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クラッシュ・バンディクー ジャポニカプロジェクト 〜ドキドキ!日本上陸〜
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〜いざ、日本へ〜
2015/08/23(日)13:10:10(9年前) 更新
<第一章>Wellcome to Japan!!
「お兄ちゃん!お兄ちゃーん!早く起きて!」
「うっ…うう〜ん……。」
「ほら、見えてきたわよ!」
「えっ…?」
ここは飛行機の中。
妹・ココの声で目が覚めたクラッシュが、寝ぼけ眼のまま窓の外を見るとーーー
「…うわあぁぁ…!」
そこには、見覚えのある形の島国ーーー
日本列島があった。
「おっ、やっと起きたみてえだな、クラッシュ。」
そう声をかけたのは、クランチ。彼は右座席のクラッシュ、ココと並ぶ中央右の座席に座っている。窓際のクラッシュから見てもすぐわかる程、相変わらずの巨漢だ。
「うん…オイラ、いつの間にか寝ちゃってたんだね。」
「俺やココもそうだぜ。夜中ずっと飛んでたし、むしろ寝なきゃ体に良くねえぜ。」
いつも通りの健康発言。健康マニアのクランチにとって、もはや口癖と化している。
「そんなのもう聞き飽きたよ〜。それよりココ、日本ってどんなとこなのかな〜、楽しみだな〜♪」
クラッシュは目を輝かせながら、高ぶる気持ちを抑えきれず足をバタつかせている。
「バタバタしないの!…ウフフ、3日前からもう10回目ね。日本について、もういっぱい話したでしょ?」
「でもさ〜、オイラ楽しみで楽しみで仕方ないんだよ〜♪」
ココに注意されようがお構いなしに、クラッシュはワクワクし続ける。そんな兄に、ココは少々呆れ気味だ。
ところで、彼らは何故日本へ行く事になったのか?
* * *
ーーー1ヶ月前、タスマニア島・クラッシュの家にて。
「「えええ!?日本に留学!!?」」
「そうよ♪」
ココの突然の提案に、クラッシュ、クランチが驚いていた。一方ココの方はニコニコ笑顔で立っていた。
「…てかお前、何で日本なんだよ?」
「だってぇ…。」
クランチに聞かれると、ココは両腕を後ろで組み、ゆっくり歩きつつ彼に背を向けて立ち止まる。
しばしした後笑顔で振り向き…
「…他の国はもう行き尽くしちゃったでしょ?」
「あそっか!」
「ダァーッ!?」
クラッシュは思い出したのかポン、と手を叩いたが、クランチはド派手にズッコケた。
その衝撃で家がぐらついたが、崩壊する素振りは全く見せない。木造住宅にしてはかなりの強度である。
それはさておき、クランチが怪訝な顔を浮かべつつ、ゆっくり起き上がりながら言う。
「おいおい…そういう問題かよ〜…。」
「しょうがないでしょー?イタリアもこないだ行っちゃったしさー、もうネタが無いんだもーん!」
「ネタがねぇって……まだまだ行ってねぇ国いっぱいあんだろうがよぉ。パプアニューギニアとか、コートジボワールとか…。」
「そんなのマイナー過ぎてなんかイヤ!」
「ぼへーっ!?」
ココのいかにも自己中な言い分に、クランチはまたもやズッコケてしまった。
そして再び家に揺れが走ったが、それでも壊れない。なんて強度だ。
「ちょ、そりゃねぇぜ……。」
クランチがすっかり呆れてしまったその時、ココに浮遊して近づく物体ーーー
「よいではないか、ワシも昔から日本に行きたいと思っとったんじゃよ。」
「ね〜、そう思うでしょ〜♪…ってアクアクさんいたの!?」
「ワシゃさっきからおったわいっ!!」
「アクアク爺さん、ウィ〜ッス♪」
ーーーアクアクだ。先ほどからこの話をずっと聞いていたようだ。
「…コホン。話を戻すけど、しかも今回は『留学』よ!しばらく家を空ける事になるけど、長くいられるから思う存分日本を満喫できるのよ!」
「やった〜い!!」
「なるほど、そりゃいいな!!」
「ますます楽しみになってきたわい!!」
一同は大喜びだ。
「ところでココ…。」
「なあに?」
ふと、クラッシュが手を挙げてココに声をかける。
「…『留学』ってナニ?」
「はらほろひれ〜〜!!?」
クラッシュのまさかの一言に、一同せーのでズッコケた。
しかも今回は二人(+板一枚)がコケたので、家も先の二回以上に大揺れしたが、一向に崩れない。この家の強度はどうなっているのか。
「お兄ちゃん……ここまできてその質問はないと思うけど…?」
ココが苛立ちと呆れを足して割ったような表情で言う。
「しょうがないだろー?『留学』なんて聞いた事も無いし…。」
困った表情のクラッシュに、アクアクが近づいて言った。
「『留学』というのは、簡単に言えば、他の国に長く泊まって文化を学ぶという事なんじゃが……。」
途中で言葉を切り、視点をココに向ける。
「ココ、これには一つ条件があるんじゃてな。」
「そうよ。」
「条件?何それ?」
「フッフッフ。それはね〜……。」
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