STORE WARS〜3新人の毎日〜


シャドウクラッシュ!さん作

第2話☆ハチャメチャ生活

それは、恭亮たちがマーケット星夜に就職して間もない日の事であった。
AM6:00〜
恭亮:う〜ん、今日も清々しい朝だなぁ〜。
でもまだ星夜に就職して少ししか経ってないから
イマイチ分からないこともあるな・・・
そして、朝の身支度を済ませた恭亮は、AM6:45に家をでて・・・
AM7:00〜
実:あ、恭亮君!おはよう!
恭亮:おはよう、実ちゃん。
実:どう?仕事には慣れた?
恭亮:う〜ん・・・まだまだかなぁ。
実:まっ、お互いがんばろうね!
恭亮:そうだな〜。
そして、2人は裏口に着いた。
店員:おはよう。早いねぇ。
2人:おはようございます!
恭亮:え?まだ誰も来てないんですか?
店員:まだ社長と、早朝出勤担当しか来てないよ。
仕事はAM9:00からだからさ、控え室でゆっくりしてなよ。
恭亮:ありがとうございます。
AM7:15〜
恭亮:なんだぁ〜遅刻かと思って急いだのに・・・
来る間にクラクションは3回は聞いたし、自転車のベルも
2回は聞いちゃったよ・・・
実:まぁ!恭亮君ったら、慌てん坊さんね。
恭亮:・・・・・・・・・
実:えっ?どうしたの?
恭亮:いや、何でもない。
はぁ〜何かやってないかな・・・
恭亮は、未開封の新聞を手にしながら、リモコンを握った。
テレビ明日の「やじうまマイナス」が放送されていた。
テレビを点けてから、恭亮は2人分のコーヒーを注いだ。
恭亮:ほい。冷えるから、コレ飲みなよ。
実:ありがと。
恭亮は、ニュースを見ながら独り言のようにブツブツささやいた。
テレビ:それでは、お天気です。○×さ〜ん!
お天気キャスター:えー、今日の天気は・・・
恭亮:うぉーっ!お天気お姉さ〜n(ry
ふと後ろを振り返れば、実が恭亮のほうをジロリと見ていた。
恭亮:あっ、あわわっ・・・
恭亮は、慌てて振り返り、手をせわしく振った。そのとき・・・
ガチャン!!
恭亮は、コーヒーの入ったガラスのコップを地面に落とした。
恭亮:あっちゃーー!!どーしよーっ!?
実:・・・ホントに慌てん坊ね・・・
しょうがないわ、わたしも手伝うから・・・
恭亮:あ、ありがとう〜!
・・・でも、どする??
とりあえず、ホウキとチリトリを・・・(ガチャ!)
AM8:00だ。早朝出勤店員が帰ってくる時間だ。
店員:なんか騒がしいな・・・って・・・どうした?
実:じつは恭亮君がコp・・・
恭亮:い・・・いえ、何でもないです!
店員:ふぅ〜ん・・・ならいいけどさ・・・
う〜ん・・・早朝出勤ってのも大変なもんだぜ・・・
ちょっとコーヒー1杯いただこうかな・・・
店員が、コップの棚と、実が使った飲みかけのコップを覗き込んだ。
店員:あれぇ?コップが1個足りない・・・
恭亮:(もう白状するしかない・・・)
すっ、すいません!!コップを割ったのはこの俺です!!
店員:そうだったのか・・・
恭亮:申し訳ございません!責任持って後片づけを・・・
店員:もういいよ、反省してんだろ?
オレが片しとくから、次からは気をつけなよ。
恭亮:はい!
店員:(ガチャ!)山田さん?まだ仕事残ってますよ。
店員:あ、田中君。悪いね、今取り込んでて。先行っててよ。
店員:じゃ、お先に!
店員は、なれた手つきで割れたコップを掃除し、おまけに
雑巾がけまでしてくれた。
店員:ふぅ、これで終わりだ。
恭亮:ホントにすいません!
店員:もういいって。さて・・・オレはもう一仕事行ってくるよ。
2人:いってらっしゃい!
AM8:30〜
実:さて、そろそろ着替え行ってくるわ。
恭亮:んじゃ、俺も行く。
(10分後・・・)
恭亮:あとはお呼び出しが来るまで待つ・・・ということだな。
実:今日もちゃんとやれるかしら・・・(ガチャ!)
直弥:お、南川君に白井さんじゃないか。早いね。
2人:大島先輩、おはようございます!
