クラッシュバンディクー トレインレーサーズ 2nd STAGE
ふぇにーちぇさん作
第1話
東京でのレース大会から10日。
舞台は変わって九州。
コルテックスとオキサイドの連合チームがここでの大会に出場すると言う話を聞いて、クラッシュ達は大会にエントリーする。
難易度トップクラスの九州での戦いが、今始まる。
ふぇにーちぇ「何だこの前置き。下らねぇ。とりあえずとっとと始めるぞ!鉄道レース九州大会、ここに開幕!!!」
ふぇにーちぇによる言葉で、開会式が始まった。といっても、やはり挨拶だけ済まして、あとは係りの者に任せると言うやり方だ。
サボりすぎなんだよ。コイツ。
早速第一回戦の説明が始まった。
第一回戦
「篠栗線タイムアタック」
自分の力を見せ付けろ!
篠栗線(篠栗〜博多)をただ単に突っ走るだけ。
ただし、侮るなかれ。
単線なので、ドリフトは不可能。タイトなコーナーに、ゴール付近には工事現場。鉄材が落ちてくるかも!?怖ぁ!
上位十二名が、2回戦進出。
浮間「篠栗線か。なかなか難しいところを選ぶな。クラッシュ君。まずはこのバトルに勝つことからだ。いいね。」
クラッシュ「オッケーだぜ。こんなの楽勝〜」
ココ「あんまり勝負を甘く見ないほうがいいわよ。お兄ちゃん。」
浮間「そうだ。今回、特に、要注意人物が居る。分かるか。」
クラッシュ「コルテックスのことだろ。」
ココ「見事に大はずれね。コルテックスは直接は参加しないみたいよ。注意すべきなのは・・・あのバンダナの男ね。」
京急2100系を後ろに、腕を組みながら立っている男が二人居た。バンダナの方は須藤京一。ロンゲの方は岩城清二。
須藤「清二。焦らずに行けよ。大阪でのミスはそれが原因だからな。」
清二「分かってるよ。ま、この中で速そうなやつはいねぇしな。」
浮間「あいつらの事は2回戦で話そう。明日に備えてしっかり休むことが、今は大事だ。」
3人は手配された旅館へ行った。
翌日
篠栗線タイムアタックが始まった。
単線なので、基本的にドリフトが出来ない。しかも、この篠栗線。
タイトなコーナーがかなり多い。タイムを短縮するには、どれだけフルノッチで加速している時間を長くすることが出来るか。
今回はそれがこの1回戦の鍵を握る。
だが、東京大会で優勝し、乱入者までも下してきたクラッシュにとって、こんなものは朝飯前。ブレーキを最小限に抑え、それ以外はマスコンをフルノッチに入れて、右に左に曲がっていくワインディングロードをミス無くクリアしていく。
クラッシュは1回戦は二位でクリアした。一位はあの須藤京一。
一回戦が終わり、二回戦のルール説明が行われる。
鹿児島本線リレーバトル
チームワークを発揮せよ!
鹿児島本線(博多〜折尾〜小倉)を3人までのチームでリレーバトルを行う。先に小倉を通過した方の勝利。
バトンパスについて
バトンパスは、車両と車両の連結器が一瞬でも触れればバトンパス成功と認める。バトンパスは、指定の駅で行い、その駅のホームの長さの範囲でなければ失敗とみなす。
バトンパス地点
3人の場合
第一走者から第二走者 千鳥駅
第二走者から第三走者 折尾駅
2人の場合
第一走者から第二走者 東郷駅
チームは選手同士で決める。それぞれ一回のみ対戦を行って、買ったものが決勝に進出できる。
クラッシュ達はチームを決めるために集まった。しかし千里丘だけは
「俺はチームなんてものは嫌いだ。一人で勝手にやらせてもらう。」
といって、一人でチームの申請に行ってしまった。
浮間「あいつは、昔からああなんだよ。許してやってくれ。で、チームはどうする。」
大鑓「3人ずつでチーム組むんだったら、今5人だから一人足りないな。どーしよ。」
その通りだ。今ここに居るのは、クラッシュ、ココ、浮間、有谷、大鑓の5人だ。3人のチームを作るなら一人足りない。
有谷「誰か一人、余ってないかな。」
ココ「そう都合よく居るわけ・・・あった。」
一人さびしそうに柱に寄り掛かっている女性が居た。クラッシュ好みのナイスバデーな人だ。
クラッシュはその女性の方に走っていき、話しかけた。
クラッシュ「あの、チーム組まないんですか?」
女性「あなたのお名前は?」
クラッシュ「く、クラッシュバンディクーさ。こっちは3人でチーム組むには一人足りないんだ。もしチーム組んでないんだったら、おいらのチームに来ない?」
女性「私なんかでよければ、いいですよ。私、練馬洋子です。よろしく。」
有谷「すげ。あんなナンパみたいな言葉でついて来てくれた。」
これで6人そろった。3人ずつ、2チーム作れる。チームは、息の合いそうなもの同士で組むことにした。
チーム・クラッシュ
クラッシュ、ココ、練馬
チーム・浮間
浮間、有谷、大鑓
その他のチーム
チーム千里丘
千里丘
R200CLUB
元木、帝塚、園田
エンペラー
須藤、岩城
博多スピードスターズ
古賀、吉塚、安西
の合計6チームだ。決勝に進出できるのは3チームのみ。マジでチームワークが鍵を握っている。
対戦の組合せは、くじで決めることになった。箱に入った6個のボールに1〜3の数字が書かれており、同じ数字のチームと対戦する。
クラッシュ「オイラのは2だ。」
浮間「俺は1だ。決勝戦でぶつかる可能性が出てきたな。クラッシュ君。」
須藤「3番だ。清二、何度も言っているが、油断だけは絶対するなよ。」
清二「分かってら。お前の言うとおりにするよ。」
元木「1番だな。コイツは楽勝そうだぜ。」
対戦組合せ
1 チーム浮間VSR200CLUB
2 チームクラッシュVS博多スピードスターズ
3 チーム千里丘VSエンペラー
ふぇにーちぇ「はーい。対戦結果も決まったことなんで、今日のところはここまでです。対戦は明日行いますんで、ヨロシク。・・・ねむぃ」
ふぇにーちぇのテキトー過ぎるスピーチが終わり、それぞれ宿に帰っていった。クラッシュ達も帰ろうとしたが、浮間が呼び止めてきた。
浮間「ちょっといいか。明日のアドバイスのことなんだが、」
クラッシュ「何?」
浮間「明日は鹿児島本線でのバトルなんだが、この路線、かなりの曲者なんだ。今までのやり方では勝てないかもしれないぞ。」
ココ「その路線独特の走り方があるわけ?」
浮間「その通りだ。難しい理屈はナレーターに任せて、ハッキリと言う。この路線は、関東の路線で走っているときよりもブレーキの利きが悪くなる。では、ナレーターさん。どうぞ。」
はぁ!?面倒くせえな。えーっと、つまり、レールの質が関東と九州では違うってことヨ。なぜかって言うとね。九州の路線てのは、貨物列車を本州よりもバンバン走らせるからなんだ。
貨物列車みたいな重い列車は、コーナーで遠心力によって外側のレールを押し広げてしまうからなんだヨ。
そうすると、普通にブレーキを掛けるとコーナーでブレーキの利きが落ちるんだ。
浮間「そういうことだ。今日はもう遅いから、練習は明日にしよう。」
クラッシュ達は一番最後に旅館へ向かった。
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