fight&fly


フレインさん作

第3話 〜飛行船〜

「何でお前達がココを始末せねばならんのだ?」
ウカウカは悪質な冗談をかまされたかのような顔で聞いた。
しかしエドウィンの顔は真剣そのものだ。ウカウカでもビビるような、怖いくらいまっすぐな、刺すような視線をこちらに移した。
「そんな細かいことを話している余裕はない。早く行くぞ」
「いくったってどこへいくんd」
「お前の飛行船だ」
コルテックスの問いかけに即答するエドウィン。
「なんで行くのかわからんのに行くわけにはいかn」
「来い」
「は…ハイ…」
エドウィンはいまやにらんでいる。
その目は全員を(タイニー以外)震え上がらせた。
「あと、これを運べ」
そういってエドウィンはおもむろに黒い何かを取り出した。
「な…なんですかこれ」
コルテックスはもうエドウィンに媚び諂い気味だ。
「隕石だ」
それが全員の(タイニー以外)頭に染み込むまでかなりの時間がかかった。
「い…隕石?」
「I…N…S…E…K…I…??」
「話している暇は無い。さっさとやれ」
エドウィンの声は超冷酷冷徹冷静だ。
「タ…タ…イ…ニー、や…やってく…れ…」
もはや死に掛けたホームレスのような声。
ただタイニーはけろっとしていたが。
タイニーはそのデカブツをいとも簡単に持ち上げた。

歯の落ちかけた老人のようなコルテックスを強制的に飛行船のなかに押し込み、船は出航した。
「で、説明してもらおうか?」
ウカウカはかなり鋭い視線をエドウィンに向けた。
エドウィンはそのウカウカの視線が天使様のあたたかい微笑みであったかのように錯覚されるほどの目で言った。
「ココは10年ほど前にアメリカから機密情報を持ち出した。ココは合衆国の脅威になるので始末する」
「なんで10年も前なのにいまさら行動する?」
「計画だ」
エドウィンのシンプルイズベストな回答。
「で、どうするつもりなんです?」
コルテックスが媚び媚びな口調で言う。
エドウィンはその計画を話した。
1分後、全員が(タイニー以外)目を瞠った。

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