D・R・A・G・O・N


細ゴリラさん作

第三章 逃走

どれだけ倒しても飛んできやがる!仕方がないのでジャングルの中を逃走することにした。町の方向に行けば何とかなるだろう。
しかし、道に迷ってしまった。だが立ち止まっていると奴らに追いつかれてしまうので走り続けた。すると景色が変わった。
「ここは・・・何なんだ?」
目の前にあったのは遺跡だった。門のようなものがあったので開けてみようとしたが開かなかった。門の近くに何かがあった。
「これは・・・剣か?」
台座のようなものに剣が刺さっていた。一応抜いてみた。
・・・何かの気配を感じた。後ろに何かいる。
読みは当たった。後ろから何かが飛んできた。俺はさっとよけた。後ろを見たが何もない。だが気配は感じる。俺は飛んでくる何かをよけながら相手を探した。

・・・見えた!飛んでくる何かが一瞬見えた。俺はそれを剣で切った。

 ギャオー!!

巨大な生物が木の上から落ちてきた。剣で切ったものは相手の舌だった。その生物は最初に出会った生物に似ていたが一回り大きかった。
「助かった・・・」
しかし剣の刃が欠けてしまった。
ん?どうも欠け方がおかしい。まるで鍵のような形になっていた。
まさか!俺は後ろに敵がいないかを確認しながら門に何かないか調べた。
あった!門に鍵穴があった。俺はそこに剣を差し込んで一回転させた。
巨大な門が開いた。
門の中はまるで別世界のようだった。目の前を見るとまた剣が刺さっていた。剣に近づくと目の前が光り始めた。
「な、なんだ・・・」
光の中から出てきたのは・・・龍だ。
「私は青龍だ」
「は?」
何だこいつ?もしかして敵か?
「君には奴らを倒す宿命がある」
「宿命?」
「長い間封印されてきた龍が復活した。そいつらを君が倒さないといけないのだ」
あの生物が・・・龍?だったらこいつも敵じゃねえか!
「私は君達を襲ったりしない」
「そ、そうですか・・・」
何で俺の考えていることが分かったんだ?
「そこにある剣を使え。君なら使いこなせるはずだ。君がピンチになったら助けてやろう。さあ、早くココから出て行け!」
「分かりました・・・」
何だその扱い?まあいい。早く出て行かないと殺されそうだ・・・
俺は剣を抜いた後に外に出た。すると次々と龍が飛んできた。俺は剣を構えた。しかし周りを取り囲まれてしまった。
「万事休すか・・・」
そのとき、どこかからヘリの音が聞こえた。すると持っていた無線から声が聞こえた。
「伏せろ!!」
ジャックの声だ!俺はさっと伏せた。
上空に武装ヘリが現れた。ヘリが機関銃を発射した。

   ダダダダダダダダダダダダダダッッッ!!!!!!!!

次々と龍が倒れていった。
「あ、ありがとな・・・」
「救助ロープを投げるぞ」
投げられたロープをつかんで俺はヘリに入っていった。
ヘリはヨンが操作をしていた。
「ジャックが操作してたんじゃなかったのか」
「俺がそんなことできるわけねえだろ!」
「このヘリは町にあったのか?」
「ああそうだ」
するとヨンが
「町が見えた!」
と言った。
ヘリポートにヘリが着陸した。

町は非常にきれいだった。さすがに大都市とまではいかなかったが。
「とりあえず宿を探そう。そこで俺が大佐に連絡をする」
「トムのことか?」
「ああ・・・」
宿は町に一つしかなかった。早速その宿に入った。
俺達は別々の部屋に入った。俺は無線で大佐に連絡した。
「大佐、こちら清です」
「おお清か!作戦の途中報告がまだトムから来てなくて困っていたんだ」
「実は話がありまして・・・」
「何だ?」
「トムが死亡しました・・・」
「な、なんだって!?」
「島についた後すぐに謎の生物に殺されました」
「ほかの者は大丈夫なのか?」
「はい」
「一体どんな生物なんだ?」
「簡単に言うと恐竜に翼が生えたような・・つまり龍のような生物です」
「・・・君は頭が狂ったのかね?まあいきなり戦友が死んだんだからショックを受けて幻覚でも見たんだろう」
「違います!!」
「まあいい。今君達はどこにいるんだ?」
「島の中央部にある町の中の宿です」
「町だと!町には入るなとトムに言ったんだが・・・仕方がない。引き続き任務を遂行してくれ」
「分かりました」
「では、また何かあったら連絡するんだぞ」
無線は切れた。

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