CRASH RUMBLE OF NEWTANTS


伝説のスーパーロングジャンプさん作

Episode8 An Aggression

ココ達は大穴を抜けると、やはり外の草原に出た。周りは森に囲まれていて草原にしては少し狭く感じる。
リパー・ルー「ここはどうやら、基地の反対側のようだねェ〜ン」
すると、奥から何やら人影が見えてきた。それも何匹ものニュータントを連れている。ココ達は警戒して相手に問いかけた。
ココ「誰!?」
ハイド「私はハイド。この基地を潰しに来た」
トランス「何!?ということは、お前はアイツの手下でランスか!」
ハイド「・・・ということは、お前達は敵だな」
そう言うと、地面から謎の液体が湧きだしてハイドを包み込んだ。スラッジだ。後ろにいたニュータント達も殺気だって前に出てくる。
ハイド「ヘンリー様の命により、コルテックスの基地及びその場にいる者全員を排除する」
そう言って、ココにスラッジの腕を伸ばしてくる。ココはそれをバックステップで華麗に避けた。
ココ「あいつは私がやるわ。2人は周りのニュータントをお願い!」
トランス&ルー「分かったでランス(にょ〜ン)!!」
そう言って、リパー・ルーはブレイクスピンでニュータントを蹴散らした後、気絶させたエレクトカゲをジャックした。
エヌ・トランスも勢いよく転がってグリムリーを気絶させてジャックする。2人は順調にニュータントの数を減らしていった。
しかし、エヌ・トランスの背後に突然ハイド操るスラッジが現れる。
スラッジは強烈なアッパーを繰り出し、さらに両腕を組んでエヌ・トランス思い切り振り下ろす。
エヌ・トランスはグリムリーから落ちてしまい、地面に横たわってしまった。ココは急いでエヌ・トランスを助けようとハイドの方に向かう。
トランス「まだまだぁ!」
ここで、彼は右腕をハイドに伸ばし反撃を試みる。しかし、ハイドはスラッジの形を変えていとも簡単にそれを避けた。
ハイドはそのまま横たわったエヌ・トランスに迫る。エヌ・トランスは慌てて起き上るが、ハイドの攻撃には間に合わなかった。
またしてもスラッジのアッパーを喰らってしまう。続けてスラッジは両手を組む。その時、ココが跳んだスラッジの横に着いた。
ハイド(しまった、空中だと身動きがとれない)
すかさずココは飛び蹴りをスラッジに命中させた。スラッジは勢いよく地面に叩きつけられた。
今だ、とばかりにエヌ・トランスがもう1度右腕を伸ばしスラッジに追い打ちをかける。
そして、さらにハイドの頭上に雷が落ちてきた。ニュータント軍団を全滅させたリパー・ルーが加勢したのだ。ハイドは素早くスラッジの身体から飛び出した。
ハイド「ふむ、こいつら、なかなかやるな」
ハイドの言動は淡々としている。彼は何故か右腕をリパー・ルーに向けた。次の瞬間、何とハイドの右手からミサイルが飛んできた。
リパー・ルー「にょっ!?」
ミサイルはリパー・ルーが乗っていたエレクトカゲに命中し、リパー・ルーも吹っ飛ばされてしまった。
エヌ・トランス「アイツ、一体どこからミサイルを出したでランスか?!」
ココ「あなた・・・人間じゃないわね」
ハイド「その通りだ。私はヘンリー様によって作られた。ヘンリー様の命により人間の皮を被っているにすぎない」
ココ「人の皮を被ったロボットってわけね」
ハイドはココの言葉を無視して攻撃をしかけた。素早くココに駆け寄り、鋭いパンチを仕掛けてきた。
ココは空手キックでそれを弾くが、確かにハイドの腕はとても堅く、どうやら本当に鋼鉄でできたロボットであるらしいことが分かる。
ハイド「これ以上お前達に構っている暇はない。速やかに任務を遂行する」
すると、ハイドの体から次々とミサイル砲が現れた。正確には、体のいたる部分がミサイル砲に変わったと言った方がいいだろう。
そして、ハイドの体中からいくつものミサイルが一気に発射された。
ココ(!!ダメだわ、避けられないッ!!)

