CRASH RUMBLE OF NEWTANTS


伝説のスーパーロングジャンプさん作

Episode13 The Fainal Rumble

クラッシュ達は、ニュータント製造所からヘンリーの城に見事侵入し、コルテックス達と同じく城の頂上を目指していた。
コルテックス達の後を通っているせいか、心なしか敵の数が減っているように思えた。
ココ「コルテックスは先に行ってるのかしら・・・?」
ずんずん先へ進んでいき、とうとう頂上へ続く巨大な階段の前まで辿り着いた。階段を登り切ったクラッシュ達が見た光景は、なかなかに衝撃的だった。
コルテックス達はヘンリーを囲むように立っていて、ヘンリーは膝をついて倒れかけている。
コルテックスはクラッシュ達に気付いたようで、こちらに振り返ると舌打ちをしながら明らかな嫌悪の表情を浮かべた。
コルテックス「もうお前らに用はない。どっか行ってろ」
クラッシュ「ちぇっ、協力してくれって言ったのはコルテックスじゃないか」
ココ「とりあえず、クランチ達を助けてあげなきゃ」
こうして、クラッシュ達はとらわれたクランチ達の錠を外すことにした。
クランチ「ぅ、すまねぇな。何の役にも立てないで・・・」
クラッシュ「仕方ないって!」
そう言いながら勢いよくクランチの錠を外す。他の3人もコルテックスの手下達を拘束していた錠を次々と外していった。
コルテックスは光線銃のパワーを充分に溜め、強力な一撃をヘンリーに放った。
弱ったヘンリーにその攻撃を避けられるはずもなく、ついに彼はその一撃で気絶してしまった。

コルテックス「やった!やったぞ!」
その様子を見たコルテックスは舞い上がるように叫んだ。そして、小走りでヘンリーの目の前まで近づく。そこでコルテックスは急に表情を変えた。
喜びの表情から、企みの表情に変わったように見えたのだが、クラッシュ達はそれに気付いていなかった。
コルテックス「これでやっと、世界征服だ」
小声でそうつぶやくと、何とコルテックスは突然ジャックコントローラーをヘンリーの頭に被せた。
クラッシュ達「!!?」
アクアク「どういうつもりじゃコルテックス!」
コルテックス「フン、こいつが言う事さえ聞けば怖い物はないわい!ワシはこいつを使って世界征服をするのだ!」
アクアク「まったくお前ときたら呆れるわい・・・クラッシュ、奴を懲らしめてやれ」
クラッシュ「ラジャーッ!」
クラッシュは、ヘンリーに乗ったコルテックスに向かって駆けだした。
コルテックス「フハハ、こいつの恐ろしさを知らないな?クラッシュ」
操られたヘンリーはクラッシュにエネルギーボールを放つ。クラッシュはそれを瞬時に避けていった。
負けじとヘンリーも3連エネルギーボールを放っていった。
クラッシュ(うっ、避けられないッ・・・!)
とっさの勘でアクアクを掴み、オーラでガードしようとする。しかし、その攻撃はアクアクのオーラをも撃ち負かしてクラッシュに牙をむいた。
クラッシュ「何ッ!?」
クラッシュは部屋の壁まで吹き飛ばされ、その場に倒れこんでしまった。
コルテックス「ハハハ、どうだ!この力、思い知ったか!」
ココ「そんな・・・アクアクのガードが効かないなんて」
クラッシュは何とか立ちあがってヘンリーに立ち向かうが、ヘンリーの激しい攻撃になかなか間合いを詰める事が出来ない。
コルテックスもなかなかクラッシュに攻撃を当てる事が出来ず、苛立ち始めていた。
コルテックス「ええい、ちょこまかと・・・だったら、これはどうだ!」
そう言ってコルテックスは、ヘンリーを使ってショックウェーブを繰り出した。波動の波がクラッシュに迫ってくる。
クラッシュは足に力を込め、できるだけ高くジャンプしてその波を飛び越えた。同時に、決死の覚悟で一気にヘンリーに迫っていく。
コルテックスは慌ててクラッシュにエネルギーボールを放つようにヘンリーを操作した。
クラッシュはこれを間一髪で避けるとほぼ同時に、ヘンリーに飛び蹴りを喰らわせる。
さらにクラッシュは、間髪いれずに両腕でヘンリーを殴り、続けざまに頭突きを繰り出した。
攻撃の隙を相手に与えてはならない、とはクラッシュも野生の勘で気付いていたのだ。
クラッシュはさらにパンチとキックを繰り返し、ヘンリーを攻撃していく。しかし、ヘンリーはこの攻撃にバリアを張りだしてクラッシュの手を止めてしまった。
クラッシュ(まずいッ!)
ヘンリーはすぐさま左手からエネルギーボールを繰り出したが、いち早くそれに気付いたクラッシュはギリギリで避けて距離をとった。
ヘンリーはさらに攻撃を繰り出していく。クラッシュがその攻撃から逃げ惑っていたその時、突如ヘンリーの背後にパプパプが現れていた。
パプパプは杖を思い切り振り被ってヘンリーに叩きつけた。さらにそこから衝撃波が発生し、ヘンリーにダメージを与える。
クラッシュ「サンキューパプパプ!」
そう言ってすかさず怯んだヘンリーにスピンアタックをした。
ヘンリーはダメージを受けながらも何とか体勢を立て直し、クラッシュに黒いオーラのこもったパンチをしようとした。
しかし、クラッシュはスピンしながら高くジャンプしてこれを避けると、そのままドリルアタックでヘンリーを攻撃した。
その反動で何回かドリルアタックを繰り返す。ヘンリーはそこで突然瞬間移動のように素早く動きだし、クラッシュの後ろに回り込んだ。
クラッシュ「なっ・・・!?」
今度の攻撃は避ける事が出来ず、クラッシュはヘンリーのエネルギーボールをまともに受けてしまった。
クラッシュは何とか立ちあがったが、既に息はかなり上がっている。
コルテックス「よし・・・こいつの扱いにもだいぶ慣れてきたぞ」
そう言った直後、ヘンリーは突然クラッシュの目の前に現れる。クラッシュはまたしても対応できずに、腹に強烈なパンチをもらってしまった。
クラッシュ「ぐぁっ・・・!!」
コルテックス「フハハハハハハ!いい気味だ!それもう一発・・・」
その時、コルテックスの背後にココが迫り、ヘンリーに思い切り回し蹴りを放った。
そのおかげで、ヘンリーのパンチはギリギリでクラッシュの横の壁にそれた。
ココ「お兄ちゃんから、離れて!!」
クラッシュ「・・・いや、これでいいよ。せっかく向こうから来てくれたんだからね!」
クラッシュは笑顔でそう言った後、ヘンリーに思い切り殴りかかった。
パンチ、キック、スピンアタックと次々とコンボを決めてヘンリーを徐々に追い詰めていく。
ヘンリーは再び瞬間移動で回避しようとしたが、即座にクラッシュがヘンリーの腕を掴んで、ヘンリーの動きについていった。
クラッシュ「もう離れないよ!」
微笑みながらそう言って、またヘンリーに攻撃を仕掛ける。そして、ついにヘンリーはクラッシュの攻撃に耐えかねて膝をついてしまった。
クラッシュは、最後にスピンアタックをしてヘンリーに乗ったコルテックスを吹き飛ばした。

