クラッシュ・バンドィクー


たクラッシュさん作

最終話〜オーストラリア・バンド・コンテスト(A・B・C)〜

AM6:30〜
アクアク:・・・諸君、おはよう。元気か?
みんな:元気ですよ〜!!
アクアク:そりゃよかった。今日は戦いの日、ABCの本番じゃ!!
コルテックス・バンド、KURA、そして多のありとあらゆるバンド、
総計6000組の中から、ワシらが地球の運命をかけて選ばれなければならんぞ!!!
タイニー:タイニー、わかんない・・・
ディンゴ:ズコ!
ココ:まあまあ・・・それより、もう出発しましょう?
アクアク:あぁ・・・ワシらの出番は、エントリーした6000組の中からオーディションで選ばれた
100組の中では・・・96番目じゃ。
そして、87番目がコルテックス・バンドで、ラストがKURAか・・・
クラッシュ:時間は?
アクアク:閉会予定時刻はPM9:00じゃ。だから、PM7:00ごろになりそうじゃな。
クランチ:じゃ午前中は暇か?
アクアク:そうじゃ、午前中は・・・・・・・・・・・・
そうじゃ!!午前中は、ワシが会場を探る。
諸君は決して目立つ行動をせず、控え室でじーーっとしておるのじゃ。
クラッシュ:飯はどーすんだ?
アクアク:ワシが買ってきてやる。
ナレーター:かれこれ1時間、コルテックス城のロビーで作戦会議を行い、いざ出発した。
楽器は事前にABC関係の業者に連絡をつけ、今頃はすでに楽屋の中であろう。

