ドリームハント冒険記


シャドウクラッシュ!さん作

第2章〜冒険日記第1部:冒険へ向けて〜

私は、町の人々に呼びかけた。
そんなある日。町長が我が家に駆けつけてきた。
町長:す、杉下さんですね?
私は、「そうですが」と答えた。
(以後、「了治:そうですが」とする)
町長:あの呼びかけを聞きました。それで、依頼に来ました。
私どももできる限りあなた様に協力したい限りです。
了治:どうも、ありがとうございます。
町長:それで、私どもで準備をいたしました。
こちら、お受け取りいただきたいのですが・・・
町長は、私に巨大リュック、ありったけの半練り食品の缶詰、
腐りにくい乳製品などの食料、トランシーバー10機、
懐中電灯と電池をありったけ、最新レーダー式地図、
そしてお金、その他もろもろ・・・をくれた。
私は、早速リュックに食料などを詰め込んでいった。
町長:早いぶんにはいつでもご出発ください。
町長は、こういい残して帰っていった。
その日からというもの、万全の健康のために早めに寝た。

翌日。私は仲間を集めた。
そんな時、幼馴染みの山上 数樹(以後数樹)が名乗り出た。
数樹:オレも連れて行ってくれ!
一生懸命やるぜ。
というわけで、他の友人にも声をかけたが、
「めんどくさい」の返事ばっかりだ。
今の若者は親切と言う気持ちが足らん、と、
私はまるで、頑固だった父のように憤慨した。
とにかく、1人でも仲間がいれば良いと思って、仲間は数樹だけにした。
それからと言うもの、数樹は、私のアパートに泊り込みで
作戦を練った。
もちろん、2人分の食料も準備した。
数樹:えーと・・・オレは明日から
鉱物を掘り当てようという場所を探ってみるぜ。
私は、何も言わずに首を下に振って、
数樹が担いでいた厚い厚い本を片っ端から奪い取って
とことん読みあさった・・・
そして、数樹が持ってきた本を読みながら、いつの間にか眠ってしまった。
気づいたら朝だった。
翌日も、その翌日も、本を読んでは
地図やレポートシートに書き込みを続けてきた。
そして1ヵ月後。出発の決意を固めた。
その日のこと。私と数樹は、町長に出発を告げ、
一目散に空港へ向かった。
さあ、これからが本番だ!私と数樹は、2人で円陣を組み、
気合を入れて飛行機に乗った。

翌日。
飛行機が、アフリカ大陸のサハラ砂漠付近の町にたどり着いた。
そこからは、鉄道を使わなければいけない。
私たちは、鉄道に乗って、サハラ砂漠に着いた。
数樹は、ビッチリと書き込まれた地図を取り出し、
数樹:えーーと・・・Y157、X216地点へ・・・
今の場所は・・・Y1、X1地点か・・・
長いけど、がんばるぞ!
といいながら、私を案内した。
そのとき私は、
了治:へぇ〜・・・あの数樹がリーダーシップを取り始めた・・・
珍しいな・・・
と思った。しかし、砂漠は広い。
少しづつ、食べ物と水をほおりこんで、
夜になると、砂漠にテントを張って、そこで寝ている。
砂漠の夜は意外と涼しい。テントの中が快適だ。
そう思いながら、今日記をつけた。

