「もう1つの」ドリームハント冒険記


シャドウクラッシュ!さん作

第4章〜クレバスにて〜

さて、朝になった。今日ははっきりと分かる。
4人ともスッキリと目覚め、クレバス探検に出た。
夜理子:そういえば、ジョージ・・・
マッシュ:なんですか?
夜理子:もういいの、タメ口で話しても・・・わたしたちは仲間でしょ・・・
それより、ジャックのことだけど・・・もしかして、クレバスにいたりとか・・・
マッシュ:う〜ん・・・あの時結構遠くまで歩いた気がするから・・・
・・・いや、しかし・・・風で飛ばされた可能性も・・・・・・
ああ〜〜!ジャックよ!どこにいるのだ!?
了治:まぁまぁ・・・あせってもしょうがない・・・とりあえず探検してみないか?
マッシュ:そうだね〜・・・
ブラウン:あの・・・ボクにいい考えが・・・
3人:何?
ブラウン:もしボクが助かれば・・・一度ニューヨークシティに帰って、
撮影スタッフに連絡をつけられる。
ここから飛行機の離陸地点まではそう遠くない・・・
連絡をつければ、食料の追加や、ロープなどの道具は簡単に手に入る!
そして、ボクはアクションスターだから、ロープの上り下りなんて朝飯前!
というわけで、まず先にクレバスを抜け出そう!
そうか!!彼が有名アクションスターであることが、こういう時役立つわけか。
少し朝日が輝いた気がする・・・よし、クレバスを・・・・・・
・・・・・・どうやって抜ける?その手段が無ければ、ブラウンでも抜けられない・・・
夜理子:あっ!こんなところに、洞窟があるわ!
3人:ズコッ!
了治:うむ・・・上へと繋がっている!よし、上ろう!
4人:オーーー!!!!
ここを抜ければ、ひとまず助かる・・・さっそく、洞窟を抜け・・・
たいところだが、ひどく入り組んでいて、今日中に抜け出せるかどうかも分からない。
きっと誰かが掘って、そこに住み着いたのだろう・・・そういう形跡をうかがわせている。
そのため、1つ1つ考えていては日が暮れてしまう・・・ここは、野生の勘を生かしていくしかない。
ブラウン:・・・とても複雑だけど、割と暖かいね・・・
夜理子:そうね・・・さっきまでずっと外にいたんだもの・・・
了治:う〜んと・・・よし、こっちだ!
???:ガウゥゥゥ。
4人:・・・・・・???
・・・どうやら、ここは雪男の住処だったらしい・・・・・・
雪男:ウガラアアッ!!
4人:ひゃ〜〜〜!!!
了治:みんな、2手に別れて!日本人組と、アメリカン組!
マッシュ&ブラウン:OK!
こうして、私たちは2手にわかれ、クレバスの上で待ち合わせる事にした。
了治:へぇへぇ・・・
夜理子:ふぅ・・・まさか、雪男の基地だなんて・・・
了治:大丈夫!サバイバルナイフを忍ばせてあるし・・・(チャッ)
えええ!?(ナイフが凍り付いてしまった。これじゃ使い物にならん!)
仕方ない、私たちは私たちのきた道をさらに進む事にした。
雪男A:ガウガウ、ガウッ!(おい、雪男B!挟み撃ちだ!)
雪男B:ガウ!(了解!)
了治:ん?なんかいやな予感がするな・・・
雪男B:ガウウウウ!!!
2人:ひぃ〜〜!!出た〜〜〜!!!
了治:逃げろ!
雪男A:ガウガウッ!(逃がさんぞっ!)
2人:そ、そんなバカな〜・・・
了治:しょうがない、やっつけてやる!アイス・ナイフを食らえ!
雪男A:ガウッ!(くそっ!)
雪男B:ガガウウ、ガウ!!(見た感じ弱そうだ・・・いっちょ食らえ!これで終わりだ!)
了治:おっと!
夜理子:きゃっ!(グサッ)
了治:えいっ!
雪男B:ハウウ〜〜〜・・・(やられた〜〜〜・・・)
了治:ふぅ・・・助かった・・・・・・?
なんと、後ろでは夜理子が雪男に脚をやられたようだ・・・
夜理子:いたたたた・・・
了治:大丈夫か・・・歩けるか?
夜理子:ちょっと厳しい・・・でも左だけだし・・・片足なら・・・
了治:無理するな!結構坂がきついから、転げるぞ!え〜と・・・って、荷物がない!
私は、マッシュに荷物を預けたので、荷物を持っていない。
了治:しょうがない・・・夜理子、包帯持ってるか?
夜理子:えーーと・・・・・・あっ、あったわ・・・
了治:ちょっと待ってな、すぐ巻くから・・・
私は、なれた手つきで夜理子の左足に包帯を巻き、近くにあった広場にテントを張り、
そこで少し休む事にした。
了治:ふぅ〜・・・手や顔ならまだしも、脚をやられるとは・・・参ったな。
夜理子:了治君・・・わたしなんてほっといて、先に行ってくれれば・・・
了治:ほってなんていけるか!オレたちは「仲間」じゃないのか!
そう・・・「ドリームハンター仲間」だ。
夜理子:了治君・・・
了治:まだオレたちの冒険は始まったばっかりだ!もしオレが、キミを見捨てていってたら・・・
オレらは夢も希望も全部捨てたことになるんだ!
だから・・・まずその脚を治して・・・
夜理子:了治君・・・ありがとう。今まで忘れかけてたわ、「仲間」とは何か・・・夢、希望とは何か・・・
今気づいたよ・・・早く治して、行きましょう!
了治:おうよ!
私たちは、右腕をがっちりと組んで、テントで一休みすることにした。