直弥:今日は藤本君はお休みかい?
2人は、今ハッと気づいた。
恭亮:早速遅刻か・・・?
直弥:まぁいいか、もう説明は終わってるし、今日からは
社長からそれぞれの仕事が分け与えられる日だぞ。
しっかりたのむぞ、キミ達!
直弥は、2人の肩を強く叩いた。そのとき・・・
祐一:すいません!遅刻しました。ハァハァ・・・
直弥:ゴラァ!就職1週間目で遅刻とはいい度胸しとるやんけワレー!!
実:こわっ・・・
祐一:すっ・・・すみませぇ〜ん!!
直弥:・・・というのはほんの冗談で・・・
3人:なんだ・・・ビックリした・・・
直弥:もうこんな時間か!社長室へ急げ!
祐一:恭亮、どういうこと?
恭亮:今日から別々に仕事が与えられるらしいぜ。
実:がんばりましょ!
3人は、小さい声で手を重ねた。(ガチャ!)
直弥:失礼いたします!!
雅義:うむ、キミ達か。何だね?
直弥:この3人の仕事の割り振りをお願いいたします!
雅義:ホウ、そうだったな。では・・・
南川君!キミは、商品倉庫の整理だ!!
恭亮:はい!
直弥:(いいか、社長に与えられた仕事は、
社長の気が変わるまで抜け出せないと思え。)
3人:(わ、分かりました。)
雅義:そこ、私語は慎みなさい。
4人:申し訳ありません。
雅義:それで・・・藤本君!キミは・・・接客の仕事と陳列だ!
祐一:はい!
雅義:そして最後に・・・白井君!キミは、試食コーナー担当だ。
実:はい!
雅義:私が分担を変えるというまでは、その仕事に専念しなさい!
3人:がんばります!!
雅義:用はこれで終わりだ。さっそく、行きなさい。
4人:失礼します。
直弥:これで、一通りの手続きみたいなものは終わりだ。
これからが本番だ!気合を入れて臨みなよ!
3人:はいっ!
実:でも、大島先輩は何を担当してるんですか?
直弥:私は接客とレジ係と、それにクレーム処理もしている。
恭亮:多いですね!!
直弥:これでも社長には信頼されてるんだ。
祐一:見習いたいです。
直弥:さあ、行きたまえ!
3人は、それぞれの持ち場へと直行した。
AM9:30〜
恭亮:よし、がんばるぞ!御2人さんも、がんばれよ!
祐一:おう!分かったよ!
実:祐一君、急ぎましょ。
商品倉庫〜
恭亮:さあ、やるぞ!
直弥:待て待て、まずは搬入口だろ!
恭亮:あっ、大島先輩。
直弥:私も最近ここをまかされてな。ま、2人でがんばろうや。
恭亮:そうですね!
恭亮と直弥は、トラックから荷物を降ろしては倉庫へ、せっせと運んだ。
舞台表(客が行き交う場所)〜
祐一:いらっしゃいませ!・・・陳列も、なかなか・・・
いらっしゃいませ!・・・ラクでは無いなぁ・・・ま、それが・・・
いらっしゃいませ!当然だよなぁ。
実:いらっしゃいませー!どうぞご試食くださ〜い!
(ワーワードードー)
なぜか、実の周りに男性客が殺到した。
実:なっ、なぜ!?
・・・野倉オクラ!お一つどうぞー!
PM11:30〜
店員:交代の時間だ。
恭亮:あ、分かりました。では俺は戻ります。(ガツッ!)
うわ〜っ!!(ガシッ!)
直弥:気をつけろっての。
恭亮:あ、ありがとございます。
直弥:南川君は控え室に戻ってな。私はまだ作業を続ける。
マーケット星夜では、1〜2時間ごとに交代をするのである。
恭亮:お疲れ様です!(ガチャ!)
控え室で、祐一が頭を抱えていた。
恭亮:あ、祐一じゃん?・・・あれ?
祐一:あぁ・・・ぼくとしたことが・・・あんなボンミスを・・・
恭亮:まぁまぁ・・・元気出しなよ。
祐一:あぁぁ〜〜っ!下手こいたぁ〜〜っ!!
ニキニンニキニンニキニンニキニン・・・
うぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜あ、それ!あ、それ!あ、ソレソレソレソレ!!
恭亮:あれ??