(ブゥゥーーーーン・・・(バスの中)
クラッシュ:・・・・・・・・・ついに今日か。
ココ:そうよ。今までやってきた、培ってきた成果を出し切るのよ!
ピンストライプ:そして、我々がパワーストーンを勝ち取り・・・
プーラ:コルテックスの野望を止める・・・というわけニャン。
オキサイド(「タスマニア運行」運転手):えー、間もなくタスマニア・セントラルホールに到着いたしまーす。
ココ:さ、降りましょ。
ナレーター:颯爽とバスを降り、鉢合わせたのは・・・
KURA:あれ、皆さん。お久しぶりですね。
ココ:あなた、KURAじゃない?
KURA:ぼくの吹き語りを甘く見てはなりませんよ。
クランチ:こっちのチームワークもなめんなよ!
ポーラ:こっちにはハンパねぇ努力と成果の塊があるわん!
エヌトロピー:まあまあユーたち、そんなにクォーラルしちゃって、
まったくチルドレンねぇ〜。
エヌジン:ほっといて欲しいなり・・・
ナレーター:その後、ABCの開会を告げるファンファーレが演奏された。
MC:さあ!皆さん!!ABCの幕開けでぇぇす!!!
このたびMCを勤めさせていただきます、ビスカントです。
クラッシュ:アイツ、近頃調子に乗ってきたな・・・
MC:それでは、説明をさせていただきましょう。
〜ABCの仕組み〜
6000組のエントリーの中から、事前オーディションで100組の代表は、
本日この会場でもってフルパフォーマンスを行う。
本日お越しくださった、ウカウカ氏を筆頭とする5名の審査員は、
それぞれ20点の持ち点があります。
審査員は、パフォーマンスに対し点数をつけます。
5名の点数の合計がそのまま結果となり、優勝者には・・・
クラッシュ:フアァァァァ〜〜〜〜〜ア。(地響きのするほどの欠伸)
MC:そこ、静かにしてくれたまえ!説明中じゃないか!
クラッシュ:すんません。
MC:まぁ・・・というわけで説明は終わりです。
それでは、ウカウカ審査員長、ほか4名の審査員の皆様、ステージへどうぞ!!
(ゾロゾロゾロゾロ・・・)審査員が、重々しくステージへと上がってきた。
ウカウカ:えー、このたび審査員長に選ばれました、ウカウカです。
ビリビリ研究員:審査員のビリビリです。
ボワボワ作業員:同じく、ボワボワです。
ドカドカ作業員:わたしはドカドカです。
円盤研究員:ふょ〜〜ん、円盤研究員デ〜〜ス。
コルテックス:・・・・・・大丈夫かな、こいつらで。ぼそぼそ・・・
MC:審査員の皆様には、厳粛であり厳正な評価をいただきたいと思います。
これで、開会式を終わり、1組目のパフォーマンスを開始したいと思います。
クラッシュ:Zzz・・・
クランチ:ぉぃ!寝るの早すぎるだろっ!!
ナレーター:そして、数分の準備を経て、1組目のバンドが満を持して登場した。
MC:さあ、本日1組目のバンドは・・・
NO36、「クチバシ交響曲」ザ・チッカーズ!!
チック:どうも!リーダーのチックです!
ワタシは、相方のスチューとともに、クチバシを使って演奏します。
MC:では、ザ・チッカーズの皆さん、お願いします!
チック:1,2,3・・・(演奏中)
ナレーター:・・・とまあこんな感じに、次の組が次々と回ってきて、
10分程度のパフォーマンスをそれぞれやるわけなのだが・・・
PM6:35〜
MC:さあ!!次のバンドは、今回の1番の優勝候補者でもあります、
NO5201、「地獄から来たロックバンド」コルテックス・バンドです!!!
観客:ワーワーワーワー
ディニス:エー、ワタクシ、ばんどりーだーノ「ディニス」デス。
MC:こちら、ロボットから人間まで、人種無視のマルチバンドとして期待がかかっております。
では、お願いします!
ナレーター:ここで、指揮者のコルテックスが登場。
観客:ワーワーワー
観客:がんばれー!ナイスヘアー!!イケてるぅ〜っ!!!
コルテックス:・・・・・・・・・1,2,3,4・・・(演奏中)
MC:ありがとうございました!これは、かなりの高得点をマークしたと思われます!!
ココ:さあ、あと少しでわたしたちの出番よ。
エヌトロピー:アイアンダスタンド。(わかってます。)
MC:さあどんどん行きますよ!!次また個性的なバンド(?)
NO5278「ナチュラルポップミュージック」ザ・原住民ズ!!
観客:ワーワーワーワー
パプパプ:パプパプ、指揮者のパプパプだパプ。
リアナ:どうも!原住民のリアナです!
(※原住民のリアナについての版権は、ウォンバット様に属します。)
原住民:島、守るために、パワーストーン、要る。だから、出た。
MC:はい、こういう目標を持って参加するのに越した事はありませんね〜。
では、お願いします!
パプパプ:行くパプ!!ΡЭ∝⊥∽≡@√!!
原住民:Ρ@√!!(民族語)
(演奏中・・・)
ナレーター:そして、ついに・・・次は「クラッシュ・バンドィクー」の出番だ。
MC:さあ!!もうほとんどのパフォーマンスが終わり、祭りの後を感じさせて参りました・・・
しかぁし!!ここでとんでもない刺客が現れる予感が!!!
それでは、NO5832「世界のヒーロー大集合」クラッシュ・バンドィクーですっ!!
観客:ワーワーワーワー
ココ:(そういえば・・・アクアクはどこへ??アクアクが居ないと・・・
誰が指揮すればいいのよ・・・???)
MC:あの、ココさん・・・どうかなさいまして?
ココ:あぁ、いえ・・・別に何もしてませんわ。
(こうなったら詰まるまでスピーチを伸ばすわ・・・)

そのころ、当のアクアクは・・・
アクアク:くっ・・・出番が終わったあとのコルテックス・バンドの楽屋を偵察してたら捕まってしもうた・・・
今アヤツらは居ないが・・・どうすれば・・・・・・ふんぬっ!!
ココ:えーー・・・メンバーのクラッシュ・バンディクーは世界を10回以上救ったスーパーヒーローで・・・
観客:オーオーオーオー
ココ:ドラムズのタイニータイガーはマッチョに改造され・・・
観客:えーー!?かわいそーーー!!!

アクアク:こうなったら、ミラクル・ワーーーーーーープ!!!!!
(ギギギッギッギッッギッ・・・・・・スポッ!!)
アクアク:ぜぇぜぇ・・・やっと抜け出せた・・・
早いとこ・・・ステージへ向かわねば・・・・・・

ココ:えーー・・・それが・・・・・・そのとおりで・・・
MC:あのぉ・・・もう5分経ってますけど?
そろそろパフォーマンスのほうを・・・
ココ:あ、すいません・・・
アクアク:すまん!!遅くなった!!!ぜぇぜぇ・・・
客席のコルテックス:なぬっ!?どうやってあの牢屋から・・・
アクアク:観客の諸君、待たせて済まぬ。では・・・1,2,3,4・・・
ナレーター:アクアクの力が薄れ、思ったように演奏ができなくなっている。
それでも、今までやってきたこと、信じてきた仲間を思いながら・・・
自分に今できる限りの演奏を続けた。
アクアク:これで・・・・・・おしまいじゃ・・・(カクッ)
ココ:どうも、ありがとうございました〜!!(そそくさ)
MC:おおお、これは!!観客の大半が感涙を!!!