翌日。大変なことが起こった・・・
寝ている間に、何者かにリュック2人分を、
中身もろとも盗まれてしまったのだ!!
しかし、テントと、この日記だけは、盗まれていない。
仕方なく、テントを背負って砂漠を歩き出した。
私たちは、暑さで頭が朦朧とした。
さらに、汗で前が見えず、明らかに目標と違う方向へと進んでしまった。
そう、何にも考えずに・・・
・・・いつの間にか、私たちは「デスザート街」という砂漠の町に
迷い込んでいた。
数樹:・・・んん??
おお!!町だぁ!
了治:おお!ホントだ!・・・でも、ナゼ?
そんな時、私たちの前に、私と同じくらいの若い女性が顔を出し、
こう言った・・・
窪野 夜理子(以後夜理子):それはね・・・
わたしが砂漠ツアーのガイドをしてたら、あなた達が倒れてて・・・
近くにこの町があったから運んでいったのよ。
了治&数樹:あ、ありがとうございます!助かりました!
・・・ところで、あなたは誰?
夜理子:わたしは窪野 夜理子っていうの。宜しくね!
そうそう、ツアーガイドを勤めてるの。
数樹:へぇ〜・・・どおりで地理に詳しいわけだ・・・
夜理子:実は、わたしは世界各国をガイドして回ってるんだけど・・・
こんな広い砂漠は初めてで・・・
とにかく、どうしたらいいのかわかんなくなってたときに、
この町を見つけた・・・って訳よ。
数樹:そうだ!!コレ・・・
ボクたちが、日本でまとめてきた地図なんだけど・・・
数樹が、夜理子に地図を渡す・・・
夜理子:!この地点って・・・
了治:え?何か知ってるのか?
夜理子:実はわたし、趣味で世界の謎を研究してるんだけどね、
この場所は、ざっと4000年前、
砂漠の王が、鉱石を盗まれないように、って
大量に隠していた・・・と考えられてるんだけど・・・
数樹:やっぱり!ボクたちの研究とかみ合ったよ!
夜理子:もっと深く研究したいなぁ・・・
あ!そうだ!あなた達、なんていうお名前?
了治:オレは杉下 了治っていうんだ!
長年の夢だった冒険ができて、シアワセさ!!
夜理子:えっ!?あなた達、冒険家だったの!?
了治:話すと長くなるんだけどね・・・
私は、わが町の寒さなどについて、
長々と語った後・・・
了治:・・・というわけで、寒いわが町に鉱物資源を送りたいんだ・・・
そういう目的でここに来たんだよ。
夜理子:へぇ!すっごいわね!!カンドーしちゃった!
数樹:ボクは山上 数樹っていうんだ。了治君の幼馴染み。
宜しく。
夜理子:あ・・・忘れてたわ。宜しくね。
ところで、あなた達に折り入って頼みがあるんだけど・・・
2人:え?
夜理子:わたしを、冒険に連れて行ってください!
了治:えぇぇぇ!?
まさか、初めて会ったばかりの人に、仲間になってくれとは・・・
予想外の展開だった・・・
でも、彼女はガイドをしている上に、謎を研究している・・・
結構役に立ってくれそうだ。
というわけで、仲間がまた1人増えた。
夜理子:改めて、ヨロシク!
数樹:そうだ!キミ、ガイドやってるんだよね。
道案内とかってできない?
実はさっき、荷物を落としちゃってさぁ・・・
夜理子:わたしも、地図ならもってるわ。
あなた達のよりはいい加減だけど・・・
了治:ぜんぜん十分!無いよりマシ!
夜理子:じゃ決まりね!わたしがガイドしてあげるわ。
荷物は、このリュックを使って!
了治:ありがとう!まずは、
オレたちのリュックを探しに行こう!
夜理子:それが得策ね。
手がかりも入ってるし・・・
数樹:そうだ、ボクがまとめた紙が、
ポッケに入ってるよ。
これもつかって。
夜理子:ありがとう。じゃ、行きましょ!
2人:おう!!

私たちは、頼もしき仲間を前に、ひたすら歩いていった。
夜になると、狭いテントの中で寝た。無論、3人で。

翌日、翌々日・・・と経ったけれど、荷物は見つかる気配無い。
そんな日の夕方・・・大きな鷲が、明らかに私のものである
リュックを引っさげて、私たちの前に出没した。
了治:て・・・てめぇ!そのリュックを渡せ!
さもないと・・・
私は、危うく隠しポケットから、非常用のサバイバルナイフを出しそうになった・・・
夜理子:やめて!殺さないで!!
私は、その一言がグサリと突き刺さった。
鷲は、黙り込んだまま、リュックを落とした。
了治:やった!俺のリュックだ・・・・・・
ない!無い!!ナイ!!!
食料と地図が・・・!!
2人:うわぁぁぁぁぁ〜〜!!
3人は、極限の状態に陥った・・・
とにかく、町へは2〜3日はかかるので、
そのままテントを張って、心臓をバクバクさせながら寝た。

