タスマニア・ウォーズ


第十一章「二つの訪問者(1)―6対3―」

涼太さん作

ジャークの事件から2週間後・・・

【宇宙のどこか(またか!)】
サン:「あの星でいいと?」
グドン(涼太):「ああ。」
テカー:「しかし流石グドンだな。正体をばらさずに様子をみるとは。」
グドン:「そんなことは簡単だ。行くぞ。」

【タスマニア島〜クラッシュの家】
ココ:「ふう!だいぶ町に活気がもどったわね!」
ココは汗をふいて言った。
クランチ:「そうだそうだ。たった2週間で家を建て直すばかりじゃなく、ちゃんとした町を造るとはな。これでこの島も結構にぎやかになるんじゃないか?」
ベイビーT:「そう言えば、アクアクがいなくなってからどれくらい経った?」
クランチ:「2週間ぐらいだろ。」
クランチはビーチパラソルを立てて言う。
ココ:「ホントにアクアクもいいかげんよね!あの日から急にいなくなっちゃって。」
クラッシュ:「べつにいいんじゃないか?“クラッシュの薬を作るのにだいぶつかれた。しばらくの間力をたくわえる。1ヶ月したらまたもどってくる。それまでたんだぞ”って置き手紙あったんだし。」
クラッシュが海から上がってきて言った。
ココ:「そうね!」
クランチ:「よし!準備ができた!ビーチバレーやるぞ!」
クランチがビーチボールをとりだした。
ココ:「ちょっとまって!」
ココは浜辺に向かうクラッシュを引き留めて、背中にはフライパン、腰には3キロぐらいある塩をつけた。
クラッシュ:「オイオイオイオイ、これなんだよっていうか動きにくいぞ。」
ココ:「だってお兄ちゃん、SPAの力持続してるんだから本気だされたらすぐに負けちゃうもん。動きにくいなら、ズボンの中にリンゴバズーカと一緒に入れればいいじゃん。」
クラッシュ:「んが・・そうだな。んじゃやるぞ〜!!」

【大気圏】
グドン:「あと何秒だ?」
ウァング:「え〜と、30,29,28・・」

【クラッシュの家付近】
クラッシュ:「おりゃ〜『SPAスーパーアタック!!』」
クラッシュの放ったスパイクは、ず〜っと向こうの海に飛んでいった。
クランチ:「おいおい・・」
ポーラ:「塩増やした方がいいんじゃない?」
ココ:「そうみたいね。」
ココがクラッシュの塩を増やそうとしたとき、プーラがへんなものを見つけた。
プーラ:「あれなに?」
クラッシュ:「ん?」
クラッシュたちはすぐにプーラが見つめている方向を見た。
ココ:「隕石?」
クランチ:「にしては変な形だな・・・」

【タスマニア島上空】
サン:「大気圏ば抜けたったい!」
エデス:「地上にぶつかる、宇宙船を鋼鉄化しろ。」
ウァング:「OK!」

【クラッシュの家付近】
ベイビーT:「ねえ、あれ隕石じゃなくて宇宙船みたいだけど・・」
クラッシュ:「て、いうか・・・あれ、確実にこっち向かってるよ・・・!」

ごおぉ〜〜〜〜〜〜〜!!!

クラッシュ:「ぶつかる〜〜!!!」
ポーラ&プーラ&ベイビーT:「ぎゃあああぁぁぁぁあぁあぁ!!!」

「ズドォォォォォォン!!」

クラッシュ:「お〜い、無事か〜?」
クラッシュが起きあがった。
ココ:「もう!なにがおきたのよ!」
ココは頭をおさえていった。
砂煙が晴れていく・・・。
クランチ:「あれだ!あれがふってきたんだ!」
クランチの指さす方を見ると、普通の家ぐらいの大きさの宇宙船があった。
ココ:「なに・・?これ・・・」
ココが宇宙船をみていると、宇宙船のドアが開いて人がでてきた。
出てきた人は見覚えがある者だった。
クラッシュ:「・・・・涼太・・・!?」
グドン:「・・・・・」
クラッシュ:「おまえ!涼太だな!?」
ココ&クランチ:「え!?」
グドン:「『稲光』」
グドン(涼太)が剣を抜いてとなえると、まぶしい光が出て何も見えなくなった。

しばらくして見えるようになると、宇宙船とグドン(涼太)の姿は消えていた。

【タスマニアのどこか・・・】
サン:「どぎゃんした?」
グドン:「前話したクラッシュに偶然会ってしまった。」
ウァング:「面倒なことになりそうだな。」
グドン:「だが、気にすることは無い。作戦通りにいくぞ。」

