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D・R・A・G・O・Nシリーズ ~The road to the end~
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第一章
2012/09/24(月)22:26:39(12年前) 更新
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D・R・A・G・O・N 1~The beginning of the end~
俺の人生がガラッと変わった、全ての始まりについての話だな。
2010年、俺達は日本のある島で任務を遂行しようとしていた。
その任務、ってのが曲者だったわけだ。
・・・
・・・
・・・なんだこれ?
此処は・・・どこだ?
《この男が、適任か》
そんな声・・・のようなものが俺の頭に響く。
一体何なんだよこれ。
《面白い、この男がどれだけ働くか見物だ》
どういう意味だ?会話の真意が全然見えてこねぇ。
《地球を生かすも殺すも、この男次第、ということか》
・・・何言ってんだこいつ。
《真実はいずれ分かるだろう・・・》
「おい、起きろよ」
そんな声が突然聞こえてきて、同時に肩を叩かれた。
「ん・・・おお、おはよう」
俺はそう言って体を起こすと、ベッドの隣に男が立っていた。
何だ、さっきのは夢だったのか。しょうもねぇ。
「龍次、早速だが召集が掛かったぞ」
はぁ?召集だと?俺は時計を見た。時刻はまだ朝の五時だ。
「おいおいジャック、こんな朝から招集なんて意味が分からないんだけど」
「大佐命令だから仕方ないだろ。とっとと行かないと大目玉食らっちまうかもな」
大佐命令かよ・・・じゃあ守るしかねぇか。
俺はベッドから降りて、壁にかけてあった軍服を手早く着た。
「準備は終わったか、じゃあ早く行くぞ」
ジャックはそう言って部屋からそそくさと出て行ってしまった。
俺もその後に部屋を出て、廊下を歩いていった。
それにしても、こんな朝から召集なんて何考えてんだ。
ジジイになると目が覚めるのが早くなる、何て言うけど、若者からしたらいい迷惑だぜ。
しばらく廊下を歩くと、ジャックはある部屋の前で止まった。そこが大佐のいる部屋だ。
ジャックは扉をノックして中に入っていった。俺もその後ろを付いていく。
部屋の中では大佐が椅子にどっしりともたれかかって座っていた。葉巻まで吸ってどこのマフィアだってんだ。
「ふむ・・・やっと来たか」
と、大佐は葉巻を手に持ってから言った。
部屋には俺達の他にもう一人男性がいた。でも、顔をこっちに向けないで大佐のほうを見てたから誰か分からなかった。
俺達はその男性の隣に並ぶように立った。
「ヨン、ジャック、龍次、君達三人に態々こんな時間に集まってもらったのには理由がある」
え、まさか隣に立ってるのってあのヨンか!?おいおい、何であんなエリート坊主と一緒に俺達が集められてんだよ。
「実は、今ある任務をSTに遂行してもらっている」
STか・・・よっぽど重要な任務なんだろうな。
「だが、その任務に向かったSTのメンバーが次々とやられてしまっていてな・・・」
おいおい、そりゃあヤベェじゃねぇか・・・
「そして、最早任務に赴くことのできるメンバーが殆どいなくなってしまった。そこでだ、君達には・・・」
「STに入ってもらいたい・・・そんなところだ」
そんな声が部屋に響いて、誰かが部屋に入ってきた。
俺達三人が振り返ると、そこには驚くべき人物がいた。
「な、トムさん!?」
俺はそう言ってとっさに敬礼をした。他の二人も敬礼をやった。
な、何であのトムさんが此処に来てるんだよ!?それだけ今回の事件は大事ってことか!?
「敬礼なんてやめてくれ、性に合わん」
トムはそう言いながら大佐に近づいていく。俺達はトムに言われたとおり敬礼をやめた。
「そういうことだ・・・君達三人はWPKの中でもかなり強い。はっきり言っていつでもSTに入れても良かった位だったからな。どうかね?」
と、大佐が言った。
どうかね、とか言われてもなぁ・・・いきなりSTに入ってくれなんていわれても困るんだよな・・・
だって、このタイミングで入れって事は要はその任務に行けってことだろ?
STですら失敗するような任務を俺達がこなせるのか?