アクアク:うーん、うーーん・・・・・・
ココ:アクアクさん!大丈夫!?
クランチ:心配するな、アクアク!もうステージは終わったんだぜ!!
いっしょにやってきたコイツらのこと、あんたのこと・・・
想いながら演奏したんだぜ。
ポーラ:プーラ、協力して・・・
プーラ:うん。
ポーラ:ボクたちがベッドになってあげるわん!
アクアク:かたじけ・・・ない・・・・・・
ナレーター:アクアクは体力が尽きたので、別室で寝かせる事にした。
メンバーは、引き続き残りわずかなバンドを鑑賞していた。
MC:さあ、次はNO5903「夢と現実の放浪者」ハザマ・スイッチのお2人です!!
観客:ワーワーワーワー
メンバー:えー、ボクがリーダーの風間です。
ボクはボーカルとギターを、相方の字間(あざま)はコーラス、ボーカルをやらせていただきます。
MC:はい、タスマニア街で注目のフォークデュオ、ハザマ・スイッチの絶妙なハモりには大きな期待がかかっております!では、どうぞ。
(演奏中・・・)
クラッシュ:はぁ・・・疲れた・・・
ピンストライプ:アクアクの痛みを分かち合っている証だな・・・
リパールー:?(安定剤100錠飲んだおかげで1日中大人しかった。)
ココ:まあまあ、お疲れ様。あとは結果にかけるわ・・・
ナレーター:残りの3組のパフォーマンスが終わり、いよいよトリを飾る、
KURAの登場だ。
MC:最後は、元コルテックス・バンドリーダー、KURAです!!!
観客(主に女性客):キャーキャーワーワー
KURA:ぼくはKURAです。2週間前にコルテックス・バンドを裏切ってしまい、悪いヤツでした。
しかしこのまま黙ってはいられず、ぼくだけがソロ・エントリーしたということです。
今から、フルートの吹き語りをさせていただきます。
観客(主に男性客):できんのかよー!がんばれよー!!
MC:はい、斬新なスタイルに期待しましょう!ではお願いします。
(演奏中・・・)
MC:か、感動しましたぁ!フルートをただ吹いているだけだったのに
あたかも私たちに話しかけているようなサウンド!最高!!
ありがとうございました!これで全100組終了しました!!!
あと30分で閉会式が行われます。
ナレーター:さあ、世界の運命やいかに・・・・・・!?
MC:さあ!長らくお待たせいたしました、閉会式です。
まずは、審査員長のウカウカ氏にインタビューをいただきましょう。
ウカウカ:えー、どうも、ウカウカです。
すばらしいパフォーマンスを楽しませていただきました。
MC:中でもすばらしかったバンドはありますか?
ウカウカ:やはりコルテックス・バンドですかね。
コルテックス:(よっしゃ!ワイロ渡した甲斐があったぜ。)
ウカウカ:そんでもってもう1つすばらしかったのが、
「クラッシュ・バンドィクー」でしたね。
コルテックス:な、何ぃぃっ!?ワイロを渡したのを条件に、
クラッシュ・バンドィクーの点数だけは下げろと、言ったはずなのにぃぃっ!!
会場中の人:ざわざわざわ・・・
ウカウカ:お前は、コルテックスだな!
ワイロと思しき札束ならとっくにお前の部屋に返してあるぞ。
そのような手で優勝商品を勝ち取ろうなど、甘いのだ!!
KURA:やはり、そうだったのですね・・・前から怪しいと想っていましたよ。
アタックス:ボクたちをそうやって利用するなんて・・・
大鴨:許せないグワッ!
ALTO:でーーすねーー!!
ディニス:失望デス。
陽炎:オレは今まで何をやっていたのだ・・・?
アイクラ:わての名にかけて許しまへんで!!
BANTR:マトモにバンド活動をやってきた俺たちのことも考えろYO!
月光:ミーの人気も下がったアルよ!
ストラ:拙者に叩かれてるドラムの気分になってみるか?
コルテックス:うぅ・・・・・・ひぃぃ〜〜〜っ!!!
ナレーター:そして、バンドメンバーに総にらみを食らったコルテックスは、
恐怖の余りホールを飛び出した。
MC:あれ・・・?今のはなんだったのでしょうか・・・??
ウカウカ:MCさん、「コルテックス・バンド」は失格じゃ。
裏方にも伝えておいて欲しい。
MC:了解しました。では・・・99組の中から、まず部門別賞を発表します!!
ナレーター:さあ、運命の瞬間がやってきた・・・!
まず、「サウンド賞」です!!こちらに選ばれた3組は・・・
「ザ・チッカーズ」「ザ・原住民ズ」「ハザマ・スイッチ」の皆さんです!!!
観客:オーオーオーオー
こちらの方々には賞金10万りんごドルを贈呈します。
次に、「バンド賞」です!!こちらに選ばれた5組は・・・
「XYZ-JAPAN」「ハリヒャッポン」「ドクター・チルドレン」「手巻寿司男」「グレープグループ」の皆さんです!!!
観客:オーオーオーオー
MC:同じくこちらの方々にも賞金を贈呈します!!
そして、「ボーカル賞」こちらに選ばれた4組は・・・
「ザ・原住民ズ」「ハザマ・スイッチ」「ぽんかん」「テツ&トシ」のボーカリストの皆さんです!!
観客:オーオーオーオー
MC:選ばれたバンドの皆さんに賞金10万りんごドルを贈呈いたします。
そして・・・・・・最後に、ウカウカ審査員長からじきじきに、「最優秀賞」の発表を行います!!!
ウカウカ:えーー、最優秀賞は・・・・・・
クラッシュ:ゴクリ・・・
ココ:ゴクリ・・・・・・
ウカウカ:・・・・・・「クラッシュ・バンドィクー」!
クラッシュ:やった〜い!!
ココ:わたしたち、世界を救ったのね!!
ポーラ:やったわん!
プーラ:うれしいにゃん!
ピンストライプ:これでまた俺も人気者・・・ふっ。
ディンゴ:焼肉が山ほど食えるぞーーー!!!
リパールー:ギャハハハハハハハハ!!!!(歓喜の叫び)
エヌトロピー:ウィーアーザウィナー!(わたしたちこそが勝者だ!)
クランチ:コルテックスめ、ざまあみろってんだ!
タイニー:タイニー、わかんないけど、うれしい!
MC:それでは・・・クラッシュ・バンドィクーの皆様に、賞金100万りんごドルと、
副賞のパワーストーン25個を贈呈いたします!!!
観客:わーーーわーーーわーーーわーーー