【クラッシュの家】
ココ:「じゃあ、あの無愛想剣士をみたわけ!?!」
クラッシュ:「ああ。」
クランチ:「おいおい、ちょっと待て。あれ宇宙船だったろ!?あいつは違う星のヤツなのか?」
クラッシュ:「たぶんな・・・それも、だいぶ文明が発達している・・・」
クラッシュが話していると、テレビに最新の映像が流れた。

テレビ:「ただいま入った情報ですと、タスマニア町を5人の侵入者が襲っているとのことです。こちらがその映像です。」
そこに流れた映像にグドン(涼太)の姿が映った。
クラッシュ:「涼太!?」
ココ:「どういうこと!?」
全員立ち上がった。
クランチ:「わからねえ、とにかく行ってみよう!」
ココ:「ええ!ポーラ!プーラ!ベイビーT!頼むわよ!」
三匹:「OK!」

【タスマニア横町】
テカー:「こんなことしてもすぐに直されると思うんだけど・・・。」
テカーというやつが家の壁を蹴り壊しながら言った。
サン:「そんなこといわんでもよか!わたしもわかっとると!」
グドン:「少しでも楽にするためだ。あの人の考えた作戦でもあるからな。」
ウァング:「はやいとこ壊そうぜ!映像みた正義感の強いやつらが止めにくるかもしれね〜ぞ!」
エデス:「来たとしても我々を止められるかわからんがな。」

クラッシュ:「おい!おまえらァ!!!」
クラッシュ達が五人のところに走る。
グドン:「!!・・・来たか。」
クラッシュ:「おいっ!涼太!なんでお前がこんなことしてるんだよ!お前、俺たちの仲間だろ!?」
クラッシュは思いっきり叫んだ。
しかし、グドン(涼太)はそんな言葉をわらってはらいとばして言った。
グドン:「?・・仲間?俺は一度もお前らのこと「仲間」とはいってないぞ。嘘だと思ったら今までのぶん読み返してみろ。」
クランチ:「(はあ?なにいってんだこいつ)お前、俺たちと一緒に戦ったじゃないか!協力してたじゃないか!」
グドン:「協力などしていない。俺はただ、お前らを利用していただけだ。」
クラッシュ達:「!!!!」
クラッシュ:「ざけんなァ!!!!」
クラッシュは今のことばにキレてグドンに「気でつくりだした剣」を振り下ろした。
しかし、グドンは素早くよけ、クラッシュを殴り飛ばした。
グドン:「それともう一つ、俺の名前は「涼太」ではなく「グドン」だ。」
クラッシュ:「なんだと・・!」
グドン:「さてと・・・本当は全力でつぶすところだが・・・こっちもこっちでいろいろと事情があってな・・・しょうがないから3人でお相手しよう。」
クランチ:「3人だと!?」
グドン:「サン!テカー!やるぞ。ウァングとエデスは作戦を続けてくれ。すぐに終わらせる。」
ウァング&エデス:「了解。」

【コルテックス城(再製後)】
コルテックス:「エヌ・ジン!エヌ・ジン!わしが造ったロボットのエネルギー注入は済んだのか!?」
エヌ・ジン:「もうすぐ済みそうでございます。」
コルテックス:「それならタイニー・タイガーとディンゴダイルを呼び出せ!注入でき次第出発するぞ!」

【タスマニア横町】
グドン:「早めに終わってくれよ。我々は忙しいのだからな。」
グドンは剣を鞘から出した。後ろの二人も構える。
グドン:「サンは彼奴、クラッシュの妹をやれ。テカーは後ろのペット3匹やってくれ。おれは男二人をやる。」
サン:「よかよ。」
テカー:「ったく・・・あんなチビどもに俺の力は使いたくないんだがな。」
テカーは言い終わると、5人に分身した。
ポーラ&プーラ:「!?!」
テカー(本物):「言っておくが俺の分身は普通とは違うぞ。」
ポーラ:「簡単だ!本物以外臭いが無い!臭いがあるヤツだけよければいい!」
ポーラは走ってテカー(本物)に攻撃しおうとしたが、突然横から蹴り飛ばされた。
ポーラは壊された家の壁にぶつかったがすぐに体勢をたてなおした。
ポーラ:「なんだ?こいつ・・・!」
テカー:「普通とは違うとはこういうことだ。偽者の攻撃も当たる。それに加え、本物と極限まで似せることもできる。今、お前が臭いでかぎ分けたが俺と分身を同じ臭いにすることもできる。」
ベイビーT:「ちょいとヤバイかも・・・」

