D・R・A・G・O・N


細ゴリラさん作

第九章 全滅

ビルの中にはたいした資料は無かった。どうやら龍たちがすべて処分したようで、床に紙と思われる灰がたくさんあった。
仕方が無い、町に戻ろう。
俺は表口からビルを出た。別にセキュリティなどは無かった。
ビルから町まではかなり近かった。
ん?町のほうから煙が出ている。
俺は嫌な予感がした。
予感は当たった。町には大量の龍がいた。いたるところに人の死体があった。
なぜだ・・・町には龍は侵入できないはず・・・
そう思っているとどんどん龍が集まってきてしまった。俺は宿に逃げ込んだ。
宿の中にはあの町の男が隠れていた。
「兵隊さん!来てくれたんですね!」
「一体どうなってやがる!?この町に奴らは入れないんじゃねえのか?」
「原因は不明ですがセキュリティが壊れたようで・・・」
だからビルにも簡単に入れたのか・・・
「この宿にも奴らが入ってくるかもしれない!もっと安全な場所に行こう!」
「はい、分かりました!」
俺と町の男は宿から出た。
「俺の後ろにいろ!」
「はい」
俺はやってくる龍どもを撃ち殺していった。
「安全な場所ってどこなんですか?」
「ラゴンのビルの中だ」
「何もいなかったんですか?」
「ここよりかは安全だ。一気に突っ走るぞ!」
俺と町の男はビルの方向に走っていた。
ラゴンのビルに着いた。龍は追ってこなかった。
「とりあえずこの中に入る。それから救助を呼ぶ」
「分かりました」
ラゴンのビルの中には何故か龍がいなかった。
「こう静かだと逆に不安になるな・・・」
「敵はいないほうがいいでしょう」
「よし、救助を呼ぶ」
俺は大佐にヘリを呼ぶように連絡した。
「分かった。だが時間がかかるぞ。それまで生き残れ!」
「はい!」
俺は無線を切った。
「とりあえずここで待機しよう」
「はい・・・ぐは!!」
突然町の人が何かにやられた。彼は倒れこんでしまった。
「どうした!?」
彼の後ろには龍がいた。そいつは・・・なんと進化龍だ!
体の肉はほとんど溶けていたが骨とトゲは残ったようだ。背中から触手が生えていてその先端には巨大なトゲが付いていた。
「へ、へいたいさん・・・」
「何だ!?」
「このしまのしたにきちがある・・・そこでやつらがつくられている・・・」
「そんな所があったのか!」
「そこにこのじけんについてのしょうこがある・・・それをとったあとはこのしまにかくをおとせ・・・う・・・」
町の人の息が途絶えた。
「おい!死ぬな!」
いよいよこの島にいる人間は俺一人になってしまった。
俺は何かの怒りを感じた。この怒りをこの龍にぶつけてやる!!
俺は剣を握った。
「ウォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」
俺は進化龍に向かって走った。触手での攻撃を一切気にしなかった。
「食らえええええ!!!!!!」
俺は進化龍の首をぶった切った。
進化龍の首が取れた。
さすがにこいつも進化しないだろう・・・
俺は大佐に連絡した。
「大佐、ヘリの代わりに飛行機を呼んでください」
「なぜだ?」
「この島に核を落としてください」

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