クラッシュバンディクー トレインレーサーズ 1st STEAGE


ふぇにーちぇさん作

第13話

横浜駅 京浜東北線、東海道線ホーム

第一回戦のために、クラッシュ達は準備をしていた。クラッシュは機能の柄沢の言葉が気になっていた。

  明日、お前は死ぬ。

意味不明のこの言葉が頭から離れない。まあ、気にしてもしょうがない。何も考えずにいこう。と、開き直っていたとき、

柄沢「クラッシュ君。ちょっといいかな。話があるんだ。」

クラッシュは柄沢についていった。

柄沢「お前が死なないために一つテクニックを教えてやる。俺達走り屋では基本のテクニックだ。その名も複線ドリフト。」
クラッシュ「複線ドリフト?」
柄沢「電車ってのは、前後に2つ台車がある。分かるな。オーバースピードでコーナーに入るときに、思いっきし強いブレーキを掛ける。足元の3つのペダルのうち、コーナーに一番近いペダルを踏む。右コーナーだったら右、左だったら左。真ん中は警笛だから、絶対間違えんなよ。ここまで分かったか?」

クラッシュはとりあえずうなずいた。

柄沢「ペダルを踏んだら、前の台車がペダルを踏んだ方向に動く。つまり、前の台車だけ脱線した状態。恐れず踏み続け、コーナーの内側の線路に台車が引っかかったと思ったら、ペダルを放す。これが一番基本のドリフト。オーケー?」

うなずくクラッシュ。柄沢は説明を続ける。

柄沢「コーナーが終わったら、今度は元の位置に台車が戻るよう、自分の車線の方向のペダルを踏む。台車が元に戻ったら、マスコンをフルノッチで全力で加速。これが複線ドリフトの一連の流れだ。言っとくが、これはお前が勝つために言っているんじゃない。お前が死なないために言っているんだ。それと、品川直前まではこの技は使うな。使うなら、品川から東京まで。分かったな。」

クラッシュはこくりとうなずき、103系の運転台へと向かった。

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