ココ:「喰らいなさい!」
ココは空手キックでサンに攻撃した。
サン:「おそかね!」
しかし足を捕まれ、倒された。
サン:「あんたの攻撃速いけど攻撃ば返すの、わたしの得意技ったい!」
ココはすぐに起きあがった。
ココ:(なに?あの人・・動きが速い・・・!)
サン:「わたし合気道やっとるけん。攻撃ば返すのは基本ったい。つっこむヤツには負ける気なか!」
サンは走ってココをもう一度投げ倒した。
クラッシュ:「ココ!」
グドン:「よそ見してる暇あんのかよ・・」
グドンは隙をねらってクラッシュを軽く斬った。
そこにクランチがボディーブローで攻撃するが簡単にかわされ反撃された。
クラッシュ:「くそぉ!リンゴバズーカ!・・・・ってリンゴが無い!」
クランチ:(こいつ・・大事な時にまたかよ・・・)
クラッシュはリンゴバズーカをしまって、スピンアタックで攻撃したがこれもかわされた。
クラッシュ:(なんだ?体が重い・・!!)
グドン:「どうした・・・ずいぶんと動きが鈍いじゃないか。」
グドンはそう言ってさっきと同じ所を斬った。

ベイビーT:「ファイヤーブレス!」
ベイビーTは口から炎を吐いて攻撃したがよけられ、本物と偽物の5人に同時に蹴り飛ばされ遠くの家に激突した。
プーラ:「これが本物か!?」
プーラは一体にすごいスピードで突進した。だがそれは分身でただ遠くに吹き飛んだだけだった。
テカー:「見極めるのは不可能だ。」
テカー(本物&偽者)はポーラとプーラを高く蹴り上げて落ちてきた所をかかと落としでこうげきした。

クラッシュ:「ポーラ、プーラ・・・」
グドン:「・・・・」
クラッシュは走ってグドンにスピンアタックで攻撃したが、やはり体がうまく動かず、逆に攻撃され倒れた。
クラッシュ:(なんだこいつら・・・強すぎる・・・)
グドン:「貴様ら、わからないのか?人数は多ければ有利だが不利でもある。」
クラッシュ達:「はぁ?」
サン:「人数多けばその分仲間気にするったい。」
テカー:「そうすれば動きが鈍くなり、よけられなくなる。」
グドン:「仲間が絶対負けないという自信があれば関係ないことだがな。」
グドンは言い終わると素早く動きクラッシュを殴り上げた。
するとそこにテカーが飛んできてクラッシュをさらに高く遠くに蹴り飛ばした。
ココ:「お兄ちゃん!!」
ココ達は上を見上げた。
グドン:「大丈夫だ。あいつはあれくらいじゃ死なない。あいつの場合ならな。」
グドンはこんどはココを殴り上げた。
するとまた、テカーが落下中のココを遠くに蹴り飛ばした。
プーラ:「ココちゃん!」
ポーラとプーラはすぐにココが飛んで行った方に猛スピードで走っていった。
クランチ:「てめえらァ!」
グドン:「なんだ?お前もやられたいのか?」
クランチ:「な、」
グドン:「お前達に出会ったときに俺たちの目的はお前達を分離することに決めた。かたまっていると面倒だからな。もうこれ以上分離する必要はない。じゃあな。」
クランチ:「おい待てよ!」
クランチが叫ぶとグドン達はもういなかった。
クランチ:「・・・やばいぞ・・・早くさがさね〜と・・・」
コルテックス:「ガッハハハハハ!!!」
クランチ:「!?」
クランチが振り向くとコルテックスとタイニーがたっていた。
クランチ:「コルテックス!?」

【タスマニア西部(クラッシュ)】
クラッシュ:「ぁぁあああぁぁぁああぁああああああああ!!!
「ボフゥン!!!」

クラッシュ:「う・・・いててて・・・下が砂浜だったからよかった。あんにゃろ〜!思いっきりけりやがって・・・。」
クラッシュは起きあがって辺りをみまわした。
クラッシュ:「ここは・・・右は海、左は湖・・・タスマニア西部かな?」

「ヒュゥゥゥゥゥゥ・・・・」

クラッシュ:「なんだ!?」
クラッシュは空を見ると大きな宇宙船が降りてきた。
クラッシュ:「んじゃありゃあ!?」
クラッシュが呆然と見てると宇宙船は海に着水して小さなドアが開いた。
クラッシュ:「なんか出てきぞ?・・・ひと・・だよな・・・だれだ?」

