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Individual Way of Life ~個々の生き様~
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二月七日
2012/06/23(土)22:39:57(12年前) 更新
Boundary between the Justice of Truth and False ~CPAO編~
街の平和を守り、市民の安全を確保する「CPAO」
しかし、警察内ではある問題が起きていた。
正義とは一体何なのか、考える暇はもうなかった・・・
朝、亜貴は眠そうな顔をして署内の休憩所の椅子に座っていた。
「久しぶりに取調べをすると、やっぱりしんどいわね・・・」
亜貴はそう呟いて、カップに入ったコーヒーを一口飲んだ。
「お疲れ~!」
そう言いながら、誰かが亜貴の前の椅子に座った。
「あら、リリー。まだパトロールに行ってないなんて珍しい」
と、亜貴は目の前の椅子に座ったリリーに向かって言った。
「ルナのお兄ちゃんが此処に来るから、そのお出迎えが終わるまで待っていなさいってルナに言われたんだ」
「そうなの・・・ルナのお兄ちゃんって一体何の職業かしら」
「なんだかね、俺と関わったら面倒なことになる、見たいなこと言ってた気がするー」
「面倒なことになる、か・・・ルナの話を聞いただけだと、とてもいい人にしか思えなかったんだけれど」
「まぁ、警察署に出入りできるってことは悪いことをしてるってことはないんじゃないかなぁ」
「それもそうね」
亜貴はリリーに対してそう答えたものの、妙に引っかかりを感じる点があった。
もし、昨日のDACBという男の言っていた話が本当ならば・・・亜貴はそんなことを考えていた。
その時、二人の所にルナがやって来た。
「おはようございます」
と、ルナが言った。
「おはよう、ルナ」
と、亜貴が言った。
「ねぇねぇ、まだルナのお兄ちゃんって来ないのー?」
と、リリーが言った。
「来るのは午前10時ぐらいって言っていたから・・・」
ルナはそう言いながら腕時計を見た。現在の時刻は8時20分くらいだ。
「まだ時間はたっぷりあるみたいね。さてと」
亜貴はそう言って、その場から立ち上がった。
「あたしはそろそろ仕事に戻るから、二人ともそのお兄さんの件が終わったらパトロールするのよ」
「はーい!」
リリーはそう言って右手を上げた。
「分かりました」
と、ルナが言った。
「それじゃあね」
亜貴はそう言ってカップを持ち、休憩所を後にした。
警察署の駐車場で、ザヌサーは一台の囚人護送車を見送っていた。
「此処まであっさりと事が流れると、逆に不気味な感じだな・・・」
と、ザヌサーが呟いた。
「それだけ、この件が上手くいったってことじゃない?」
そう言いながら、真利亜がザヌサーの隣にやって来た。
「真利亜か・・・確かにそうだが、どうも嫌な予感がしてだな」
「今回の犯人はマフィアと直接のつながりは無し。売る相手までは分からなかったけど、こうなった以上相手も手は出してこないはず」
「だといいけど、ヘロイン10kgは見る奴にとっては金銀財宝並の価値があるもんだろ?それを安々と見逃すほど温い連中はいねぇと思うけどな、この街に」
「例えそんな人がいたとしても、真利亜達が懲らしめればいいだけじゃないの?」
「確かに、それもそうだな」
「それじゃあ、真利亜は訓練施設の監督に行かないといけないから」
「訓練施設か、俺も勤務が終わったら顔でも出してみるか」
「ホントに?ザヌサーさんが来たら、皆やる気を出してくれそう」
「それって、俺が怖いってことか?」
「そうかもね、じゃあまた訓練施設でね」
真利亜はそう言って、自身の停めてあった車の所まで歩いていった。
「さてと、亜貴もそろそろ休憩を終わらせたところだろうし、俺も行くか」
ザヌサーはそう言って、警察署内へと入っていった。
午前九時五十分、警察署の玄関前にソルが立っていた。
「さて、いよいよ決まったって感じか」
ソルはそう呟き、警察署内に入った。するとすぐに、ルナがソルの元に駆け寄ってきた。
「お兄ちゃん、待ってたよ!」
ルナはそう言うと、ソルにぎゅっと抱きついた。
「おいおい、毎回その出迎え方は恥ずかしいって」
「だって、お兄ちゃんが此処まで来てくれる事がうれしいから!」
「そりゃあ嬉しいなぁ。でも、もう少ししたら署長さんと話があるから」
「分かった!じゃあ、お話が終わったらご飯食べに行こう!」
「ああ、約束する」
ソルがそう言った後に、ルナはソルから離れた。
「じゃ、後で」