ナレーター:後にアクアクも布団から起き上がり、ホールのロビーで合流した。
そこで、ウカウカ、他の審査員の講評を読んだ。
アクアク:ふむふむ・・・
「演奏の形が少し崩れていたが、何か特別な、他には無い輝きを感じられた。
オーストラリアを代表するバンドとして、これからもがんばって欲しい」
クラッシュ:・・・・・・・・・・・・
みんな:・・・・・・
クラッシュ:よし!これからオイラたちは本物のバンドとして、
あちこちで活動するぜーー!!イエーーィ!!!
ココ:・・・・・・それもいいわね!じゃ、行くわよ!
クランチ:世界平和を訴える旅へと!!!
アクアク:む!それなら、ワシが完全サポートをするぞよ!
みんな:おおおおーーーーっ!!!!

ナレーター:その後、パワーストーンは、エヌトロピーの手で異次元に廃棄された。
これで2度と、このような争いも起こること無かろう・・・

そして、1ヵ月後、クラッシュ・バンドィクーは、オーストラリアを回りながら、
パフォーマンスを行い、世界平和を訴えた。
そして、コルテックス・バンドのメンバーだった人たちは、
バンドを解散し、それぞれの道を歩む事となった。
KURAとアタックスと大鴨は、木管アンサンブル楽団を組み、
ALTOとディニスは科学技術博物館で展示され、
陽炎とBANTRとアイクラはオーケストラに戻り、
ストラはドラマー・ソングライターとしてあちこちのバンドをサポートし、
月光はギターを覚え、「moonlight」の名前で芸能界へデビュー。
当のコルテックスは、贈賄容疑でオーストラリア警察に逮捕され、
大いに反省したという・・・。

この調子で行けば、100年後には世界中を回り終え、
世界平和の輪が完成するだろう。
クラッシュ:さすがにもう寿命だっての!

終わり。

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