれないか」
「は、はい分かりました・・・」
クロスはそう言って、寿司を握り始めた。
ザヌサーとソルは、その後深夜までいろんなことを話した。
始めはソルに対して敵意のあったザヌサーだが、彼と話をしていくうちに、徐々に敵意は薄れていった。
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