CRASH RUMBLE OF NEWTANTS


伝説のスーパーロングジャンプさん作

Episode10 Mischief Operations

ニーナ「ふ〜ん・・・成程ねぇ」
コルテックスから事情を聞いたニーナは、彼に冷ややかな視線を送っていた。
コルテックス「とにかく、我々はこれから諸悪の根源を絶ちに向かわねばならない」
どちらかといえば、諸悪の根源はコルテックスではないか。という皆の視線を気にしながら彼は言った。
ニーナ「それなら、アタイのひみつきちを通っていきなよ」
全員「ヒミツキチ・・・?」
一行は校舎の中庭にある森の中へと進んだ。そこでニーナは、ある木の幹を強めに押した。すると、何とその木が移動しその下に地下への入口らしき階段が続いていた。
ニーナ「最近作ったんだ。ここなら外よりは安全よ」

学生はよく人気のない空間をヒミツキチと呼んで、自分達の空間にしようとするものだが、ニーナ達のはかなり手が込んでいた。
その気になれば、この場所に1ヶ月は閉じこもっても生活には困らないように思えた。そんな場所をしばらく進むと・・・
クラッシュ「ぐえ〜〜〜〜〜!!」
突如クラッシュの悲鳴が聞こえ、一行に衝撃が走る。見ると、クラッシュは壁に設置されていたボイラーの蒸気を浴びていた。
ニーナ「あ〜そういえば、アイツがここに色々罠を仕掛けてるから気をつけて」
ニーナは平然と言った。例えば、と言って彼女は机にあったりんごを床に転がした。
すると、そのりんごが絨毯に乗った瞬間上からおもりが降ってきてりんごは汁を飛ばしながら潰れてしまった。これを見てコルテックス達は唖然としている。
トランス「こんなことなら普通の道を行った方がマシランス・・・」
ニーナ「そう?普通に闘うよりは楽だと思うけど」
そう言って奥にいるバットラーを指差した。哀れバットラーは既に罠に引っ掛かったようで両側から丸太に挟まれ身動きがとれずにいた。
コルテックス達「ああ・・・成程」
こうして彼らは罠にかからないように慎重に進みながら、たまに現れるニュータント達をサクサク倒していった。
そしてしばらく奥へ進んでいくと、行き止まりの場所へ辿り着いた。
コルテックス「何だ、行き止まりじゃないかニーナ」
ニーナ「まぁ見てて」
そう言うとニーナは、素早く壁に3か所設置されているボタンを押した。すると、クラッシュ達がいた部屋の床がエレベーターのように上がり始めた。
しばらくして床の動きが止まると、目の前には扉が見えていた。
ニーナ「さぁ、ここから校舎裏に出られるわよ」
コルテックス「成程、こりゃ便利だ」
扉を開けて階段を上ると、確かにそこは校舎裏に繋がっていた。

校舎裏にもやはり大量のニュータントが侵入していたようで、クラッシュ達はひみつきちを出るなりいきなりニュータント達の強襲を受けた。
ニーナ「ウカさん、ちょっと」
ウカウカ「ん?何だ・・・」
ニーナはいきなりウカウカに手を伸ばしてしっかりと掴み、もう片方の手でマグマドンに顔面パンチを喰らわせた。
ウカウカ「待て!ニーナ、貴様何をする気・・・」
ニーナ「ちょっと手伝ってもらうだけですよ〜」
そう言って、マグマドンの頭にウカウカを被せてジャックした。クラッシュ達も次々とニュータント達を倒し、ジャックしていく。
ニーナ操るマグマドンはジャンプした後甲羅を地面に叩きつけるようなボディプレスをして、相手を怯ませる。それに続いて、クラッシュ達がさらに追撃を行う。
すると校舎からミサイルが飛んできて、ニュータント達はさらにダメージを受けた。ワルワルスクールの生徒達が反撃を始めたのだ。
だが、それはクラッシュ達にとって必ずしも都合のいい事とは言い切れなかった。
彼らの放つ攻撃は見境なく飛んでくるため、当然クラッシュ達もこれを避けなくてはならなかった。
ミサイル、爆弾、鉄アレイ、生徒の憎らしい笑い声など色々な物が校舎から降ってくる。それらを掻い潜り、クラッシュ達は第2校庭に辿り着いた。
見ると、その中心に人影のような物が見えた。何とそこにいたのはマリー・バットだった。