祐一:陳列棚にウィ〜、思いっきりフィ〜、よっかかったら倒れちゃった〜!
でも、そんなの関係ねぇ!でも、そんなの関係ねぇ!でも、そんなの関係ねぇ!はい!オッパッピー!
恭亮:・・・全然気にしてねぇのかよ・・・
祐一:まぁまぁ怒るなよ恭亮、それより、どんな具合・・・(ガチャ!)
実が、疲れた表情で控え室に入ってきた。
祐一:あ、実ちゃんお帰り。どうだった?
実:はぁ〜・・・疲れたわ・・・
恭亮:何かワケアリだなっ。
実:いや、ちょっとね・・・一言「いらっしゃいませ〜」って言っただけで
男の人がゾロゾロ・・・毎日コレじゃ体力持たないわ!
恭亮:う〜む、何が原因なんだろう?
実:・・・あえて言わないことにしとくわ。
ところで、恭介君はどうだったの?
恭亮:まだまだ、大島先輩に世話になりっぱだったよ。
祐一:ぼくはね、ちょっとボンミスをやっちゃってね・・・
先輩の店員に怒られちゃったよ・・・
恭亮:まっ、そっちもそっちなりに苦労があるみたいだなぁ。(ガチャ!)
直弥:よし、午前の部終わり!・・・といいたいが、
しっての通り、スーパーといえば昼は戦場だからな。
午前の部はPM1:30までだ。
まぁAM11:45までは休憩時間だが・・・
それじゃ、がんばってくれ!
3人:は〜い・・・
直弥:あ、でも舞台裏(関係者専用)の仕事は
PM12:30で終わりだよ。
というわけで私はまた行ってくる。
3人:は〜い・・・

AM11:45〜
祐一:あ、そろそろ時間だ!
恭亮:行ってらっしゃ〜い。
実:いっ・・・行って来ま〜す・・・(バタン)
恭亮:はぁ〜、あの2人がいないと、何か退屈だなぁ。
ん?何だあれは?
恭亮は、机の上に、ある紙を発見した。
恭亮:んん?何々・・・
「本日PM12:00に潜入して、ある物をいただく。Xより」だとぉ!?
これは事件か!?・・・落ち着け自分!
まず、あそこに行って・・・
恭亮は、先ほど仕事を終えたばかりの、搬入口に駆け出した。
恭亮:あ、大島先輩!!
直弥:ん?南川君?どうした?
恭亮:部屋にこんな紙gfds・・・(噛んだ。)
直弥:どれどれ・・・ふむ、なるほど。
恭亮:なんでそんな冷静なんです?
直弥:これは「グラッサンズ」の仕業だな。
恭亮:「グラッサンズ」?
直弥:あぁ、野倉市を中心に勢力をみせている強盗グループだよ。
野倉市のスーパー全体で警戒態勢を張っているから大丈夫さ。
ちなみに、メンバーは皆グラサンと、分かりやすいからね。
恭亮:そうですかぁ・・・良かったですね。
直弥:いや、そうでもないぞ・・・
恭亮:はい?
直弥:どこも恐れをなすばっかりでね・・・
恭亮:・・・そうですか。じゃ、俺は戻りますよ。
直弥:あぁ。一応、私に紙をくれ。あとで社長に見せとくよ。
恭亮:ありがとうございます。
恭亮は自分の部屋に帰ってから、私服に着替えて、昼食を買いに行こうとした。そのころ・・・
(舞台表)
涼也:オラオラァ!邪魔だ!どけどけぃ!
客:ひぃぃ〜っ・・・
店員:ひそひそ・・・
(白井さん、あれが「グラッサンズ」リーダーの加藤涼也だよ。
私ら試食コーナーは特に狙われやすいから気をつけなよ。)
実:(分かりました・・・)
加藤:ん?ゴルァ!何ひそひそ言っとるん?え!?
店員:い、いらっしゃいませ・・・
下っ端:キミィ、そんな接客じゃダメダメだねぇ〜〜
営業スマイルってもんがねぇのけ?
下っ端:ひそひそ・・・
(リーダー、あの店員なかなか可愛いですぜ。)
涼也:(ほほう・・・なかなかイケるな・・・)
ヘ〜イ、そこの美人のねぇちゃん、オススメってのはどいつだ!?