コルテックス「ぐっ・・・くそぅ!」
クランチ「クラッシュ!ここにモジョ装置があったぞ!」
クランチがいる方には、確かに巨大なモジョ装置があった。ヘンリーの玉座の奥に隠れて、あまり見えていなかったが、その大きさは目を見張るほどだった。
ココ「きっとヘンリーはあれで力を補充していたのね」
クラッシュ「よ〜し!」
すると、クラッシュは何とアクアクを掴んでヘンリーの頭に被せた。
コルテックス達「!!?」
コルテックス「オイ、待て!何をする気だ!?」
クラッシュ「こんな奴は、こうしてやればいいのさ!」
そう言ってクラッシュはヘンリーを特大モジョ装置まで動かし、何の躊躇もなくその装置に向かって攻撃を繰り出した。
コルテックス「や、やめろオオオオオ!!」
コルテックスが叫ぶも時すでに遅し。ヘンリーの攻撃で特大モジョ装置は壮大な音をたてながら壊れていく。
クラッシュは素早くヘンリーから飛び降りて、遠くからその様子を見つめる。
その直後、特大モジョ装置が大爆発を起こし、ヘンリーはその大爆発に巻き込まれてしまった。
いや、ヘンリーどころかクラッシュ達まで巻き込まれそうな勢いだ。クラッシュ達は慌てて部屋から飛び出した。
コルテックス「やってくれたな・・・このままじゃあの部屋どころか城ごと吹き飛ぶぞ!」
全員「ええええええええええ!?」
驚く間もなく、後ろから爆風が迫ってくる。
全員「うわああああああああ!!」
ヘンリーの巨大な城は、世界中に轟いているのではないかと思うほどの轟音をたてながら瞬く間に崩れていった。

目が覚めると、クラッシュは砂浜にうつ伏せになって横たわっていた。クラッシュは顔についた砂を振り払って辺りを見回す。
そこは見覚えのある光景だった。奥にはジャングルが広がっていて、その手前には見慣れた家が建っている。
先程の爆風で、あの島から運よくクラッシュの住んでいる島まで吹き飛ばされてきたのだ。
よく見ると、砂浜にはココやクランチも横たわっていた。アクアクに至っては、仮面が砂浜に刺さっている。
クラッシュはココ達を起こそうとしたが、その寸前でココ達は起きあがった。
クランチ「これは・・・どういうことだ?」
突然の状況の変化に4人は混乱していた。もしかしたら、今までの出来事は夢だったのではないか、と思ってしまうほどだった。
しかし、4人とも全く同じ夢を見ることがあるものなのだろうか・・・?クラッシュは少し考えてみてから、いや、とすぐに諦めた。
きっと今までの事件は夢じゃない、と信じることにした。自分達はまた、地球の危機を救ったのだ、と。
クラッシュ達は自分の家に向かって歩いていく。すると、クラッシュはある物につまづいて転んでしまった。
クラッシュ「いった〜・・・」
ココ「あらあら」
アクアク「大丈夫か?」
クランチ「何やってんだよ。早く帰ろうぜ」
4人は笑いながら、また歩き出す。砂浜にはモジョ装置の破片が突き刺さっていた。

おしまい



ハイ、というわけでCRASH RUMBLE OF NEWTANTSのお話はこれにて完結とさせていただきます。如何でしたでしょうかね・・・?まぁ、暇つぶし程度にでもなっていれば幸いです。
尚、最初のスレでバトルモードの小説化もするとか書きましたが、あまり面白く書けそうにないので没になりましたw(ぉぃ
何卒ご了承ください。

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