クラッシュ「あれ?何だろうこの音・・・」
ココ達との合流を図るクラッシュ達には、その爆発音は聞こえていた。嫌な予感がした4人は先へ急ぐ。しかし、クラッシュ達が外に辿り着いた時には既に遅かった。
そこには、爆発で荒れ果てた荒野と地面に伏しているココ達の姿があった。
クラッシュ「!ココッ・・・!!?」
ココ「お兄・・・ちゃん?気をつけて・・・アイツ・・・強い」
すると、クラッシュ達の目の前にハイドが現れた。
ハイド「・・・お前達も、敵か」
クラッシュ「お前がやったのか!許さないぞ!」
クラッシュは一直線にハイドに向かって走っていき、思い切り殴りかかる。ハイドはそれを受け止めようとしたが、クラッシュの怒りの表情に気圧され動きが止まる。
ハイドは少しのけぞったが、すぐに体勢を戻す。それに構わずクラッシュはさらに攻撃を仕掛ける。
ハイド(この私が気圧されるとはな・・・)
そう思いながらも、ハイドは腕からミサイルを発射する。今度はクラッシュの動きが止まる。そして瞬時にしゃがみ込んで間一髪ミサイルを避けた。
しかしそのミサイルの進む先にはブリオがいた。
ブリオ「ひいっ!く、来るなぁ!」
そう言って、ミサイルに光線銃を撃って爆破させた。辺りに漂う黒煙を振り払うと、クラッシュの状況は一変していた。
クラッシュはハイドに首を掴まれ、もがき苦しんでいる。
クラッシュ「くそ・・・よくも・・・ココをッ!」
ハイド「任務を遂行する」
すると、クラッシュは思い切りハイドの顎を蹴りあげた。さらに体を蹴ってクラッシュはハイドの腕から離れる。ハイドも流石に地面に倒れ込んだ。
クラッシュは少しせき込んだが、番犬のような鋭い目つきでハイドを睨み、すぐに勢いよくとびかかった。
ハイドも立ち上がろうとするが、突如体中に電撃が走り動く事が出来ない。
コルテックス「動くな。そこにいろ?」
クラッシュが闘っている間に、後ろに回り込み光線銃のパワーを溜めていたコルテックスによる攻撃だ。
ハイド「く・・・そ」
クラッシュ渾身のキックは、見事にハイドの頭に命中した。その衝撃で、彼の頭部の鍍金が飛び散る。鍍金がはげた部分は、無愛想な金属が露出している。
その時、どこからか迫力のある低い声が聞こえてきた。
???「コルテックスーーーーーー!!」
コルテックス「こ・・・この声は・・・ウカウカ様?」
ウカウカ「何だというのだこの有様は!あれだけ今度は成功するなどとほざいておいてこの体たらく・・・!!」
コルテックス「ウカウカ様、これには深〜い訳が・・・」
ウカウカ「貴様の言い訳はもう聞き飽きたわい!!」
ウカウカの怒りもついに頂点に達したようで、彼のオーラは一層大きくなり、それをコルテックスに放とうとした。
しかし、その寸前でコルテックスの前に浮遊プロジェクターが飛んできた。
それはウカウカの説教の仲裁に一役買ったのだが、その内容はコルテックスの心を更に乱すものだった。空中に映し出された映像には、ニーナがいた。
ニーナ「おじさん大変!ニュータント達がワルワルスクールに攻めてきたわ!早くこっちに来て、一体どういうことか説明して!」
それだけ言って、映像は途絶えた。
コルテックス「ああ、何という事だ!こうなったら、一刻も早くワルワルスクールに向かわねば!」
アクアク「待つのじゃコルテックス!今の闘いで皆憔悴しきっておる。この状況でワルワルスクールに向かうのは危険じゃ」
コルテックス「しかしもう時間はないぞ。ここやワルワルスクールにほぼ同時に侵攻してきたとなれば、じきに奴らは世界中に行き亘る可能性が高い」
厄介なことにコルテックスの発言は的外れではなかった。
ブリオ「あのぉ〜それなら、いくつか私が薬を作ることができますよ。完治は難しい人もいますが、応急処置程度なら可能です〜」
クラッシュ「そうなのか!じゃあ、早くココを治しておくれよ」
ブリオ「分かりました。では、一旦施設に戻りましょう」
コルテックス「・・・できるだけ早くするんだブリオ」
ブリオ「アヒャ、分かりました」
こうしてクラッシュ達はココ達を運び、ブリオの研究所へ急いだ。

その頃、マリー・バットの通信機がとある場所で鳴り響いた。
マリー「あらヘンリー様、そちらから連絡をくださるなんて光栄ですわ。調度今任務が完了した所でございましたのよ」
ヘンリー「お前の任務はそいつをここに連れてくることだ。ここに戻ってくるまでは任務完了とは言えないな」
マリー「・・・申し訳ありません」
ヘンリー「ところで、ハイドの連絡が途絶えた。どうやらあいつにやられたらしい」
マリー「あら・・・それならば、代わりに私が奴らの基地に乗り込みましょうか?」
ヘンリー「いや、その必要はない・・・お前にはワルワルスクールに向かってもらおう」

続く

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