【タスマニアのどこか・・・・】
グドン:「さて、今レーダーに映ったのだが、ギアンの宇宙船がこの星に来たみたいだ。」
テカー:「そいつはちょいと面倒だな。あいつの宇宙船は見えないから。」
グドン:「ああ。だが、部下の六大特殊部隊が手下である可能性が高い。俺は奴の宇宙船を探し、潜入する。」
ウァング:「ヘマするなよ。」
グドン:「わかってるよ。サン!」
サン:「なんね?」
グドン:「おまえは仙大古墳と言う所にいってくれ。やつらはおそらく何人かそこに向かわせるだろう。」
サン:「ジャークば倒した所と?よかよ。」
エデス:「俺達はそこら辺でうろうろするか。奴らが出てきたら始末すればいいからな。」
グドン:「そうしといてくれ。」

【タスマニア西部(クラッシュ)】
宇宙船から一人出てくる。
クラッシュ:(敵か?)
クラッシュは岩陰に隠れて様子をみた。
????:「ここがジャーク様を倒した者がいる島か・・・」
クラッシュ:(ジャーク!?)
????:「ふ・・・しかしここはショボイ島だな。のどかな村・・溶岩流の洞窟にトーテムポール!」
クラッシュ:(どっかできいたセリフ・・クラッシュ5参照)
????:「さてと、このダサイ島をぶっ壊すか。」
クラッシュ:「(なんだと!?)ちょっとまてコラァ!!!」
????:「!?なにやつ!」
クラッシュ:「てめーこそ何者だ!!この島は好きにさせね〜ぞ!」

【タスマニア横町(クランチ&ベイビーT)】
クランチ:「おラァ!ハゲハゲ星人ハゲツルピッカマン!何しにきやがった!」
コルテックス:「うるさ〜い!わしがここに来たのは・・・・ん?あのクソ生意気バンディクーはどこだ?」
クランチ:「あいつなら蹴り飛ばされた。」
コルテックス:「蹴り飛ばされた!?プッ!それは気の毒に。わしがここにきたのは・・・こいつを紹介したいからだ!こい!マーシャ!」
コルテックスが言うと後ろからクラッシュぐらいの身長の人(?)が出てきた。
マーシャ:「なんだぁ?おれが潰していいのは二匹だけかよ・・・。」

【タスマニア西部(クラッシュ)】
????:「私がだれかだと?よかろう、教えてやる私は水特殊部隊隊長すべてを押し流す激流の化身ウォール!!
クラッシュ:「ウォール?水特殊部隊?てか、自己紹介長いよ。いちいち呼び名なんてきまってるのかよ・・・・それより、お前ら何者だ!あのでっかい宇宙船はなんだ!?」
ウォール:「きさま!あれが見えるのか!?」
ウォールが驚いた顔をして一歩さがった。
クラッシュ:「意味不明。普通にみえるよ。」

一行あけて
【タスマニア北部〜仙大古墳(ココ&ポーラ&プーラ)】
ココ:「う・・・いたたた・・・」
ココが目を覚ました。
ポーラ:「あ!ココちゃん!」
ココ:「あれ?ポーラにプーラ・・・どうしてここにいるの?ていうかここどこ?」
ココは辺りを見回して聞いた。
プーラ:「ココちゃん、あいつに蹴り飛ばされたから私たちここまで追って来て受け止めたのはよかったんだけど、その後にこの穴におちちゃって・・・。ここはジャークと戦った仙大古墳の地下基地!入り口だけどね。」
それを聞くとココはすぐに立ち上がって外に出ようとした。
ポーラ:「どこいくの!?」
ココ:「どこって、お兄ちゃん探しによ!あの人たち強かったわ。全員でかからないと勝てないぐらいに・・・それにあと二人いたのよ!早く全員探して倒さないと!」
ココはポーラとプーラを引っぱりだしてクラッシュを探そうと外に出た。
サン:「おお、だれか入っとったか。」
ココ&ポーラ&プーラ:「!?!」
ココ達の目の前に女の人が立っていた。それはさっきココと戦ったサンという人だった。
サン:「あれ?なんであんたらがここいると?」
ココ:「そっちの仲間に蹴り飛ばされたの!」
サン:「それはしっとると。よ〜いきとったな。そんじゃ、ここでつぶしトコか。」
ココ:「ちょっとまって!」
ココが大声で止めた。
サン:「な、なんね?」
ココ:「戦うのはいいけど、これだけは答えてよ。あなたたち、何しにここにきたの!?ただ征服しにきたわけじゃないでしょ!それはなんのため!?」
サン:「・・・・全宇宙のため。」
サンが下を向いて答える。
ポーラ:「!?」
ココ:「どういうこと!?」

第十二章につづく・・・。

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