ソルはそう言って、警察署内の奥へ歩いていった。
前に一回来たことがあったため、今度は迷うことなく署長室へ着く事ができた。
ソルは扉の前に立ち、扉をノックした。
「うん、ホワッツユアネーム?」
という署長の声が中から聞こえてきた。
「例の件についてやってきた、ソルだ」
「おお、そうかい。プリーズカミング」
ソルが扉を開けると、中ではエヌ・トロピーがソファーに座って紅茶をすすっていた。
「失礼」
ソルはそう言って、エヌ・トロピーの前に座った。
エヌ・トロピーはティーカップをテーブルに置いた後に、資料をソルに渡した。
「さて、プレストーリーの通り、今回は主要な犯罪者リスツ及び予想されるマネーを一通りディスクリビューツした」
ソルの貰った資料には、マフィアを始めとする様々な人物の名称、写真、概要、そして賞金が書かれていた。
ソルはしばらく資料を眺めていた。中には、名前を聞いただけで身震いが起こるくらい有名で恐ろしいような人物の名称もあった。
「やっぱり、各マフィアのボスの額はグンと上がるのか」
と、ソルが呟いた。
「まぁ、流石のキミでもDevil Familyのボスであるビスカントをイージーキリングすることはディフィカルトだろう?他のボスに関してもそれがセイングできる」
「確かに」
「だから、その辺りのパーソンのマネーはイクスペンシブなわけさ。それで、このマネーなら話に乗ってくれるかい?」
ソルは資料をテーブルに置いた後に、腕組みをして考え込んだ。
はっきり言って、この賞金は今所属している賞金稼ぎグループのつけている賞金と比べると結構低い。
だが、やはり警察の許可の元で殺しが出来るということはかなり大きい。
ソルはしばらく考え込んだ後に、口を開いた。
「金を切らさないように、しっかり準備しといてくれ」
「・・・キミならそうセイしてくれると、シンキングしていたよ」
「それで、仕留めたことの証明はどうすれば?首を持って来ることは流石に無理だから、何か他の物を持って来るとか・・・」
「いや、此処は我々がポリスだということを上手くユージングしたまえ」
「つまり・・・通報しろと?」
「イエス、合言葉をこの際ディサイドしてしまって、通報時にそれをセイしてから場所を指定してもらえば、後はポリスが事件のように取り扱って証拠を隠滅しよう」
「合言葉か・・・あんまりそういうのを決めるセンスとかないんだけどなぁ」
「太陽が役目を終えて沈んだ時、月が残りの役目をするために昇る。前半をキミがセイ、それに応じてポリスが後半をセイする。これでどうだい?」
「長い合言葉だな。ま、覚えやすいしそれでいいか」
ソルはそう言った後に、資料を持って立ち上がった。
「この件をポリス全員に伝えないといけないから、やるならトゥモロー以降にしてくれ」
「ああ、分かった。じゃあ、これからよろしく」
ソルはそう言って、部屋から出て行った。
「・・・フッ、これでワタクシのドリームにまた一歩近づいた・・・」
エヌ・トロピーはそう呟いた後に、紅茶を飲んだ。
午前11時前、リリーはまだ警察署内に残っていた。
「ルナ、亜貴に働けって言われてたのに、ソルと一緒にご飯食べに行っちゃった。私も一人でパトロールしてこようかなー」
リリーはそう言うと、警察署の玄関ホールの係員の所に行った。
「パトロール警官リリー、今日もパトロールに行って来まーす!」
と、リリーは元気一杯な声で係員に向かって言った。それを聞いた係員は苦笑いしながら頷いた。
CPAOでは、通報があったとき以外は基本的に玄関ホールのこの場所で外出理由を言わなくてはならない。それをしておかなければ、無断外出として罰があるのだ。
リリーはルンルンとスキップしながら警察署を出て行った。
「・・・すみません、少しいいですか?」
そんな声がどこからか聞こえてきた。リリーは足を止めて、声のするほうを見た。
そこには、黒髪で眼鏡をかけた男性が立っていた。
「なーに?」
と、リリーが男性に向かって言った。
「私は情報局の者です。少し聞きたいことがあるんですが、お時間いただいてもよろしいでしょうか?」
「うん、いいよー!」
「ありがとうございます。では早速ですが、昨日のアーネスト容疑者の件について詳しいことをお聞かせ願いますか?」
「うーん、何から話せばいいのー?もちろんだけど、個人ジョーホーとかは話せないよ?」
「それは分かっています。では、アーネスト容疑者はこれから告訴されるんでしょうか?」
「えっとね・・・確か、裁判とかはなくてね、懲役三年で、今日から刑務所に行くんだってー」
「成程・・・」
男性はそう言いながら、手帳にメモを書きなぐっていた。