数日たった。ろくな食料ももう残っていない・・・
3人は、死にそうな顔をして、歩き続けた・・・
そんなとき、オアシスを発見!!
数樹は、急に元気になって、キラキラ光る池に飛び込んだ。
数樹:ハァ〜〜生き返る・・・
了治:ええい!オレも飛び込むぜ!
そんな2人の勢いに押され、夜理子も荷物をほうって飛び込んだ。
その後は、まぶしい太陽を浴びつつリフレッシュした。
服なんてすぐ乾く。むしろぬれていたほうが涼しい。
そんなこんなで、夜理子の水筒に水をありったけ詰めて、
さらに、オアシスに生っているレモンとライムを
私の空っぽのリュックに、たっぷり詰めた。
そしてまた、私たちは歩き出した。

翌日。予想外のことが起こった・・・
なんと、オアシスの水を飲みすぎて、腹痛を起こしてしまった。
現状が続けば、歩くことでさえ困難になる。
私たちは、仕方なくオアシスのテントにとどまって、
3人ともの回復を待ちながらすごした。
これで、4日間も無駄に過ごしてしまった。
どうにか回復し、もう一度レモンとライムを採ってから
元気よくオアシスを出発した。
数時間歩き続けた。小高い丘の上から、なんと人影が見えた!
その人は、砂に半ば埋もれ倒れている。
私たちは、その人に近寄り、
了治:おーーい!大丈夫かーー!!
数樹:しっかりしてくださーーい!
と叫び続けた。どうやら、老人のようだ。
夜理子は、老人にオアシスの水をかけた。
しかし、意識はない。仕方なく、
私たちは、その老人を背負って町に戻ることにした。

これでまた、3日間無駄に・・・
いいや、無駄にとは呼べなかった。
町の真ん中で、老人が目を覚ました。
夜理子:あっ!目を覚ましたわ!
2人:ほんとか!
老人は、私たちに礼を述べて、こういった。
老人:おお、お前たちがワシを救ってくれたのか・・・
かたじけない。・・・そうじゃ!
ワシの名前はテッソウ・リーズじゃ。
了治:へぇ・・・テッソウ・リーズか・・・
数樹:あなたは日本人ではないですよね?
テッソウ:アフリカ在住じゃ。地元の若い衆には、
「さすらいの手相占い師」と呼ばれておる。
であるからして、名前も「テッソウ」なのじゃ。
夜理子:ってことは、わたしたちの手相も見てくれるの?
テッソウ:ワシを救ってくれたもんじゃから、
そのくらいはお安い御用じゃ。
了治:遅れたけど、オレは杉下 了治っていうんだ。
よろしく!
数樹:ボクは山上 数樹って言います。
夜理子:わたしの名前は窪野 夜理子です。よろしく。
テッソウ:ほう、ロウジ君にカブキ君、ヨイコちゃんか。
3人:ちっがーーう!!
了治(数樹)<夜理子>です!!
テッソウ:すまんすまん・・・年よりは耳が遠くてのぉ・・・
えー・・・あの紫のこぎれいなテントがワシの家じゃ。
早速行こうか。
3人:は、はい・・・

私たちは、テッソウのきらびやかなテントに入った。
外見は小汚いが、中はきらびやかな、不思議なテントだ。
テッソウ:では早速、3人の手相をチェックさせてもらおうか。
私たちの手相から、テッソウがはじき出した答えとは・・・!!

さあ、私たちは、テッソウから意外な答えを受け取った!!
その答えとは・・・
テッソウ:大切なものを取り返しとき、
喜びと悲しみが同時に訪れるであろう・・・
3人は、何のことだろうと思った。
とにかく、テッソウの助言を胸に、
私たちは目的地へ急いだ。
実際、ここから先をあまり詳しくは書きたくなかった。
しかし、ストーリーが進まなくなるため書き記した。

