「もう1つの」ドリームハント冒険記


シャドウクラッシュ!さん作

第6章〜お告げ〜

???:・・・オレの声・・・聞こえる・・・?
了治:え・・・?
数樹:天国の数樹だよ。
了治:か、数樹!?どうして・・・
数樹:しっ。本来は見えちゃいけないんだ、オレはね・・・
仲間を失ったんだろう?オレは全部見てたよ。
了治:うん・・・
あぁ、私は彼の生前には1度も見せなかった涙を、今初めて見せてしまった・・・
数樹:いいか了治、何のためにこんなところまで来たのか?
了治:ハッ・・・(回想中)
数樹:お前は日本中の「夢」を担いでここまで来れたんじゃないのか?
・・・そうだ、その通りだった。私は一瞬、方向を見失いかけていた。
数樹:オレが砂漠で死んだ時、オレの死を簡単に受け入れただろう?
・・・あれでよかったんだ。おかげでオレは今、安心して眠っていられるし。
まぁたまに起きるけどね・・・
それで・・・仲間の居場所だが・・・
了治:うん?
数樹:今、オレの隣に・・・金髪のキノコヘアーの人が金の輪を・・・
了治:えぇぇ〜〜〜っ!!?
そんな、マッシュ・・・無二の親友にも会わずに・・・
数樹:・・・ってのは嘘。
あぁ、ビックリした。ある意味、お化け屋敷の幽霊よりびびってしまった。
数樹:それで本当の彼の居場所だが・・・
「高き壁の下、白い道をまっしぐらに辿りし所の三角形の空洞にあり」
・・・ということだ。
了治:うん・・・
数樹:それじゃ・・・冒険が終わったら会いに来い・・・・・・
私は、マッシュを思い、日本のみんなの喜ぶ様を思い・・・
そして天国の数樹を思い、さらに歩き出した。
そしてさっき数樹が言ってたように、雪崩の後に雪で1つの道が出来ていた。
月が照らす中、その道をひたすら歩き続けた。

1時間ほど歩いた。・・・テントの中に人が2人・・・・・・・・・・・・??
2人!?1人がマッシュだとすると、もう1人は・・・??
とにかく、テントに向かって走った。
???:了治!
了治:あっ、マッシュ・・・雪崩に巻き込まれてこんなとこまで・・・
マッシュ:そうなんだ・・・でも、おかげで・・・
(おいジャック!翻訳機を貸すから話せ。)
ジャック:やぁやぁ・・・あなたが日本から来た杉下了治さんだね。
了治:やぁジャック君。無事だったんだね。
ジャック:これもあなたのおかげだ・・・ジョージをここまで来させてくれたのもあなただよ。
おかげで・・・ボクたちは心置きなくニューヨークシティまで帰れるよ・・・
了治:そんな!マッシュ、帰っちゃうの!?
マッシュ:いや・・・キミとの冒険の間で考えが変わった・・・
ボクはまずジャックを送り出し、そのあと了治の冒険のお供するよ!
了治:ホントに!?じゃ、改めて宜しく!
じゃ、早速クレバスを脱出するために・・・
夜理子がロープを持っている地点へ急ごう!
マッシュ:おう!ジャック、テントをたたんで来い!

もう朝が来た。今日中に脱出できそうだ。
途中で雪男に追われながらも、なんとかロープ地点までたどり着いた。
了治:おーーい夜理子ーーー?聞こえるか〜〜〜?
夜理子:聞こえてるわよぉ〜〜〜!!
了治:マッシュとジャックがきたから、ロープ抑えてて〜〜〜!!!
夜理子:OK〜〜〜!!!
了治:じゃ、オレが先に行くよ。オレが上ったら付いてきて。
2人:OK!
私は慣れた手つきでロープを上り、崖の上に到着。
夜理子:あぁ了治君!無事だったのね!
了治:おうよ、これが冒険家の腕ってもんだろ!
じゃ、ロープ代わるよ。・・・
マッシュ〜〜〜!!!!登ってきていいよぉ〜〜!!

数分後、2人とも上ってきたようだ。
ジャック:改めて・・・ありがとうございました!
夜理子:調子はどんな感じ?
ジャック:大丈夫!丈夫な体がボクのとりえだから!
マッシュ:そうだ・・・ジャックは遭難してる間に、
キミ達が探してるグリーンフュエルについて調べてたんだって。
なんと!?これはラッキーだった。
ジャック:これが資料です。くれぐれも気をつけて。
マッシュ:じゃ、1度帰って、冒険の準備をしてくるよ!
食べ物とか武器の追加も持ってくるから、
1週間ぐらい、そこにテントしいて待っててね!
了治:了解!気をつけて帰れよ!
ジャック:ありがとう!朗報を期待してるよ!

私たちは2人とも、ここのところ全然寝てなかったので、テントをしいてぐっすり寝た。
どうやら吹雪も止んだようだ・・・よかった。
これで1つ、肩の荷が下りた気分だ。だが・・・本当の冒険はここからだ。
気を引き締めて、3人でがんばらねば・・・・・・
もう眠さの限界だ。寝なければ・・・

戻る