「他に、何か聞きたいこととかあるのー?」
「いえ、もう十分です。ご協力ありがとうございました」
「あ、そうだ!この前の奴はありがとう!可愛く写真撮れててびっくりしたよー!」
リリーのその言葉を聞いた男性は、一瞬困った表情を浮かべた。
「・・・あ、ああ、あの件ですか。それはこちらこそどうも。では、私はこれで失礼」
男性はそう言うと、足早にその場を去って行った。
「さーてーと!今日は何処にパトロールしに行こうかなー!」
リリーはそう言って、元気よく走りながら警察署前から去って行った。
夕方、一台の車が高速道路を走っていた。
「訓練施設に行くなんて、何年ぶりかしら」
と、車の助手席に座っていた亜貴が言った。
「ん、亜貴もついて来んのか?」
と、運転席に座っていたザヌサーがハンドルを握りながら言った。
「だって、此処まで来て今から帰るってのも、面倒でしょ?」
「まぁ、そうだな」
車は高速道路を北側に向かって走り、東側に曲がってしばらく走ったところで高速から降りた。
そこには住宅や店も何もなく、あるのは木の葉の積もった道路と、木の葉を落として寂しい姿を晒している無数の木だけだった。
中には青々とした葉を茂らせた常緑樹林もあったが、殆どの木が枯れていた。
車は道路を更に東に向かって進めた。すると、森の中に木が一切生えてない平野が見えてきた。
その平野には、木の代わりに無機質的な巨大な壁が広がっていた。
「やっと着いたか。それにしても、いつ来ても嫌な場所だぜ」
と、ザヌサーが言った。
「できれば、刑務所と訓練施設は離して建てて欲しかったわ」
と、亜貴が言った。
二人がやってきたのは、森を抜けた先にある刑務所兼訓練施設だった。
土地的な理由で同じ場所に建てられたこの二つの施設のうち、訓練施設のほうは午後八時には完全に閉鎖される。
ザヌサーは刑務所に付属している駐車場の入り口で一旦車を停めた。。
すると、車に警備員がやって来た。
ザヌサーは窓を開けて、自身のコートから警察手帳を取り出した。亜貴も同じように警察手帳を見せた。
「どうぞ、お通りください」
と、係員が言った。ザヌサーは窓を閉めて車を駐車場の中に入れた。
そして、車を停めた後に二人は車から降りた。
「今から訓練したとしても、もう二時間くらいしかできなさそうね」
と、亜貴は腕時計を見て言った。時刻は午後五時四十五分、閉鎖までの後片付けを含めると二時間も訓練できれば立派だろう。
「ま、体を動かせるだけでも十分だろうって」
と、ザヌサーは言った。
二人は刑務所内に入った後に、すぐにホールから右に伸びている通路に向かった。
そこをしばらく歩くと、男達の掛け声が聞こえてきた。
「元気な野郎共だ」
と、ザヌサーが呟いた。
二人が着いた場所は、巨大な体育館のような場所だった。
そこでは警察達が各々のトレーニングや、様々なスポーツを行っていた。
訓練施設では銃などの訓練以外にも、こうやって体を作ったり仲間と交流するための施設が存在するのだ。
「あ、やっと来たんだ。しかも亜貴まで!」
そう言いながら、首からタオルを下げた真利亜が二人の元にやって来た。
「じゃ、俺は適当に筋トレでもしてくるぜ」
ザヌサーはそう言って、体育館の端に置かれていたトレーニング装置に向かって行った。
「そうねぇ、あたしは・・・あ!」
亜貴はそう言って、ある方向を指差した。
指し示した先では、白い道着を着た集団が演舞を行っていたのだ。
「ああ、亜貴の影響で空手を始めた人たちが多いんだ。空手って実践でも十分役立つから、此処でも習えるようにしたの」
「へぇ、空手人口が増えてくれるのはとっても嬉しいわね。あたしも一緒にやりたいけど、今から試合を組むのは難しそうね」
「うーん、明日とか夜開いてる?」
「事件が無い限り、多分大丈夫だけれど、どうして?」
「此処の訓練施設って、真利亜が管理しているから真利亜が自由に閉館時間を組めるんだ。だから、もし本格的に練習したかったら、明日夜八時以降も開けとけるんだけど」
「ホントに!?だったら、今日はウォーミングアップだけやって、明日皆と一緒にガッツリ練習しようっと!」
「ええ、好きなだけやって頂戴」
「そうと決まったら、しっかりと今のうちに体を動かしとかないと!」
亜貴はそう言って、空手の集団のほうに走り寄って行った。
珍しく事件の少ない日に決まったある一つの計画。
そして真利亜の独断で決まった訓練施設の閉館時間延長。
こういった小さな出来事が、後に大きな事件へと発展していくことが、この街の恐ろしいところであろう。
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