そして、私たちが町を出て1週間・・・
あと少しで、鉱石発掘地点だ。
私たちは、リュックから大きなスコップを取り出し、
万全の体制を整えてから、テントで寝た。
そして翌日。ついに、発掘地点にたどり着いた・・・!!
私と数樹は、喜びを隠せずに叫んだ。
しかし・・・
私たちの喜びもこれまでだった・・・
そう・・・思いも寄らぬ出来事が、私たちを襲ったのであった・・・
私たちは、地図と磁石を駆使し、ついに
発掘地点を突き止めた。
しかし・・・悲劇は、今こそ起こった。
なんと、私たちの前に、以前の大鷲が、子分を連れて現れた。
今回はもう仕方がなかったので、隠し持っていた
サバイバルナイフで、子分の鷲を次々と切りつけた。
また、夜理子は自分のバッグを振り回し、鷲を追い払った。
そう、あくまで、追い払った。
しかし、何も持ってない数樹は、とにかくやられっぱなしだった。
顔には、たくさんの擦り傷を負っていた。
夜理子:数樹君!!大丈夫!?
数樹:あ、あぁ・・・
まだ、子分はたくさんいる。しかし、私も苦戦した。
ナイフで全ての子分を切りつけた後、大鷲が、
どっしりした表情で私の前に姿をあらわした。
そのときだった・・・・・・
私たち3人で、一生懸命力をあわせて戦った。
格闘は何時間も続いた。もう、体力も限界だ・・・
了治:はぁ、はぁ・・・
夜理子:しぶとい・・・鷲ね・・・
数樹は、傷の痛みに、言葉も発せない。
それでも、どうにか立ち上がれた。しかし・・・
鷲の一撃で、私たちは倒れこんだ・・・
了治:はぁ、はぁ・・・もう・・・戦えねぇ!
夜理子:あ・・・あたしも・・・もう・・・ダメ・・・
目が・・・かすんできたわ・・・
数樹は、傷だらけの顔で立ち上がったのだった・・・
そのとき!大鷲の鋭い爪が・・・
数樹の心臓に貫通した・・・!!
それから数時間、私と夜理子は気を失っていた。
気がついたときには・・・
数樹は、もうこの世にはいなかった・・・
了治:おい!数樹!!起きろ!
しかし、返事がない・・・
私は、急に目に涙を浮かべ、のどをからして
了治:数樹ィィィィィ!!!数樹ィィィィィィィ!!!!!
返事はなかった。そんな時、夜理子がやってきて、
夜理子:ちょっとどいて。脈を調べてみるわ・・・
しかし、脈は無かった。
私たちは、急に深刻な顔になった。
そして、鷲の爪が刺さった数樹の体を見て、
私たちは、耐え切れずに泣き出してしまった・・・
私と夜理子は、抱き合ったまま泣き続けた・・・
3日3晩、泣き明かしてしまった・・・
しかし、まだ私は泣き続けていた。
そんな時、夜理子は私を慰めてくれた。
夜理子:もう、なかないで・・・これが・・・
テッソウが言ってた「運命」ってものなのよ・・・
「運命」から逃れられる人間なんて、この世にはいないんだから・・・
それに、わたしたちはドリームハンターでしょ?
夢をあきらめたらドリームハンターとは呼べないわ・・・
私は、なんとか気を取り戻した。
そして、夜理子に最後の頼みをした。
了治:夜理子に、頼みたいことがあるんだけど・・・
夜理子:何?
了治:このリュックを貸すから・・・
数樹の骨をリュックに詰めて、先に日本へ帰ってほしいんだ・・・
夜理子:・・・わかったわ。
わたしの夢は、この砂漠の謎の研究だったわ。
それがかなったんだから、・・・仕方ないわ。
本当は、了治君の手伝いをしてあげたかったのに・・・
了治:いいや、いち早く帰ってくれ。
さあ・・・数樹、オレは絶対夢をあきらめないからな・・・!!
空から・・・見守っていてくれ・・・!!
私は、なみだ目をこすって、数樹の骨をリュックに詰め終えた。
夜理子:それじゃ、わたしは行くわ。
今までありがとう・・・あなたとの思い出、忘れないわ。
とっても・・・楽しい冒険だったわ。
最後に言っておくけど・・・
数樹君の後を追ったりはしないでね。絶対・・・
了治:・・・大丈夫さ!!オレは夢をあきらめないんだ!!
そう、数樹にも誓ったよ!
元気でかえってくれよな〜〜!!
私は、夜理子に手を振りながら、ちょっと悲しいサヨナラをした。
そして、私は、発掘地点を掘り続けた。
2日掘っても、3日掘っても・・・なかなか出てこない。
私は、一瞬挫折しかけた・・・そのとき・・・
あのとき夜理子が言っていたせりふを思い出した。
「夢をあきらめちゃダメ」・・・という。
その言葉を胸に深く刻み、さらに掘り続けた。