一方そのころ、アメリカン組は・・・
ブラウン:やっ!
ブラウンは、いかにも軽そうに、雪男を投げ飛ばし、間もなく出口・・・だが・・・
マッシュ:おおお〜〜っ!!ブラウン!カッコいい〜〜(うっとり)
マッシュが興奮状態で、正に「お荷物」状態だ。
ブラウン:さぁ・・・もうすぐ出口だ、がんばろう!
マッシュ:はい!・・・あ、サプリメントでも食べません?
ブラウン:いいね。ちょっとお腹空いてたんだ。(パクッ)
ブラウン:おお〜!元気が出た!がんばるぞ!
マッシュ:はい!・・・って、こんなところに階段が!
ブラウン:もしや、これを上れば・・・
そして、2人が階段を上ったところ・・・
マッシュ:よっしゃ〜〜!!地上だ!!助かった〜〜!!!
ブラウン:よし、じゃそこのイスで待ってろ、1日ほど。飛ばされるなよ!
マッシュ:分かりました!
ブラウン:ボクは、今からニューヨークシティに行って、スタッフを呼んでくる!
マッシュ:お達者で〜〜!!!

了治:・・・マッシュたちはどうしてるんだろう・・・何日もここにとどまってるから不安だ・・・
夜理子:了治君・・・脚の方だけど、だいぶよくなったから、歩けそうよ。
了治:そうか!そりゃ良かった!!それじゃ、早速行くかい?
夜理子:そうしましょ。心配かけてごめんね。
了治:気にするな、それより・・・もう少しで出口だ。がんばろう。
2人:オーーー!!!
そして歩く事10分、マッシュたちも上った階段にたどり着いた。
私たちは、大急ぎでのぼり、すぐに地上にたどり着いた!
了治:やった〜〜〜!助かった!!
夜理子:はぁ、はぁ・・・疲れたわ・・・でも、これでジャックは助かる・・・(キィーーーン)
なにやら、私たちの頭上を飛行機が過ぎった気がした。
了治:さて・・・あのイスのところで・・・マッシュたちを待とう。
夜理子:って、あそこに人がいるわよ!
マッシュ:やぁ!2人とも、無事だったんだね!!
3日間ずぅ〜〜〜っとここに座ってたから、腰が痛くて・・・イタタ。
そんで、ブラウンさんは、そろそろ来るはず・・・
ブラウン:やぁ!良かった。助かったよ。今ニューヨークシティから援助が来るから。
撮影スタッフA:ブラウンさん!よくぞご無事で!!
ブラウン:紹介するよ、日本から来た杉下さん、窪野さん。
撮影スタッフA:どうも!こちらが、食料袋、こちらはロープでございます。
冒険をなさってるそうですね。がんばってください!
撮影スタッフB:ぼく、そのフュエルのありかと思われる暗号が刻まれた場所を、
撮影の合間にとってたんですよ、こちら。
なるほどすごく分かりやすい写真だ・・・崖を越えてさらに進まなければならぬそうだ。
撮影スタッフB:そしたら、強風が吹いて、ブラウンさんが・・・
ブラウン:そうだったのか、スタッフB・・・
撮影スタッフB:あっ、しまった・・・
ブラウン:よろしい、1ヶ月間晩飯抜きだ!
撮影スタッフB:げっ!そ、そんな〜・・・
ブラウン:え〜・・・少しの間だったけど、(翻訳機を返した)
Thanks a lot!(ホントにありがとう!)
了治:さよなら〜!撮影、がんばってね〜〜!!
ブラウン:Oh,no...It's time to go back to New-York City!Bye!
(いけない、もうニューヨークシティに帰る時間だ!さよなら!!)
こうして、飛行機は去っていった。これで1つ、私たちは希望をもらった気がする。

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