クラッシュバンディクー トレインレーサーズ 1st STEAGE
ふぇにーちぇさん作
第15話
品川駅手前。3両の列車が一気に進入してきた。883、HK100,181系の3両だ。
木場「つぅ・・・車輪のグリップがヘタってきやがった・・・やっぱ181は車重が重いからな。」
松田井「頼むぜHK100!春木、お前のカタキ取ってやる!」
有谷「浮間さん。見ててください。九州はレベルが低いなんて言わせないようにしますよ。」
3両は右コーナーに向けて一気に減速。181が前に出て、HK100と883はその一歩後を走る。
松田井「181のやつ、ミスったな。オーバースピードだ。」
有谷「車輪が空転している。181はクラッシュかな。」
木場「ここからドリフトに持ち込んでみせる!どおりゃぁぁぁぁ!」
181系は何とかドリフトに持ち込むことができた。その内側にいるのは883系。鉄道の場合、ドリフトをすれば内側の車両の進路をほぼ確実にブロックすることが出来る。その結果、181の減速に巻き込まれ、883も大幅に減速。
有谷「くそ!つっかえて前に出れない!この野郎ぉぉぉ!」
松田井のHK100は、一気に一位に躍り出て、差をつけようと思いっきり加速。181と883のドライバーは遅れを取り戻そうと、こちらもフルノッチで加速。そのとき、
有谷「後ろから一両来る・・・嘘だろ!?」
木場「何なんだあの速度は!!」
松田井「あんな速度、いったいどうやって・・・」
緑の閃光となってやってくる列車。そう。クラッシュの103系だ。その時速に驚くことなかれ、時速185キロ!!
木場「突っ込んでくる!オーバースピードだろ!」
有谷「曲がれっこない。馬鹿かあいつ!?」
ガギャァァァァァァ!!
松田井「冗談だろ!曲がりやがった!」
クラッシュが繰り出したのはやはり複線ドリフト!車重に身を任せながらも、すべてを任せるわけではなく、自らのテクニックも掛け合わせた。自分を、車両を、取り巻くすべての者を信じ、逆転に向けて渾身の複線ドリフト。そのパフォーマンスはすべての者を黙らせてしまった。言葉が発せられたのはそれから何分後だろうか。列車が見えなくなって、やっと言葉が発せられた。
?「何じゃこりゃ〜!!俺様チャンよりも鋭いコーナリング!こりゃあたまげた!」
木場「ダメだ。車輪がこんな状態じゃあ相手にならない。」
有谷「完全に・・・負けた・・・」
松田井「追いつけそうにない。あんなスピード、どっから・・・」
一気に一位に躍り出た103はビルの谷間の風となって、そして消えていった。
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