翌日。やっとの思いで・・・やっとの思いで・・・
私は、鉱物の発掘に成功したのだ!!!
私は、天に向かって叫んだ。
了治:数樹ーー!!オレは・・・オレは・・・
やったんだーーー!!
あぁ・・・ついに・・・このオレが・・・
私は、思わず涙を浮かべてしまった。
それをぬぐって、私は鉱物を町まで運んだ。

町に着いた。私は、町の人に報告した。
町人:おおーー!やったかーーー!!
私は、またしても・・・
それを止めて、町の人に言った。
了治:リヤカーを1台貸してくれ!
気持ちが通じたのか、町の人は
リヤカーを快く貸してくれた。
また、お土産も持たせてくれた。食べ物だった。
私は、リヤカーで鉱物を運んだ。3日かかった。
帰り道、大きな岩を見たら、何かが彫ってあった・・・
「また会おうね 夜理子」と刻んであった。
私は、その岩に微笑んでから、一心不乱に先を急いだ。
私は、なんとか駅に着いた。
駅からは、リヤカーを列車に結んで走ってもらった。
そして、町に着いた。町で大きなリュックを買い、
鉱物をそれにたっぷりつめて、一人で飛行機に乗った。

そして、飛行機が、日本に着いた。
町では、私たちの帰りを今か今かと待ち受けていた。
帰り際、夜理子が勤めていると言う会社を訪れ、
発掘成功の報告をした。
了治:ガイドの窪野に会いたいのですが。
受付:少々お待ちください。
数分後、夜理子が出てきた。
夜理子:あら、了治君!お久しぶり!!
了治:おお。数樹はちゃんと成仏したかい?
夜理子:あなたの町にいって、葬式はもう済んでるわよ。
了治:そうだ、鉱石の発掘に成功したぞ!
夜理子:やったわねーー!!
了治:やめてくれよ。また目が・・・
まあいいよ。オレは町へ帰るよ。
その前に、数樹に会いに行きたいんだ。
夜理子:わたしの車で送ってあげようか?
了治:ああ、頼む。帰りはあえて成田に止まったんだ。
北海道まで帰るのは大変そうだから、頼むよ。
夜理子:それじゃ、出発しまーす。
私は、およそ半日で町に着いた。
最後に、私たちは住所とアドレスの交換を行った。
そして、私だけが知っている抜け道を使って、
昔肝試しをよくやっていた墓地へ急いだ。
了治:数樹・・・どうして急に死んじまったんだ・・・
数樹の霊:し、死んだ!?
了治:急に死ぬなら、死ぬって言ってから死ねよ!
数樹の霊:ムリだろが!
私には、その声でさえも感じられた。
そして、私は数樹の墓に、鉱物を1つ置いて、
堂々と町長の家を訪れた。

町長:おお!杉下さんではないですか!
了治:ただいま、帰りました。
町長:よくぞやってくれました!
町民の皆様も、あなた方のニュースを聞いて、
帰りを待ってらっしゃったんですぞ!
了治:どうも・・・。
私は、町長に鉱物を預け、さっさと帰ろうとした。
しかし、町長が呼び止め、
町長:早速ですが、町民栄誉賞授与式を行いたいのですが・・・
了治:今ですか?いいですよ。
町長:では町民公舎前にて行います。
私は、町長にじきじきに栄誉賞をいただいた。
私は、今こそ、
了治:終わった・・・全てが終わったんだ・・・
オレは・・・夢をかなえたんだ・・・!!
と、達成感でいっぱいになれた。
その後、町長の車で我が家に着いたとき、
町長:あなた達が冒険に行ってた期間は、
およそ3ヶ月ほどでしたね。
長い冒険、お疲れ様でした。
了治:応援ありがとうございました。
町長:あなたが帰ってくる数日前、東京都に勤めている
窪野夜理子さんという方がうちを訪れて、
冒険に行ってきた山上さんの遺骨を出してくれました。
葬式には、私を含め町民1000人と、わたしも参列しました。
了治:そうか・・・無事に式が挙がったんですか・・・良かった・・・
私は、安堵の気持ちに浸った。
そして、町長は、自分の車で帰った。
私は、3ヶ月ぶりに自分の家に帰った。
あたたかい雰囲気になれた。それから・・・
よほど疲れていたのだろうか、私は布団も敷かずに寝てしまった。
こうして、私の冒険は幕を閉じたのだった。

冒険日記第1部 完

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