マリー「あら、あなた達がハイドを倒したの?」
クラッシュ「・・・ハイドって?」
ココ「ホラ、あの人の皮かぶったロボット」
それを聞いてクラッシュはああ、と納得した表情をして、それから誇らしげに胸を張った。
クラッシュ「えっへん、すごいだろ〜」
マリー「フフ、それなら、この私は倒せるかしら?」
そう言って腰に下げていた鞭を手に取り、何匹ものバットラーを呼んだ。さらに、奥から森の木々を薙ぎ払ってド派手にサソリラが登場した。
マリーはそれに乗り込み、鞭を打ってサソリラを刺激させた。サソリラは興奮状態でクラッシュ達に襲いかかる。
クラッシュ「わっ!あのサソリラ前のより強くなってない?」
ココ「攻撃を受けていると動物の本能でそうなるのよ」
いわゆるアドレナリンと言われるのがその正体である。マリーの鞭は特にそれを刺激しやすいように作られているのだ。
ココ「だからお兄ちゃん、あのサソリラには慎重に・・・」
そんなココの助言をよそにサソリラに1人突っ込んでいくクラッシュ。
ココ「ちょっと聞いてるーーーーー!?」
案の定クラッシュは簡単にサソリラに振り払われてしまった。ココはクラッシュの所まで行こうとするが、何匹ものバットラーに足止めされてしまう。
他の者たちも大量のバットラーでなかなかサソリラの所までたどり着けない。
マリー「どうしたのかしら?まさかここにも届かないんじゃないでしょうね?」
コルテックス「くそ・・・好き放題言ってくれよって・・・」
その時、突如背後にいるバットラーが一気に倒された。
全員「!!?」
パプパプ「間に合ってよかったパプ」
何とサソリラに乗ったパプパプがこちらにやって来たのだ。そのままマリーを乗せたサソリラにまっすぐ向かっていく。
クラッシュ達もパプパプが倒したバットラーをジャックして猛反撃に出た。
マリー「フフフ、闘いはこれからよ」
そう言って鞭でサソリラを叩くと、サソリラはますます攻撃的になった。
パプパプのサソリラとの体力差もじりじりと開いていき、ついにパプパプはサソリラから振り落とされてしまった。それからはマリー側の一方的な攻撃が続く。
クラッシュ「パプパプ!」
クラッシュが間に入りパプパプは何とか危機を避けたが、クラッシュのバットラーも倒されてしまった。
クラッシュ「くっ、どうすれば・・・」
その時、突如ミサイルがサソリラ目がけて飛んできた。サソリラは意表を突かれ、ミサイルが直撃して倒れこんでしまった。
マリー「くっ・・・一体どこから!?」
ブリオ「う、うまくいったようですねぇ」
何と今まで逃げ回っていたブリオが偶然ミサイル砲を見つけて、それを発射させたのだ。
トランス「こっちにもあったランス〜」
リパー・ルー「こっちにもあるヨォ〜ン」
コルテックス「ここにもだ」
計4つのミサイル砲がマリーの方へ向けられていた。手下であるバットラーもほとんどが倒されていた。
マリー「・・・くっ、こうなったら一度引かせてもらうわ」
クラッシュ「おおっと、そうはさせないよ」
その時、マリーの背後から何かが伸びてきてがっしりとマリーの腕を掴んできた。・・・動かない。
とても強い力で絞められているため、身動きがとれなくなってしまっている。ニーナがマリーの腕を掴んでいたのだ。
コルテックス「よし、奴を拘束するんだ」
クラッシュ「ちょっと使わせてもらうよ」
そう言ってマリーが持っていた鞭を取り上げ、それで彼女の体を縛った。

コルテックス「さて、ヘンリーの居場所を教えてもらおうか」
マリー「言っておくけど、あなた達が拷問なんてしてる余裕はないわよ」
コルテックス「この期に及んでまだそんな減らず口を・・・」
ヘンリー「いや、まったくその通りだよ」
全員「?!」
突然、クラッシュ達の前に巨大な映像が現れた。
ヘンリー「これを見たまえ」
そう言うと、何と画面には拘束されたクランチやコルテックス一味が映った。
クラッシュ&ココ「クランチ!?」
コルテックス「・・・これはどういうことだヘンリー」
ヘンリー「貴様達がのんびり冒険している間に捕らえさせてもらった。この者達を助けたくば我々の島に来るがいい」
クラッシュ「のぞむところだ!皆でアイツを倒すぞッ!」
全員「オーーーッ!!」

続く

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