狼の死後「異常な日常」


フレインさん作

第1話 〜I want some apples〜

嵐がタスマニア島を直撃して2週間。
それはクラッシュの好きなこと三つを14日間奪ったことを意味する。
昼寝、バカンス、そしてリンゴ。
クラッシュはあと好きなことが2つあり、それはカワイコちゃんとダンスなわけだが、カワイコちゃんがいないのはいつものこと。
結局クラッシュは、最近は家の中で踊り狂っているしかなかった。
でもやっぱり、今一番ほしいのは…リンゴ。
ダンスも飽きた。
とりあえず寝転がる。
だが、頭の中はリンゴ一色なわけで、ココやクランチ、暖炉の火や多雨なの写真など見ていられなく、ましてタウナとの思い出を振り返るなんてできるわけが無かった。
できるわけが無い…のだが。
クラッシュ「だいたいなんでタウナはオイラよりあんなイタチなんかを選んだんだろうね?あんな奴よりオイラの方がずっとずっとずぅぅぅぅっとえらくてカックいいのに…」
「だいたいタウナもコルテックスにエヴォルヴォレイをあびたのか?じゃなかったらあーだこーだ…」
リンゴとタウナは表裏一体のようだ。
クラッシュは暴走するとだいたい〜を連発する。
クランチ「少しは落ち着けよ、クラッシュ。お前もバーベルやるか?そうしたら…」
クラッシュ「うるさいな筋肉坊主!お前自分の力でその筋肉つけたみたいないい方してるけどコルテックスに作られただけだろうが!」
クランチ「んだとこの貧弱坊主!それを言うなっていっとるだろ!?」
クラッシュ「事実だろ!?」
クラッシュは暴走すると頭の回転が速くなる。
ともかく、二人は取っ組み合いの喧嘩を始めた。
そして勝負は一瞬でついた。
クランチ「どうだ、参ったか!今度そういうことをほざきやがったら本当にクラッシュ袋叩きにしてやるぞ!?」
クラッシュ「ゴ…ゴメンナサイ…モウイイマセン…」
クランチ「よし」
クランチはクラッシュを解放した。そのとき、
クラッシュ「なんてこと言うと思ったか!?」
ふいをつかれたクランチはクラッシュの下敷きになった。
クラッシュ「お前自分の体がムキムキだからって利用してんじゃねえ…」
ココ「うるさいわね!静かにしなさい!!」
ココが金槌を投げつける。
クラッシュ「こんなもの投げる必要ないだろ!あたったらどうすんだこれ!」
いいながらクラッシュも金槌を投げつけた。
ココ「きゃ!」
それはココをかすっていき…。
ドカーン!
それはココどこワープマシン次世代型に命中したのだ。
マシンは大破した。
ココ「な…なにすんのよこのドアホ!もうすぐ完成だったのに…」
クラッシュ「うるせえ!んなもんどうでもいいだろ!?」
ココ「聞き捨てならないわ、お兄ちゃん!」
こんどはクラッシュとココが喧嘩を始める。
クランチ「静かにしろ!」
クランチはバーベルを投げつける。
クラッシュ「わ!」
それは二人をかすめ…。
ドンガラガッシャーン!
家に当たったのだ。
家が崩れた。
クラッシュ・ココ「どうしてくれんだよ(のよ)このドアホ!!」
瓦礫に埋もれて二人が同時に叫んだ。
クランチ「元はといえばクラッシュの責任だろ!」
あろうことか責任をクラッシュになすりつける。まあそのとおりだが。
クラッシュ「もういい!アーネストからリンゴ奪ってくる!」
クランチ「おい、この天気で採れるわけ…」
もうクラッシュは姿をくらました。
クランチはため息をつき、瓦礫を掻き分けていった。

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