でもなぁ・・・STだろ・・・?WPKに入ったからにはSTになりてぇよな・・・
どうも、他の二人も悩んでいるようで何も喋ろうとしなかった。
「・・・やはり急すぎたか。大佐、別に俺一人でも任務はやろうと思えばやれる。とりあえず、この三人はSTになりたくないとだけ覚えておく」
トムはそう言うと部屋から出て行こうとした。
「ちょっと待って下さい!俺は・・・STに入りますよ!!」
そんなことを言ったのは、何とジャックだった。トムはその言葉を聴いて立ち止まった。
「ぼ、僕もSTなら喜んで入ります!」
と、ヨンもジャックに続けて言った。
おいおい、この流れって俺も言わないといけない奴じゃねぇのかよ。それで、俺が言ったら他の二人が「どうぞどうぞ」とか言って・・・
「おい、お前はどうだ?」
と、トムが俺に向かって言った。
「は、はい、俺もSTに入りたいです」
「そうか、分かった。お前達三人は今日からSTだ。いつもならすぐにSTについての講義をするんだが、今回は時間がない。各自支度をして、今日の夕方には出発だ」
トムはそう言って、部屋から出て行ってしまった。
チッ・・・流れで言っちまったけど、まだ心の準備とかできてないっつーの。
「さて・・・まずはST所属、おめでとう。だが、トムの言っていた通り時間がなくてな・・・早速君達三人にはSTの装備を振り当てないとならん。少し待っていてくれ」
と、大佐が言ったので、俺達三人は大佐のほうを向き直した。
大佐は受話器を手に持って、どこかに電話を掛け始めた。
「もしもし、もう起きていたか・・・ああ、例の三人の装備をだ・・・そうだ、頼んだぞ」
STの装備・・・スパイグッズでもくれんのか?
大佐は受話器を置いた後に大きく咳払いをした。
「もうしばらくしたら、君達の装備を揃えてくれる男が来る。後はその男の指示に従ってくれ」
「男って、誰のことですか?」
と、ジャックが言った。武器庫の担当は・・・あ、もしかしてあいつか。
しばらく時間が経った後、誰かが部屋の中に入ってきた。
俺はその人物の顔を見て、深くため息をついた。予想的中かよ。
「待たせてしまってすまないな。大佐から話は聞いていると思うが、俺が今回お前達の装備の調達を担当する・・・って、説明はいらないよな」
見山卓士、ST所属にもかかわらず基地での武器整備の仕事が殆ど。STのメンバーの中で最も異端だって言われてるくらいだ。
俺達も兵器の勉強をする際に嫌というほど世話になった男だ。教え方は上手いんだが、暑苦しくてどうも苦手だ。
「よろしくお願いします」
ジャックとヨンはそう言って敬礼を行った。俺もそれに釣られて敬礼した。
「とにかく時間が無いとトムから聞かされている。既にお前達の身体的特徴、戦闘時の癖については調査済みだから、後は装備を受け取ってもらうだけだ。そしてすぐにトムと共に作戦会議を行ってもらう。よし、ついて来い」
見山はそう言って、そそくさと部屋を後にした。
流石、手際だけはいいな。
「・・・それでは、今回の作戦についての説明を始める」
WPK会議室、いつもはしょうもねぇ講義が開かれてるこの部屋も、今日だけは空気が違う。何てったってSTとしての作戦会議だからな。
スクリーンの前ではトムが指示棒を持って立っている。俺達三人はその前で椅子にじっと座ってるだけだ。
「今回の作戦はある地域への派遣、それだけだ」
・・・って、何だよそれ。もっととんでもない悪の組織とかと戦うんじゃねぇのかよ。
「場所は日本国に存在する離れ島。其処に製薬会社RAGONが研究施設を置いている」
RAGONだぁ?またえらい大企業だな。そんな所が離れ島で何か研究とか、不便じゃねぇのか?
「今回の作戦は、RAGONに務めている一人の男からの依頼でな。今回の作戦の流れはこうだ。
まず、日本の自衛隊から特別に船を借りて離れ島へ向かう。島に上陸後、社員の一人と出会い、その社員から更に詳しい作戦内容を伺う。大まかな流れはこんなところだ」
うわ、大雑把。船で島まで行って待ち合わせている相手と出会えって、子供のお使いじゃねぇんだから。
「・・・すみません、一ついいですか?」
突然、ジャックが口を開いた。
「どうした?」
「今回のその作戦、聞いた感じ明確な敵がいるわけでもなさそうですし、決して危険な区域でもなさそうですよね。
なのに、何故死傷者が出ているんですか?」
言われてみればそうだな。
「・・・すまない。この作戦に向かったSTのメンバー全員と連絡が取れていなくてな。死傷者としてこちら側が片付けているだけで、実際は行方不明者といったほうが正しいのかもしれない」
「ということは、現地で何が起きているのか分からないということですか?」
「そうだ。だから、お前達三人のように腕の立つメンバーが欲しかったわけだ。一体この島で何が起きているのか、その解明が今回の任務となるだろうな」
成程な。世界的に有名な大企業、その企業の受け持つ研究所施設で次々と行方不明者発生、原因は一体・・・みたいなことか。面白くなってきたな。
「RAGON・・・黒い噂は聞いたこと無いんですけどね・・・」
と、ヨンが呟いた。
そうだなぁ、俺もでっかい会社って事ぐらいしか知らないな・・・
「既に自衛隊との連絡はついている。今日の夜八時に飛行機で出発だ。それまでに装備の詰め込み作業などを行うぞ。以上で作戦会議を終了する」
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