実:こっ・・・こちらの「野倉オクラ」お一ついかがですか・・・
(コイツ、強盗だけじゃなく性格もイヤね。ぶっ飛ばしたくなるわ・・・)
涼也:オイ!てめぇ、無愛想だな!そんな接客しかできねぇのかっ!?(グイッ)
実:(も、もう頭に来たわっ!)あのぉ〜・・・
強盗さんはお帰りください。そうでないと・・・
実は、やけに優しい声でこういった後・・・
実:こうするわよ〜〜っ!!!
涼也を思いっきり振り回して、ぶん投げた!
周りにいた店員:オオオオオ〜〜〜〜〜〜ッッッッッッッッ!!!
周りにいた客:ざわざわざわ・・・
涼也:イッデェッ!!
下っ端たち:グベェッ!!
グラッサンズ:くそぉっ!!覚えてろっ・・・イテテ・・・
周りにいた店員:パチパチパチパチ・・・
実:どっ・・・どうも〜・・・
その後、グラッサンズは野倉市から消え、
これで何十度目、野倉市に逮捕された。

PM1:30〜
祐一:ふぅ〜今回はボンミスやんなかったぞ〜・・・(ガチャ)
店員:お疲れ様〜。
祐一:お疲れ様で〜す・・・って、何だ!?あの騒ぎは!
そのころ、実の周りに、過半数の店員がまとわり付いていた。
それというのも・・・
店員:よくぞ、グラッサンズをぶっ飛ばしてくれたな!
店員:やるわね、あんた!
店員:強いんだなぁ〜!!
祐一:ぼくは見なかったけど、なんか大きい音がしとったからなぁ・・・
まさか、あの大人しい実ちゃんとは思わへんかった・・・
すいませ〜ん!ちょっと通してくr・・・グヘェ!
実:ちょ、ちょっと、退いてくださ〜い!
(あ、祐一君!お疲れ様。)
祐一:(実ちゃんこそ、お疲れ。ところで、
何か大事を起こしたのかい?)
実:(部屋に帰ってからゆっくり話すわよ・・・)
祐一:そ、それにしても、この人間樹海はすっごいわな・・・
恭亮:?バカに騒がしいな・・・(ガチャ)
あ、2人ともお帰り。
2人:たっ・・・ただいま〜・・・
2人とも、目がグルグルだ。
恭亮:どっ、どうしたんだ!?
祐一:わ、わからへん・・・
実:落ち着いてから・・・ゆっくり話すわよ・・・(ガクッ)
恭亮:あら、倒れちゃったよ。よっぽど疲れたんだね。
そこのベッドにでも寝かしとこか・・・
(1〜2時間後)
祐一:お、良かった。目を覚ましたで。
恭亮:それじゃ・・・・・・さっき何かしたの?
実:・・・なんだっけ?さっきのショックで忘れたかも・・・
2人:ガクッ!?
こうして、グラッサンズぶっ飛ばし事件は、マーケット星夜の
武勇伝になった。しかし、恭亮たちはそのことを知らず・・・(ガチャ)
直弥:ふぅ〜・・・ちょっと手間取ったな〜・・・
3人:お疲れ様で〜す!
直弥:おう、3人とも。なんか、やばい事したのかい?
祐一:実ちゃんが記憶喪失したそうで分かりません。
直弥:それは大変だったな。
実:・・・何かを・・・ぶっ飛ばしてたような・・・
実は、両手で頭を抱えながら言った。
直弥:ボクも外にいたから知らなかったけどね。
なんか店からワーワー言う声が聞こえたから、
何かあったんだって思ったけどな・・・
恭亮:1つの事件になっちゃいましたね・・・
直弥:そうだ、事件といえば。
祐一:事件といえば?
直弥:社長は野次馬が大好きで、店で事件が起こるたびに
スーツを脱ぎ捨て、エプロンをつけながら現場に向かうんだよね。
おそらく、さっきの事件にも口を出したんだろうね。
なんにも覚えてないのかい、白井さん?
実:・・・覚えていません。
直弥:・・・まぁ、そっとしとこ。・・・・・・
やっぱ謎だね、この事件は・・・
それ以来は、事件の事は口にせず、せっせと働いた3人であった。
そのころ、例のグラッサンズは・・・
涼也:ちっくしょ〜・・・またしょっぴかれるとは・・・
下っ端:もう25回目ですぜ、親分。
涼也:リーダーと呼べ!!
下っ端:すいやせん、班長。
涼也:リーダーだっつの!
警察:そこ、うるさい!!黙っておけ!
下っ端たち:は、はい・・・(第2話 完)

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